城南コベッツ小田急相模原駅前教室

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2025.07.27

大学の芽8月号
城南進学研究社 教育事業本部発行

=====[ざっくり要約]=====
■例
・第2志望に合格し入学金を払う→
・第1志望の合格が後から分かる→
・第2志望には進学しない
といった、
入学しない大学にも入学金を払わざるを得ないケース」がある

■文科省が改善要請
・経済的負担が大きい
・受験校の選択を狭める要因となる
と、文科省が問題視。

私立大学に対して2026年度入試からの改善を要請。
(2024年6月26日)
入学金の扱いは大学の裁量である点を踏まえ、
あくまでこの通知は「強制」ではなく「要請」

■具体的な要請内容
①入学金の額や納付期限の説明を積極的に行う
②入学金額の抑制に努めること
③"入学しない学生"の負担軽減の工夫をすること

特に③について、以下のような対応が望ましいとされた:
・経済的に困難な学生への配慮
・分割払いの導入や納付時期を複数回設定するなどの柔軟な対応
・他の入試結果を見てから進学判断ができるような納付タイミングの調整

■展望・課題
私立大学側は収入の多くを入学金に
依存しているため即時対応は困難であろう
ただし、入試方式の多様化(総合型選抜など)により、
併願や合格のタイミングがバラつく今の状況に、
制度が追いついていないという問題は深刻。
本通知を契機に、学生本位の入試制度へと改革が進むか注目。
また、結果的に授業料で調整される(値上げ)ことも予想される。

======[村上の雑感]======
進学しない大学への入学金

私が大学受験予備校の責任者をやっていた頃、
10月頃に行う保護者ガイダンスでは、必ずこの話をしておりました。
主に合格発表と手続き期限を考えた出願戦略についてですが、
それでも第一希望大学のみに入学金を支払うかどうかは、
受験大学の日程や合否によって変わってしまいます。
(推薦入試が一般化した今では状況も変わっているかと思います)

「自分はそんな無駄はしない」と思っていても、
この「入学しない大学への入学金」の
全国の平均を調べてみると...
3〜4人に1人が平均約22〜35万円を支払っています。
平均は1〜2校(最大3校程度)です。

ちなみに高校の併願推薦はというと、
東京都の私立高校は公立の合格発表まで
「入学金・授業料の納入猶予」を設けている学校がほとんどです。
※詳細は各校の募集要項を必ずご確認ください

大学進学用の教育資金を考えられてる方は
現高校生の保護者様だけではないはず。

文科省が課題として要請は出しましたが、現状は大学次第。
「こういった費用も掛かる場合がある」と
ご認識いただければ幸いです。

2025.07.27

高校Wacth8月号
城南進学研究社 教育事業本部発行

=====[ざっくり要約]=====
[文部科学省の「2024年度 英語教育実施状況調査」]
英検3級相当の中学3年生52.4%(+2.4pt)
英検準2級相当の高校3年生51.6%(+1.0pt)
英検2級相当の高校3年生21.2%(+1.4pt)
調査開始(2013年度)以来、過去最高の水準に。

国の目標は「中学生A1以上が50%以上」で、
達成自治体も増えている一方、
地域間で最大50ポイント差がつくなど格差が課題に。
(東京・神奈川は上位・下位に記載ナシ)
この格差は教員にも見られるとの事。

文科省の方針はこの格差をなくし、
英語力を上げるため、
AI活用による生徒の支援体制を強化
・約5万人の英語教員の英語力向上
を目指すとのこと。

======[村上の雑感]======
英検3級相当の中学3年生は2人1人。
英検準2級相当の高校3年生も2人に1人。
英検2級相当の高校3年生は4人に1人以下となりました。

12月1日(23年)時点の調査なので、
これは受験前に取った、最後の英検と考えられます。
(従来型第3回は1月実施/CBTはありますが)

■中学生
推薦等で英検3級が評定のプラスになる場合がありますが、
高校在籍の公立:私立が6:4程度と考えると、
入試・進学のためというより、
英検が一つの学習目標として使われていると感じます。

■高校生
現在、大学進学者は6割なので準2級相当の50%は高く感じます。
しかし、入試で使われる基準は2級以上が多いため、
大学進学の60%に対し、2級相当25%は低く感じられました。

・2級の壁
これは準2級には受かったが、
入試までに2級が受からないという事が考えられます。

英検側も準2級プラスという新しい級を作りました。
入試では級だけでなく、スコアも活用されているので、
準2級プラス受験を検討していきましょう。

・早期スタート
英検には単語力が必要であり、
準2級→準2級プラス→2級というステップを考えると、
早期に受験スタートをすることが、
可能性を広げることに繋がることは確かだと思われます。

