綾瀬中央教室のメッセージ
点数・成績をあげるための勉強法【1】繰り返しの量は十分ですか?
2025.07.01
勉強をしていると、思うように点数が上がらない、という時期がだれしも一度や二度あるかと思います。そこで、数回にわたって、点数をあげるための勉強法を紹介してまいります。
今回は、繰り返しの大切さについて触れていきます。
ものすごく当たり前のことのようですが、これがなかなか難しいのが正直なところです。実際のところ、何かを覚えるために、何回も繰り返し練習した、という話は、なかなか中学生から聞くことは少ないのが実情です。中3の受験前になるとこういったことができてくるものですが、中1や中2となると、やはり難しいようです。塾でも宿題を出しますが、やってはきたものの、それで終わってしまっているということが少なくありません。
ですが、これが「勉強はしているのに」「宿題はちゃんとやっているのに」と悩んでしまう原因の一つです。せっかく勉強するなら、できるようになるまで練習するという姿勢がやはり必要です。
授業をしていると、生徒の皆さんからよく聞くセリフがあります。
「これ、苦手です。」
このセリフを聞くと私は少し心配してしまいます。というのも、学年が上がってくると、一度やっただけではすぐに理解できないものが増えてくるため、どうしても苦手と思ってしまうことがあります。そう思ってしまうことは仕方のないことではありますが、これを言ってしまうことで、できないことを正当化してしまい、それを練習しないことにつながってしまうことがあります。この典型例が、
暗算です。
数学の苦手な生徒さんの多くに、暗算が苦手なケースがみられます。簡単な足し算や引き算でさえ、筆算してしまい、必要以上に時間がかかってしまうのですが、特に引き算については、小学生の頃に苦手な状態のまま中学生になってしまい、その結果、計算問題が苦手ということにつながることが非常に多いです。
暗算しなくても筆算してしまえば答えは出せるので、わざわざ暗算練習をする必要性がなくなく、結果、暗算は「苦手」と本人の中で確定してしまいます。これが、「苦手だからしょうがない」となってしまい、以降練習をしなくなってしまうということになってしまいます。筆算した方が安心だから、と言ってしまうことすらあり、まさにできないことを「正当化」してしまうわけです。
英単語の暗記についても同様のことが起こります。
英単語の暗記が苦手、というのはほとんどの生徒さんが言うセリフですが、これは高校生にもよく見られます。大量にあるうえ、英単語は同じような綴りのものも多いので、どうしてもこのように思ってしまいがちです。多くの場合、少し暗記してわすれて、また暗記してまた忘れてを繰り返すのち、このように結論付けてしまうのだと思います。
ですが、このどちらにも言えるのは、
できるようになるまでやらなかった
ということになってしまうかと思います。元も子もないのですが、辛抱強く練習するという経験がないとこのようになってしまうのが実際のところです。
ただし、少し注意があります。ただ「辛抱強く」といっても、できないことをただくりかえしても、できるようにはなりにくいので、ある程度の「方法論」が必要です。
足し算や引き算の暗算について言えば、繰り上がり、繰り下がりを考える際のコツがありますし、英単語の暗記について言えば、大量の単語を覚えるのならば、自分に合う、暗記を行う周期や個数をみつけることが必要ですし、発音しながら覚えることも大切です。
そのうえで、できるようになるまで徹底的に繰り返す、というのが学力の向上には不可欠です。暗算や単語暗記だけにとどまらず、何事もできるようになるためには、徹底した繰り返しが必要です。
少し手前みそになりますが、私は英語資格をいくつか受けていますが、その過程においては、単語帳は1冊につき5周から10周回しています。文法問題集なども同様です。ある時は1000問の文法問題集を1週間で1周、5週間程度行ったものです。
そして、繰り返しの先には得られるものがあります。何かを極めると、その知識を応用できるようになります。基本的には学習は既知から未知へとつなげるものですが、既知のものが完璧ならば、未知のものの中に既知のものを発見することができるようになります。特に数学はこの傾向が強いので、ぜひ頑張ってみてほしいと思います。
ちなみに英語の単語は集中して単語力を上げると長文を読めるようになるため、受験期などに500個、1000個など頑張って覚えると、成長を実感してよりやる気がわいてくるということにつながります。
皆さんにもぜひ、繰り返しの先の世界を見てほしいと思います。