城南コベッツ北浦和埼大通り教室

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北浦和埼大通り教室のメッセージ

成績が上がる話(その③)

2023.08.19

[あなたの「分かった」は私の「分かった」とは違う!!]

不思議なタイトルからスタートしますが、
指導していて実感することが多いことです。

例えば、数学の授業で以下のような問題を解説するとします。

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(問題)
Aさんが、4㎞離れた駅に向かって自転車で家を出発しました。
それから10分後に、父親が同じ道を車で追いかけた。
Aさんは時速15㎞、父親は時速45㎞で進むとすると、
父親がAさんに追いつくのは、家から何㎞のところですか。
(常盤中・中1ワークより)

(解説)
①[(Aさんが進んだ時間)=(父親が進んだ時間)+10分 ]から方程式を作る。

家からX㎞地点で追いつくとすると、
②X/15=X/45+10/60
4X=2X+15
4X=15
X=15/4

答え 15/4㎞

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このような内容を授業時に丁寧に解説するとします。
皆さんも生徒になったつもりで読んで理解しようとしてみてください。

先生「Aさんが出発した10分後にお父さんが出発したわけだから、①のようになるよね。」
  「で、追いつくということは進んだ距離は同じだからXにするよ。」
  「時間=道のり÷速さだから②のように表せるね。」
  「できた方程式をxについて解くと解けるよ。わかったかな?」
生徒「わかりました。」
先生「では、自分で式を作って解いてみよう。」
生徒「解けました。」
先生「じゃあ、ぱっちりだね。」

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よくありがちな個別指導の授業時の様子です。
しかし、これと全く同じやり取りを10人にやったとして、
テストの時にワークと同じか似た問題が出た場合に、
解ける生徒と解けない生徒が出てきます。
これはなぜでしょうか。

それは生徒一人ひとりの「分かった」に差があるにもかかわらず、
同じような解説と同じような対応を行ってしまうからです。

皆さんは解説を読んで理解しようとするとき、
どんなことを考えていましたか?

□なんで時間に着目して式を作るのか?
□なぜ父親の方に10分足すのか?
□なぜ10分足すはずが、+10/60なのか?
□なぜ距離をXにするのか?
□そもそも追いかけるとか追いつくってどういう状況か想像できない。

例えば、こんなことを考えながら解説を聞き、
自分で納得した上で「分かった」と判断することが大切です。

でも、先生の解説を「聞く」ことが「分かった」だと思う人もいます。
先生の話を聞いているだけでも今さっき説明されたことですから、
すぐに問題を解いたら解けます。式を暗記しちゃってますから、、、。
しかし、考え方を理解していないので、テストで同じような考えを使う問題や、
数字が変わった問題や全く同じ問題さえ解けなかったりするわけです。

このように、同じ「分かった」という言葉でも生徒によって違いがあり、
厄介なことに、教えている先生自身も「分かった」基準が違います。

先生は人に教えられるくらい学力があるわけですから、
「分かった」の基準が深いです。
だから、生徒が「分かった」というと、
自分と同じくらいの深さで「分かった」んだなと思うので、
それで解説は終わります。

そういうことが原因で、塾に行って教わっているのに成績が上がらないみたいな状態が起こります。(それだけではありませんが、、、)

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それではどうすればよいのでしょうか。

一番良いのは、まず自分一人の力で問題を解いてみて、
正解できた場合も、何となく説いている可能性もあるので、
どのように考えて式を立てたかを先生に聞いてもらうことです。
解けなかった場合も何がわからないかをはっきりさせて、
やはり先生に分からない箇所を説明した上で解説に入ってもらいます。
私は、これを「言語化作業」と呼んでいます。

例えば、大人向けの難しい映画があったとして、
「この映画、何が何だかわかりませんので、一から説明してください」
と質問したら、どこが分からないかわからないまま説明するため、
要領を得た説明にはなりません。
そもそも全部わからないことはないはずです。
普通は「あの場面ってどういう意味だったんでしょうか?」
といったような聞き方になると思います。

勉強も同じです。

まずは「自分が分からないこと」を言語化して先生に伝えること、
そうすることで、先生も生徒に合わせた良い指導ができるのです。

このことが実行できれば、絶対に成績は上がります。

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今日はだらだらと書いてしまい、
分かりにくいかもしれませんが、
手直しする暇がないためこのまま載せます。

何か質問があればお問い合わせ時にご質問ください。