繰り返しになりますが、
大学進学者が2人に1人以上の中、
準2級は2人に1人、2級は4人に1人です。

推薦入試での大学進学者が6割になった今、
高1から評定が取れるよう学習し
英語学習の早期スタートが求められていることが、
現状や数値から分かるかと思います。

■AIの活用
ICT教材がより活用される方向性が示されています。
今後、教えられるのではなく、
今より自ら学ぶ力が必要な時代になるように思われます。

子どもの読解力低下が問題視される中、
それを超えるAI・ICT教材が出てくるまでは、
主体的に学び、自ら読み解く力を持つことが重要になりそうです。
その力によって分断が生まれてしまわないよう、
取り組めることを探していきたいと思います。

2025.07.01

■大学の芽[25年7月号]
■大学最前線[vol.50]

関連性の高い記事なので、一括でご紹介します。
「学校型推薦(旧公募)/基礎学力型入試」について発表がありました。

=====[ざっくり要約]=====
文科省発表([大学の芽]記事)は
・基礎学力型の年内実施はOK
・でも、面接/小論/実技等もやって丁寧に選抜して
学校型推薦なんだから高校も丁寧に推薦するように
ということです。

しかし、発表された東洋大学の入試要項([大学最前線]記事)では
・英語+1科目で200点
・小論文と調査書もあるけど合わせて20点
・英検2級80点/準1級100点(間のスコアは割愛)
ということです。

======[村上の雑感]======
5月の記事で取り上げた「学校選抜基礎学力テスト型」。
今後の入試の戦略が大きく変わるであろう、この方式ですが、
今回の記事で感じたのは。

高校に入ってからのテストは全て大事
大学進学時に使用される評定は高1からの評定平均です。
また、基礎学力型での試験は一般入試より約2か月早くなるので、
普段からの勉強が重要になります。
※「高3生になったら受験モード」では戦略上も時間的にも間に合いません

英検は重要
東洋大では2級で80点(準1級は100点)換算ですが、
他入試でもポイントになっていることは明らかです。

高校が推薦してくれるか
年内入試が加速しすぎないよう、高校にブレーキの役割を課したと感じました。
それをどこまで機能させるかは高校によるので、
今後、高校の進学実績における一般/推薦割合
高校選びの重要な指標となるかと思われます。
また、遅刻・欠席は推薦"されない"理由になるので注意が必要です。

今年度、他大学は様子見にならざるを得なかった
発表された各大学の募集要項を見る限り、
今回の26年度入試で日大/駒澤/専修は推薦の基礎学力型を実施しないようです。
文科省の発表が6月になったことで、
他大学は後手に回った or 様子見になったという感じでしょうか。

今の高2生今年の受験動向を良く見ることが重要になります。
大学最前線50_page-0001.jpg

2025.07.01

高校Wacth7月号
城南進学研究社 教育事業本部発行(6月24日)

=====[ざっくり要約]=====
高校無償化の議論が進み、専門高校の魅力向上が課題となる中、
文科省が専門高校を紹介するHPを作成。
※HPはコチラ

HPではその魅力を伝えるため、
「実習の様子など約100の動画」や
「専門高校=就職じゃない」(約半数が大学進学)などが紹介されています。

======[村上の雑感]======
記事では「高校無償化の影響」とありますが、
先月配信した、高校watch【公立高校の併願制について】
「地域人材を育成する専門高校への影響を懸念」に対する動きでもあると感じました。

実際、見てみるとHPの授業の様子は見ごたえがあります。
財務諸表の授業等、お子さまより保護者様が見られた方が関心が高いであろう内容もあります。

個人的に専門高校は選択肢の1つとして魅力を感じていますが、
10年以上の教育業界にいる経験の中でも、
専門高校が選択肢として出てくることは
100人中1人いるかいないかという感覚です。

やはり、15歳で進路を決まってしまうように思われる専門高校への進学は、
将来への意識、準備や覚悟が必要であり、
選択肢を広げておきたいというご家庭の意向もあるかと思います。

しかし、私を含めた保護者世代と現在は変わってきています。
高校に入って、早ければ1年後には文理選択があったり、
基礎学力試験など推薦入試を含めた入試の早期化は進んでいるため、
高校2年生の夏大学入試がほぼ1年前となり、
大学or専門or就職など進路選択は高校入学後でも迫っていると感じられます。

これは小学校からの「総合学習」「探求」の授業も関係する話題かと感じました。
※ドイツは中学卒業時に大学進学か専門的な職能を身につけるかの進路選択があることも気になり調べました

日本の大学進学率が57.7%(8年連続上昇)であることや、
近隣高校の進路実績などのデータを合わせて確認するのが良いかと思います。

町田市のとある高校(評定オール3+が目安)だと大学進学率は6割でした。
全国平均とも言えますが、やりたいことが見つかれば、
専門高校という進路も大学進学という道があることも踏まえれば、選択肢に挙がるかもしれません

教育情報などを見ていると
wakatte.TVなどyoutubeの影響で、
生徒世代でも偏差値を重視する動きもあることは興味深くもあります。

本当にやりたいことを探すという意味で、
やはり、探求の授業などへの取り組みが
今後の進路選択には重要になってくるかと感じられました。