中学生英語の命令文とは?種類や作り方、使い方を例文とともに解説

中学英語のなかでも、肯定文・否定文とは異なる構造を持つ命令文に苦手意識を持つ中学生は多いでしょう。命令文とは、聞き手に対して「~しなさい」や「~してはいけない」などと指示を出すときに使われる英語の表現です。

今回は、英語における命令文の種類のほか、作り方や使い方を例文とともに解説します。単元の理解を深めるためにも、ぜひ最後までお読みください。

英語における命令文の種類と作り方

英語の命令文には、聞き手の行動を指示する「命令」や「禁止」のほか「依頼」や「勧誘・提案」などの種類があります。ここでは、各種の詳細を例文とともに解説します。

命令(肯定命令文)

肯定命令文は「~しなさい」を意味する、動詞の原形を使ったシンプルな文型です。日本語訳のみで考えると「~してほしい」という意味の「want」と間違いがちです。しかし「want」の場合は「~しなさい」と命令をしているのではなく、お願いをしているため、命令文には該当しません。

命令の意味を持つ英文を作る際は、主語を省略して動詞の原形を文頭に置きます。実際に例文を見てみましょう。

Open the door. (ドアを開けなさい。)
Sit down. (座りなさい。)

いずれも聞き手である主語がなく、動詞の原形で文章が始まっているのがわかります。

禁止(否定命令文)

英語の命令文には「~してはいけない」という禁止の意味を持つものもあります。

禁止の命令文を作る場合は、文頭に「Don't」を配置します。実際に例文を見てみましょう。

Don't run in the classroom. (教室内で走ってはいけません。)
Don't forget your homework. (宿題を忘れないでください。)

どちらの英文も主語が省略されている点は肯定命令文と同じですが、動詞の前に「Don't」が置かれている点が異なります。

依頼

命令文をより丁寧に表現したいときに用いられるのが依頼です。文章の最初または最後に「Please」をつけることで「~してください」という意味になります。

実際に例文を見てみましょう。

Please close the window. (窓を閉めてください。)
Help me, please. (手伝ってください。)

一番目の例文では文頭に、二番目の例文では文末に「Please」を用いていますが、意味は同じです。したがって、それぞれの「Please」の位置を反対にしても問題はありません。
ただし、文末に「Please」を置く場合は、直前の命令文との間に「,」を置くことが必要です。

提案・勧誘

命令文のなかには、相手に強制するのではなく、提案・勧誘をする比較的柔らかい表現もあります。

提案や勧誘の命令文を作る際は「Let's」を文頭に置きます。実際に例文を見てみましょう。

Let's go to the park. (公園に行きましょう。)
Let's study together. (一緒に勉強しましょう。)

どちらの英文も「Let's」で文章が始まっていることがわかります。なお「Let's」は「Let us」の省略形です。

命令文を用いた表現

英語の命令文には、さまざまな表現があります。ここでは、中1でよく使う例文や「be」「or」などを使った表現を紹介します。

be動詞を使った命令文

英語の「be」を使った命令文では、状態を指示できます。「~をしなさい」ではなく「~という状態でありなさい」といった意味が込められている用法です。

実際に例文を見てみましょう。

Be careful. (気をつけなさい。)
Be kind to others. (他人に親切にしなさい。)

一番目の例文は「気をつける」という状態で、二番目の例文は「他人に親切である」という状態でいるように命令しています。

andを使った命令文

英語の「and」を使った命令文は、指示どおりに行動すれば、よりよい結果を得られることを伝える際に役立つ表現です。主に「~しなさい、そうすれば…」と訳されます。

実際に例文を見てみましょう。

Read this book, and you will learn many new words. (この本を読みなさい、そうすればたくさんの新しい単語を学べるよ。)
Practice every day, and you will be good at soccer. (毎日練習しなさい、そうすればサッカーが上手くなるよ。)

いずれも命令文の後に「and」を使い、命令に従うとよい結果が得られることを説明しています。

orを使った命令文

英語の「or」を使った命令文も、条件をつけて相手の行動を促す用法です。主に「さもないと」や「そうしなければ」と訳されます。

実際に例文を見てみましょう。

Hurry up, or you will be late. (急いで、さもないと遅刻するよ。)
Study hard, or you will not pass the test. (一生懸命勉強しなさい、そうしなければ試験に合格できないよ。)

いずれの例文も命令後に「さもないと」や「そうしなければ」と、命令どおりに動かなければ悪い出来事が起こると説明して、行動を促しています。

中1英語でよく使う命令文の例文

最後に、中1の英語の授業でよく使う命令文の例を確認しておきましょう。

Stand up. (立ってください。)
Sit down. (座ってください。)
Look at the blackboard. (黒板を見てください。)
Repeat after me. (私の後に繰り返してください。)

まとめ

英語の命令文は、動詞の原形や「Don't」などを文頭に置き、聞き手に指示を出す表現です。命令や禁止のほか、勧誘や提案なども命令文のなかに含まれています。文頭または文末に「Please」をつけて、丁寧にお願いする用法もあります。

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