たまプラーザ教室のメッセージ
英語教育を見据えた学校選び #中学受験学校選び連載第5回
2025.11.11
2020年度から英語が小学校で教科化され、「聞く・話す・読む・書く」の4技能をバランスよく育てることが求められるようになりました。
中学受験においても、「将来につながる英語力を育てたい」という視点で学校を選ぶご家庭が増えています。
本記事では、英語教育に力を入れている中学校の特徴や、英語入試制度を導入している学校の代表例を通して、英語を軸とした学校選びのポイントを解説します。
英語教育に力を入れている学校の特徴
中学受験校における英語教育は、学校ごとに大きな違いがあります。中には「高校から英語教育を強化する」という方針の学校もありますが、中学段階から本格的な英語教育に取り組んでいる学校には、以下のような特徴が見られます。
- ネイティブ教員やチームティーチングの体制
英語を「教科」としてではなく「言語」として扱うには、実際に英語を使う環境が欠かせません。ネイティブスピーカーとの授業や、英語でのコミュニケーションが日常的に行われる環境では、自然と英語が身につきます。 - CLILやイマージョン教育
CLIL(内容言語統合型学習)は、教科の内容を英語で学ぶ学習法です。たとえば理科や地理を英語で学ぶことで、英語を「使う手段」として捉える力が育まれます。 - アウトプット重視の授業
英語スピーチ、ディスカッション、エッセイ、プレゼンテーションなど、アウトプットの機会を多く設ける学校では、実践的な英語力が養われやすくなります。 - 海外研修やターム留学制度
中高一貫校の中には、希望制で中学3年や高校1年に数週間〜数か月の海外研修やターム留学を実施する学校もあります。 - 英語資格や外部試験への対応
英検、TOEFL、IELTSなどの外部試験を活用し、生徒の英語力を客観的に測る仕組みを取り入れている学校もあります。
英語入試制度のある代表的な学校:広尾学園中学校
英語力を活かした受験を希望するご家庭にとって注目されているのが、英語入試制度です。中でも代表的な例が、広尾学園中学校の「インターナショナル入試」です。
この入試では、英語で書かれた物語や詩の読解、英語エッセイ、日本語記述問題、数学(英語出題)に加え、英語での面接が課されます。英語で思考し、表現する力を重視した構成になっており、TOEFL iBT90点以上のスコアがあれば試験の一部免除も可能です。
英語教育の具体例:広尾学園中学校の授業スタイル
入試だけでなく、入学後の英語教育においても広尾学園は独自性を持っています。
- 英語を「実技教科」と位置づける:読む・書く・聞く・話す・対話の5技能をバランスよく育成する方針。
- 年間5回のスピーキング試験:中1〜高2まで定期的に実施される発話評価により、実践的な英語力を継続的に養成。
- 英語によるプレゼンテーション:中学3年での卒業プレゼンを含め、授業内での発表活動が豊富。
- GTEC for STUDENTSの活用:外部検定を定期実施し、客観的な成績把握と個別指導に反映。
このように、「英語を実際に使う場面」を意識した授業設計がされており、入試で測られた英語力を入学後にさらに伸ばしていくための環境が整っています。
学校選びの際に気をつけたいポイント
- 初心者や帰国生以外の生徒へのフォロー体制があるか
- 英語に力を入れるあまり、他教科の基礎学力が犠牲になっていないか
- 英語教育が大学進学や将来の進路にどうつながる設計になっているか
学校のパンフレットや説明会では英語教育の「成果」だけでなく、「プロセス」「全体とのバランス」も確認しておくと安心です。
英語力は未来を拓く力に
英語は進学・就職・国際交流など、あらゆる場面で役立つスキルです。
だからこそ、早い段階から実践的な英語教育に触れることは、お子さまの将来にとって大きな力となります。
ただし、英語はあくまで「手段」であって「目的」ではありません。英語力とあわせて、思考力、協働力、学び続ける姿勢が育まれる学校を選ぶことが、中学受験における賢い選択といえるでしょう。
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まとめ
中学受験に向けた学習は、早めに計画的に進めることが大切です。
成績アップと志望校合格のためには、できるだけ早い段階での通塾をおすすめします。






