中学生新学習指導要領で内申点の付け方が変わった!変更点や内申点を上げるポイントを解説します。

高校受験の場合、学力検査の結果に加えて、中学校が作成する内申点(内申書)も評価対象となります。内申書に書かれた評価、つまり内申点は推薦入試では非常に重要となるのはもちろんのこと、点数化されて受験生の評価が行われます。

志望する高校に合格するためには、内申点について理解することと、内申点を上げるポイントをつかんで実践することが大切です。
ここでは、具体的に「内申点はどのような基準で評価されるのか」「さらにどうすれば内申点を上げられるのか」という2つのテーマについて解説します。

高校受験での内申点とは

内申点とは、簡単に言えば受験する高校に提出する生徒の成績表であり、中学校での各教科の成績が点数で評価されています。まずはその仕組みから見てみましょう。

内申点の仕組み

1つ注意すべき点ですが、内申点の作成基準はそれぞれの都道府県によって異なっています。1年生から3年生までの成績を評価する方法もあれば、3年生だけの成績で評価する方法もあります。受験する高校がどのような基準で内申点を評価するのか、事前に情報を入手できれば有利です。

一例として東京都の内申点を紹介します。東京都では入試の点数と内申点を、「7:3」の比率で評価すると決められています。内申点の対象は、3年生の2学期の成績に限定されるため、かなり範囲が狭いと言えるでしょう。

内申点の対象は主要5教科だけではなく、音楽や保健体育などの実技4教科も重視されることには注意が必要です。5教科だけテストで高得点を取って、実技教科は軽視するというわけにはいきません。
つまり、内申点を上げるためには、普段から中学校で履修するすべての教科に対して、定期テストで高得点を上げることと、真面目に授業に取り組むことが非常に重要なのです。

内申点の受験への影響

高校受験では入試の学力検査の点数と、内申点との合計で合否を判断することが一般的です。ただし、都道府県または高校によって内申点の扱いは異なり、場合によっては内申点を2倍に換算して加算する地域もあります。

いずれにせよ、学力検査へのプラス材料になるので、ほかの生徒と合格ラインで並んでいるような場合、内申点で合否が決まる可能性もあります。その反対に、学力検査で点数が伸びなかったぶんを、内申点でカバーできるケースもあります。

新学習指導要領で変わった内申点の付け方

2017年3月に、文部科学省により改定された「学習指導要領」により、内申点の算出方法も変更されました。中学校では2021年から全面実施されたため、高校受験にも大きな影響を与えています。ここでは、新学習指導要領の概要と、内申点に関する変更点を解説します。

新学習指導要領のねらい

学習指導要領では、今までのような知識偏重の教育を見直し、「学んだことを人生や社会に生かそうとする力」と「未知の状況にも対応できる力」、そして「実際の社会や生活で生きて働く力」の3つをバランスよく育成することを目標に掲げています。

さらに、アクティブラーニングを推進するため、教師が中心に指導する教育方法から、生徒が主体的に取り組む形の教育方法へと、学校での学び方が大きく変更されています。社会で通用する知識を得るだけではなく、それを主体的に身につけようとする姿勢が重視されるのです。

内申点算出方法の変更点

内申点の評価基準は、これまでの「知識・技能」と「思考・判断・表現」に加えて、「主体的に学習に取り組む態度」が重視されることになりました。分かりやすく言えば、定期テストでよい点数を取った上で、やる気も見せないと高評価を得られないということです。

主体的な取り組みを見せるためには、定期テスト以外の小テストにも力を入れたり、提出物を正確に仕上げて出したりするなど、普段からの学習に対する姿勢が大切になるでしょう。

また新学習指導要領には、言語能力やデータ分析能力の育成にも力を入れると明記されています。今後は教科書と授業のプリントなどのほかにも、さまざまなデータをもとに知識を得て、それを生かすことが求められます。

内申点を上げるポイント

では、新学習指導要領のもとで内申点を上げるには、具体的にどのようなポイントに注意すればよいのでしょうか。

まず、定期テストで得点アップを目指すことはもちろん、前述したように小テストや単元テストにも力を入れ、提出物も期限内にきちんと納めることを心がけましょう。それが内申点のベースアップにつながり、主体的な取り組みとして評価されることにも結びつくはずです。

さらに、授業中の態度も重要なポイントです。真剣に授業を受け、発言する機会を増やしたり、グループ活動で率先して動いたりするなど、何事にも積極的に取り組むことが大切です。
難しく感じるかもしれませんが、勉強を含めて学校で行う活動全般に真面目に取り組めば、一定以上の評価を得られると前向きに考えてください。無遅刻や欠席なしなどの記録や、宿題などの提出物を毎回期限内に提出することも、1つのアピールポイントになるでしょう。

まとめ

高校受験では入試の学力検査以外に、内申点も合否を分けるカギになる可能性があります。内申点は、地域や高校によって評価が異なります。しかも、新しい学習指導要領の実施により、中学校での内申点の付け方が変更されました。

今後は、今まで通り定期テストに向けた勉強を頑張ることと、小テストや提出物などにも力を入れ、授業中の態度にも気を配ることが必要になります。定期テストの内容も教科書の内容を応用した問題が増えており、難易度が高くなったと感じることが増えるかもしれません。もしも自分だけでは難しいと感じたら、受験に関するエキスパートのサポートを受けてみましょう。

個別指導塾の城南コベッツでは、生徒一人ひとりの目標や希望に合った学習プランと、豊富な受験情報を提供しています。また城南コベッツでは、定期テスト対策から高校受験対策までサポートしています。内申点アップについてもアドバイスが受けられるので、ぜひ一度城南コベッツにご相談ください。

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