たまプラーザ教室のメッセージ
私立と国立、どっちが向いている? #中学受験学校選び連載第3回
2025.10.30
中学受験を考える際、「私立中学校」と「国立中学校」は、多くのご家庭にとって有力な選択肢です。どちらも公立とは異なる特色を持ち、魅力ある教育環境を提供していますが、その制度や入試の仕組み、教育方針には明確な違いがあります。
今回は、私立と国立、それぞれの特徴を整理しつつ、代表的な学校例を挙げながら比較していきます。
私立中学校の特徴
私立中学校は、学校法人が運営する学校で、建学の精神に基づいた独自の教育理念・カリキュラムを持ちます。中高一貫校が多く、6年間をかけて大学進学を視野に入れた体系的な学習が行われるのが特徴です。
私立のメリット
- 6年間の一貫教育により大学受験に向けた先取り学習が可能
- 英語教育や探究学習、ICT教育など独自性のある取り組みが豊富
- 学習進度や校風など、多様な学校から選べる自由度が高い
- 教師の異動が少なく、安定した指導体制
私立の注意点
- 学費が高い(年間100万円〜)
- 人気校は倍率が非常に高く、受験準備に時間と労力がかかる
- 校風に合わない場合、転校などの対応が難しいことも
代表的な私立中学校の例
- 開成中学校(東京):男子校。自主性を尊重しながら東大合格者数で全国トップ。
- 灘中学校(兵庫):自由な学風と高い学力水準を誇る、関西最難関の男子校。
- 西大和学園中学校(奈良):共学。全国から受験者を集める、近年注目の進学校。
国立中学校の特徴
国立中学校は、国立大学の教育学部に附属して設置された学校で、教育実習や教育研究の場としての役割を持ちます。全国に30校ほどと数は限られていますが、各地域で高い人気を誇っています。
※「国立(くにたち)中学校」ではなく、「国が設置した」中学校全般を指します。
国立のメリット
- 授業料が安く、公立並みの学費で通える
- 討論や観察・実験など、実践的で探究的な学びが重視される
- 学力偏差が比較的少なく、子どもの個性を伸ばしやすい
- 内部進学(附属高校)への道がある学校も
国立の注意点
- 定員が少なく、抽選や高倍率の入試制度が多い
- 通学区域が限定されているケースがある
- 教育実習の影響で授業が変則的になることがある
- 高校への内部進学が保証されていない学校もある
代表的な国立中学校の例
- 筑波大学附属駒場中学校(東京):男子校。全国最難関レベル。進学・探究の両立。
- 大阪教育大学附属天王寺中学校(大阪):関西屈指の人気校。教育研究の拠点でもある。
- 北海道教育大学附属札幌中学校(北海道):道内有数の教育実践校。探究型の学びに注力。
どちらを選ぶべき?
私立と国立、どちらを選ぶかは単純な「良し悪し」ではなく、家庭の教育方針とお子さまの特性に合うかどうかがポイントです。
たとえば...
- 中高一貫で大学受験に備えたい/特色ある教育を受けたい → 私立中学校
- 学費を抑えながら、自由で多様な学びを求めたい → 国立中学校
また、国立中は倍率が高く抽選も多いため、併願戦略が重要です。たとえば国立第一志望でも、試験日が早い学校(例:筑波大附属中)を受けて、滑り止めとして私立校を併願するという家庭も多く見られます。
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まとめ
中学受験に向けた学習は、早めに計画的に進めることが大切です。
成績アップと志望校合格のためには、できるだけ早い段階での通塾をおすすめします。






