東船橋教室のメッセージ
千葉県公立高校入試 正答率1桁の世界 ~国語~
2025.09.23

おはようございます。
今日は、「 千葉県公立高校入試 正答率1桁の世界 ~国語~」と題しまして、少し弁じます。

↑ こちらは今年2月に実施された、千葉県公立高校の国語の入試問題の抜粋です。大問4ですね。aとbとありますが、特にbに注目ください。
小さいので拡大します。
↑ こちらですね。
問題文を見ると「わたし」「表現」という言葉を使って四十字以上、五十字以内で書きなさい。とあります。
こちらの問題の正答率は7%です。
100人のうち7人の正答です。
この問題を中学生たちが見て、「おっしゃー!」となることはないでしょう。
まず
Ⅱ に入る言葉を「わたし」「表現」という言葉を使って、自分がつくらなくてはいけないのです。当然ながら、この本文の趣旨に合っていなければなりませんので、これを解こうとすると、もう一度本文を読みなおす、または何となく該当箇所や、ヒントになるところを大急ぎで探し出すという作業が必要です。
次に
書き抜き問題ではないため、自分の言葉で四十字から五十字で作り出さなくてなりません。しかも文字数を数えながらです。
これって、思考力・判断力・表現力を問う問題としてまさに適切解!と言えるようなよく考えられた出題ですよね。
問題を解くためのプロセスが単純なものではなく、本当の読解力と創造力&想像力がなければ、そう簡単に正答は得られないでしょう。
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千葉県高校入試「国語」攻略法:時間不足を解消し、合格点をつかむ!
少し前にも同様の記事を書きましたが、とにかく「時間が足りない」という声が毎年多くの受験生から聞かれます。
本文全体の文章量、長い書き抜き問題、そして最後に控える作文。この三つの壁をどう乗り越えればいいのでしょうか。
今回は、限られた時間の中で最大のパフォーマンスを発揮するための具体的な攻略法を、時間の使い方、問題の解き方、そして作文対策の三つの視点から徹底解説します。
1. 「時間配分」こそが勝負を分ける!
まず最も重要なのは、本番での時間配分です。
多くの受験生は、前から順番に解き進めることに固執しがちですが、千葉県の国語ではそれは危険な戦略です。問題構成を事前に把握し、自分なりの時間配分を確立しておく必要があります。
千葉県の問題は、放送問題の後、(小説)、(論説文)、(古文・漢文)、(作文)という構成が一般的です。
試験時間は放送問題の10分を除き40分だと思ってください。これをどう振り分けるかが大きなポイントです。この配分をイメージするためには、実際の千葉県公立高校入試問題の過去問を時間計測しながら解き、自分なりの「かけられる時間」を見いだしていくようにするとよいです。
時間が足りなくなる最大の原因は、長い本文をじっくり読み込みすぎてしまうことです。
確かに本文は読まなければ問題も解けないのですが、
・自分なりに線を引きながら読む
・接続語に注意して読む
・段落ごとに要旨をまとめる
このような工夫をしてみてください。
小説も論説文も、本文全体を完璧に理解する必要はありません。設問が問うている部分を中心に、必要な情報を素早く見つけ出す「探す読み」に切り替えましょう。
2. 「書き抜き問題」を最短で解くテクニック
千葉県の国語は、本文から指定された内容に合う部分を抜き出す問題が多く、しかも抜き出す文字数が多いのが特徴です。
一見時間がかかりそうですが、いくつかのポイントを押さえるだけで効率的に解くことができます。
① 設問のキーワードを把握する まずは、設問が何を問うているのか、主語や目的語、動詞といったキーワードに注目します。例えば、「〜〜の原因となった出来事を〇文字以内で書き抜け」という問題なら、「原因」「出来事」というキーワードを頭に入れて本文を探します。
② 本文の該当箇所に目星をつける 次に、本文の中で先ほど把握したキーワードや、それに類する表現(「なぜなら」「〜のため」など)が使われている部分を探します。多くの場合、設問は本文の特定の段落や箇所に対応しています。本文全体を読み直すのではなく、設問と対応しそうな段落に目星をつけ、そこから読み始めましょう。
③ 〇文字という条件をヒントにする 「〇文字以内で書き抜け」という文字数も重要なヒントになります。指定された文字数に近い文脈を探すことで、無駄な探索時間を減らすことができます。特に長い書き抜き問題では、その文字数に収まりそうな一文、あるいは二文のまとまりを探すのがポイントです。
これらのテクニックを使うことで、本文を闇雲に読むのではなく、ピンポイントで必要な情報を探し出す「狩りのような読み方」ができるようになります。
上記で実際の問題で示したものは、本文内からの書き抜きではないため、よけいに厄介ですが、いずれにしてもこの「〇文字以内で」という問われ方をする問題がだいたい5~6問出ると思っていいです。
それがゆえにやりにくいのです。
この部分の練習は必須です。
3. 「作文」は型にはめて、素早く完成させる
「作文で時間がなくなった」という声もよく聞かれますが、これは作文を「ゼロから書き始める」と考えているためです。
千葉県の作文は、与えられた課題や資料をふまえて自分の意見を論述する形式が一般的です。
このタイプの作文は、事前に構成の型を決めておくことで、時間を大幅に節約できます。
おすすめの構成は以下の通りです。
① 序論(冒頭) 与えられた課題について、自分の主張(結論)を明確に述べます。「私は〜〜だと考える。なぜなら、〜〜だからだ。」というように、まず結論を提示することで、読み手(採点者)に自分の意見を素早く伝えることができます。
② 本論(中盤) 結論を裏付ける具体的な理由や根拠を記述します。ここで、与えられた資料や本文の内容を引用・要約して活用することが非常に重要です。単なる感想文にならないよう、論理的に自分の主張をサポートする内容を組み立てましょう。
③ 結論(結び) 最後に、もう一度自分の主張を強調し、まとめます。「したがって、〜〜の理由から、私は〜〜すべきだと考える。」といった形で、序論と同じ主張を別の言葉で繰り返すことで、説得力を高めることができます。
この「結論→理由→再結論」の型を事前に頭に入れておけば、本番では内容を埋めることに集中できます。日頃から、様々なテーマでこの型を使って書く練習をしておきましょう。
作文は、たいていは、表やグラフなどがあり、一段落目にはそこから何が読み取れるのか?ということを書き、二段落目には自分の考えをまとめていく形が多かったです。
ところが、今年2月実施の作文は物語に一文を自分で自由に決め、そこから作文を書くというスタイルで新傾向です。
人によっては自由度が増すのでやりやすいかもしれませんが、人によっては作文の構成を考えるのにちょっと戸惑うかもしれません。
ですが、たいていは、どの形であったとして
「自分の考えを述べる」という部分があるため、千葉県の過去問などを10年分ぐらい紐解いていくと、型にはめて素早く書く!という意味がわかると思います。
まとめ:時間不足は「準備不足」
千葉県の国語で「時間が足りない」と感じるのは、決してあなたが遅いからではありません。多くの受験生が感じるこの問題は、実は「準備不足」に起因します。
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時間配分のシミュレーション
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設問から逆算する読解法
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作文の型を事前に準備する
この三つの対策を徹底することで、本番で焦ることなく、自分のペースで問題を解き進めることができるようになります。残された時間でこれらの対策を徹底的に行い、千葉県国語の壁を乗り越え、合格を掴み取りましょう。頑張ってください!






