塾の選び方ガイド「個別指導塾」ってどんな場所?特徴を押さえて学習環境を選ぼう

受験期はもちろんのこと、日頃から「もっと勉強の機会を増やしたい」「学校だけでは勉強が足りないのでは」と感じている親御さんは多いでしょう。そういう場合、学校以外に学ぶ環境を見つけようと考えるのではないでしょうか。
子どもの性格や学習進度などによって、最適な学習環境は異なります。学外での勉強といえば、塾や予備校・家庭教師・通信教育・ネット教育が代表的でしょう。そのなかでも、塾はさらに個別指導型と集団学習型という種類があります。ここでは、個別指導塾にスポットを当てて、その学習方法や特徴、メリットなどを掘り下げてご紹介しましょう。お子さまの学習環境選びのために、ぜひ参考にしてみてください。

個別指導とは?

それではいったい、個別指導とはどのような指導方法なのでしょうか。個別という言葉からイメージできるように、簡単に言えば、マンツーマンで生徒に指導を行う塾の指導形式を表します。教室内の環境は学習塾によってさまざまですが、ブースで区切られた個別指導ブースや、完全個室のスペースなどがあり、周囲を気にすることなく勉強することができます。スケジュールは生徒ごとに決められます。
個別指導の持つ最大のメリットは、生徒一人ひとりの理解度に合わせて指導が進められる点です。分からない部分があれば立ち止まって何度も反復し、しっかり理解してから先へと進みます。場合によっては、過去にふり返って学習を行うことも可能です。これは、個別学習でなければ実現できません。

マンツーマンの塾と言えば、個別指導塾のほかに家庭教師も類似した学習方法として思い浮かぶかもしれません。確かに家庭教師も1対1での個人指導が基本ですが、学習する場所に大きな違いがあります。家庭教師は自宅に教師が訪問して指導を行います。お子さまの部屋で勉強することが多く、周りには漫画やテレビ、そのほかにもいろいろな物が置かれているので、気が散ってしまう可能性があります。対して個別指導塾は、学習のためだけに設けられた個別教室で勉強するため、集中して勉強に取り組むことが可能です。

個別指導はどんな人に向いている?

個別指導塾の特徴やメリットなどを理解したところで気になるのは、自分の子どもに果たして個別指導は向いているのかということでしょう。例えば以下に該当するのであれば、個別指導が向いているかもしれません。

学校の授業や家庭学習でも、気が散ってしまいやすい

勉強中に周囲の人へ話しかけてしまったり、鉛筆で遊び始めてしまったり、またどうも勉強に集中できず考え事に走ってしまいがちな場合。個別指導なら常に学習中は先生が生徒を見ていますので、適宜切り替えながら集中力を維持して学習に取り組めるでしょう。

周囲から大きく学習が遅れているのを感じている

集団学習でも理解度別にクラス分けされている塾は多いですが、どうしてもほかの生徒がいる中では、全体に合わせて指導を進めざるを得ません。もし学習に大きく遅れをとっていると、理解できないまま勉強が先へ進んでしまい、取り残されてしまう可能性があります。個別指導は生徒それぞれの理解度に合わせた個別学習のため、そうした心配はないでしょう。

ここで、塾学習について応用テクニックをひとつご紹介しておきます。それが、集団学習型の進学塾に通いつつ、個別に強化したい科目のみ個別指導を受けるという方法です。ある程度のレベルで理解できている科目は、集団指導でみんなと一緒に勉強し、周囲よりできる、あるいは逆に遅れをとっている科目のみ、個別学習塾で自分の理解度に合わせた学習を行うのです。もし個別指導と集団指導の両方を行っている塾であれば、先生に相談してみると良いでしょう。相互のメリットを活かしながら、よりお子さんに適した環境が実現できるかもしれません。

まとめ

個別指導への向き不向きは、人それぞれ異なります。そこには学習の理解度だけでなく、お子さんの性格、あるいは勉強への意欲も関係するでしょう。個人学習と集団学習の両方を行っている塾なら、途中でお子さんの状況を見ながら環境を切り替えることができます。あるいは体験学習で両方の環境を知り、お子さんの意見を聞きつつ選ぶのも良いでしょう。個人の特性や希望を踏まえつつ、より学習しやすい環境を選んでください。