反町教室のメッセージ
漢字のはなし(その12) 日本で最初の字書
2022.02.10
こんにちは。城南コベッツ反町教室・東前です。
私が授業でいつも使う席には、辞書が二つ置いてあります。英和辞典と漢和辞典です。
両方とも私が大学入試の時に使っていたもので、現在も使っています。生徒さんには時々「私はこれで京都大学に入りました」と笑いをさそっていますが、英和辞典はかなり使ったように思います。漢和辞典はそうでもないので、まだまだ綺麗です。
高校時代は毎日辞書をかばんに入れて通学していました。高校の入学時には、授業がある日には必ず辞書を持ってくるように指示されたと記憶しています。つまり、英語の授業がある日は英和辞典、現代文の授業がある日は国語辞典、古文の授業がある日は古語辞典って感じですね。英語の授業がない日はなく、英和辞典は毎日なので、日によっては複数の辞書を持って通学していました。といっても、国語辞典と古語辞典はそれほど使わないとわかったので、途中からは持って行かなくなりました。もちろん、学校の先生には内緒です(笑)。
最近の生徒さんは電子辞書が普通ですね。たくさんの情報が入っていて、持ち運びも便利ですね。うらやましい一面もありますが、英和辞典は適当なページを開いて、そのページに知っている単語があるかどうかを調べるという楽しみがあります。知っている単語がない場合、有名そうな単語を覚えてみたり。紙の辞書ならではの使い方ですね。
ところで、日本でいちばん最初の字書は何かご存じですか?
それは、9世紀前半に空海が作った「篆隷万象名義(てんれいばんしょうめいぎ)」であると言われています。この字書は30巻からなり、およそ16000字を納めた漢字の字典になります。16000字を542の部首に分類しています。
1000年以上前に作られた字書で、すでに16000字が載っているなんて、なんて素晴らしい!と、最初思いましたが、この字書は日本人には使えないものでした。中身が中国語の字書と同じなんです。日本語でどう読むか、つまり音読みとか訓読みは記されていません。
中学の歴史で出てきますが、空海は遣唐使として中国にわたっています。つまり、中国語が堪能だったわけです。この字書は空海のように、中国語に担当な人には有用なものだったようです。
京都の高山寺に伝わる写本は、国宝に指定されています。国宝になっているものですが、ネットで見ることもできます。「国立国会図書館デジタルコレクション」にありますので、興味がある方は見てください。
他の「漢字のはなし」はこちら→クリック
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無料体験授業の申し込み、資料請求は045-620-3912までお電話ください。
私が授業でいつも使う席には、辞書が二つ置いてあります。英和辞典と漢和辞典です。
両方とも私が大学入試の時に使っていたもので、現在も使っています。生徒さんには時々「私はこれで京都大学に入りました」と笑いをさそっていますが、英和辞典はかなり使ったように思います。漢和辞典はそうでもないので、まだまだ綺麗です。
高校時代は毎日辞書をかばんに入れて通学していました。高校の入学時には、授業がある日には必ず辞書を持ってくるように指示されたと記憶しています。つまり、英語の授業がある日は英和辞典、現代文の授業がある日は国語辞典、古文の授業がある日は古語辞典って感じですね。英語の授業がない日はなく、英和辞典は毎日なので、日によっては複数の辞書を持って通学していました。といっても、国語辞典と古語辞典はそれほど使わないとわかったので、途中からは持って行かなくなりました。もちろん、学校の先生には内緒です(笑)。
最近の生徒さんは電子辞書が普通ですね。たくさんの情報が入っていて、持ち運びも便利ですね。うらやましい一面もありますが、英和辞典は適当なページを開いて、そのページに知っている単語があるかどうかを調べるという楽しみがあります。知っている単語がない場合、有名そうな単語を覚えてみたり。紙の辞書ならではの使い方ですね。
ところで、日本でいちばん最初の字書は何かご存じですか?
それは、9世紀前半に空海が作った「篆隷万象名義(てんれいばんしょうめいぎ)」であると言われています。この字書は30巻からなり、およそ16000字を納めた漢字の字典になります。16000字を542の部首に分類しています。
1000年以上前に作られた字書で、すでに16000字が載っているなんて、なんて素晴らしい!と、最初思いましたが、この字書は日本人には使えないものでした。中身が中国語の字書と同じなんです。日本語でどう読むか、つまり音読みとか訓読みは記されていません。
中学の歴史で出てきますが、空海は遣唐使として中国にわたっています。つまり、中国語が堪能だったわけです。この字書は空海のように、中国語に担当な人には有用なものだったようです。
京都の高山寺に伝わる写本は、国宝に指定されています。国宝になっているものですが、ネットで見ることもできます。「国立国会図書館デジタルコレクション」にありますので、興味がある方は見てください。
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