笹原駅前教室

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2017.11.06

こんにちは、教室長の木村です。

プロ野球「日本シリーズ」の第6戦が11月4日(土曜日)にヤフオクドームで行われ、延長11回裏に川島選手がタイムリーヒットを放ち、「ソフトバンク4×-3DeNA」のスコアでホークスがサヨナラ勝ちして、2年ぶりの日本一を決めました。

今回の日本シリーズは、第1戦、第2戦、第6戦と、ホークスが地元ヤフオクドームでの試合ですべて勝つことができたことが、やはり大きかったのではないかと思います。

ところで、ソフトバンクホークスの日本シリーズでの対戦相手は、セリーグ優勝の広島カープではなく、セリーグ3位の横浜DeNAでした。横浜DeNAは、クライマックスシリーズを勝ち上がって、いわゆる「下剋上」で日本シリーズ出場を果たしました。

現在の「クライマックスシリーズ」の制度は、2007年から始まりました。それまでは、「セ・パ両リーグの優勝チームが日本シリーズを戦う」という形でしたが、2007年からは、「セ・パ両リーグのクライマックスシリーズを勝ち上がったチームが日本シリーズを戦う」という形に変わりました。

レギュラーシーズンと(アドバンテージを除く)クライマックスシリーズの試合の勝敗から単純に年間勝率を計算すると、広島カープはレギュラーシーズン88勝51敗4分、クライマックスシリーズ1勝4敗で、年間勝率6割1分8厘になります。同様に横浜DeNAの日本シリーズの前までの年間勝率を単純計算すると、レギュラーシーズン73勝65敗5分、クライマックスシリーズ6勝2敗で、年間勝率5割4分1厘になります。

ちなみに、ソフトバンクホークスの日本シリーズの前までの年間勝率を計算すると、レギュラーシーズン94勝49敗、クライマックスシリーズ3勝2敗(アドバンテージを除く)で、年間勝率6割5分5厘になります。年間勝率が6割を超えたセ・パ両リーグの優勝チームどうしが戦う試合を見てみたかったという気もします。

2000年代に入ってからのプロ野球改革の流れの中で、2005年から「セ・パ交流戦」が始まり、2007年から「クライマックスシリーズ」が始まりました。「クライマックスシリーズ」が行われることで、セ・パ両リーグの3位以内のチームすべてに「日本一」になる可能性が生まれ、プロ野球全体の盛り上がりを作り出しているという側面は、確かにあります。

「優勝チームでないチームが日本シリーズに出場し、日本一になる可能性がある」という現在の制度が、「効率と公正」という観点から見て、みんなが納得できるものなのかどうか、改めて考えてみるというのも、なかなか興味深い話だと思います。

政治の世界では、9月28日(木曜日)に衆議院が解散され、10月22日(日曜日)に衆議院選挙の投票が行われました。投票の結果、与党の自由民主党が、定数465議席のうち283議席を占めて、圧勝しました。

衆議院選挙の結果で特徴的なのは、自由民主党が全国289の小選挙区で2,672万票を獲得して得票率が48%なのに対し、議席数では289議席中218議席を獲得して、小選挙区での議席占有率が75%になっているということです。

現行の衆議院選挙の選挙制度は「小選挙区比例代表並立制」になっていますが、それまで「中選挙区制」で行われていた衆議院選挙に「小選挙区制」が導入されたのは、1990年代に叫ばれた「政治改革」が契機でした。

「小選挙区制」は、1つの選挙区で1人の代表を選ぶ制度ですので、大政党の候補者が当選することが多く、国会で多数派が形成されやすいという特徴があります。従って、他の選挙制度に比べて「二大政党制」の状況が作られやすく、「二大政党制」の状況が作られれば政権交代が起こりやすくなると考えられることから、政治に緊張感を生むことができるとも言われてきました。

「小選挙区制」の欠点としては、有権者が投じた票が当選者に反映されない「死票」が多くなってしまう、ということがあります。従って、投票した有権者の意思が、その割合に比例する形では議席に反映されず、実際の各政党の議席占有率との間に乖離が生じる事態が起こり得ます。

政治の世界の「小選挙区制」も、野球の世界の「クライマックスシリーズ」も、それぞれ歴史的な経緯があって導入されたもので、その制度の良い点も、確かにあります。

「クライマックスシリーズ」は球界で10年以上、「小選挙区制」は政界で20年以上続いている制度ですが、例えば、今後、30年、50年、100年といった長いスパンで捉えた場合に、今の制度をずっと続けるべきなのかどうかについては、また改めて議論してみる余地があるのではないかとも考えられます。

もちろん、「今の制度は十分に機能しているので、ずっと続けていくべきだ」という考え方もあるでしょうし、「今の制度は弊害が多いので、できるだけ速やかに改めるべきだ」という考え方もあるでしょう。そのことについては、今回、意見を述べるつもりはありません。

ただ、私が言いたいのは、このように「いろいろなものの見方や、考え方がある」といったような内容の問題が、入試で問われる場面が今後増えていきそうだということです。

そして、「自分と違う立場の人の意見について論理を構成して、試験問題に記述式で答える」といったことが、今後は増えていくのではないか、という見通しを、ここで述べておきたいと思います。

これから行われる2020年大学入試改革は、「答えが一つに定まらない問題に自ら解を見出していく思考力・判断力・表現力等の能力」が重視される方向性へと進んでいこうとしています。

1990年代の政界における「小選挙区制度導入」や、2000年代の球界における「クライマックスシリーズ導入」と同じように、2020年の教育界における「大学入試改革」は、かなりドラスティックなルールの変更になりそうな模様です。

2020年大学入試改革については、今の時点で制度の細部まではっきり決まっているわけではありませんので、その功罪を軽々に論じることはできませんが、今の中学3年生をはじめ、それ以下の学年の生徒のみなさんは、大学入試を受ける際には、新しい制度の下で受験をすることになります。

この「2020年大学入試改革」については、また折に触れて、話題として取り上げていきたいと思います。