夏休みの学習応援シリーズ⑬
小学生の算数、文章題で式が立てられないときは?
問題文を整理する3つのポイント
算数の文章題を前にして、「計算はできるのに、どの式を立てればよいかわからない」と手が止まってしまうことはありませんか。
足し算や引き算、かけ算やわり算の計算そのものはできても、文章の中から必要な数字を選び、数量の関係を考えるところで難しさを感じるお子さまは少なくありません。
文章題では、すぐに式を立てようとするよりも、まず問題文を整理することが大切です。 今回は、文章題に取り組むときに確認したい3つのポイントをご紹介します。
文章題が苦手=計算が苦手、とは限りません
文章題で間違いが続くと、「算数そのものが苦手なのかな」と感じることがあります。
しかし、実際には計算力ではなく、問題文の読み取り方や、数字どうしの関係を整理するところでつまずいている場合があります。
文章題では、計算を始める前の準備が大切です
「何を聞かれているのか」「何がわかっているのか」「数字どうしがどのような関係なのか」を順番に整理すると、使う計算が見えやすくなります。
式がすぐに思いつかなくても、焦る必要はありません。 文章を一つずつ整理するところから始めてみましょう。
ポイント① 「何を求める問題なのか」を最初に確認する
文章題を読むと、書かれている数字に目がいき、すぐに足したり引いたりしたくなることがあります。
その前に、まず問題の最後まで読み、「何を求める問題なのか」を確認しましょう。
最初に確認したい言葉
- 全部でいくつになるのか
- 残りはいくつなのか
- どちらがどれだけ多いのか
- 一人分はいくつなのか
- 何倍になるのか
- 全体の長さや重さはいくつなのか
「何を答えればよいのか」がわかると、必要な数字と、使わなくてもよい情報を分けやすくなります。
問題文の最後にある問いの部分へ線を引いたり、丸で囲んだりするのもおすすめです。
ポイント② わかっている数字に「名前」をつける
文章題では、数字だけを見ていると、それぞれが何を表しているのかわからなくなることがあります。
そこで、数字の横に短い言葉をつけてみましょう。
たとえば
「赤い折り紙が12枚、青い折り紙が8枚あります。全部で何枚ありますか。」
この場合は、
12枚=赤い折り紙
8枚=青い折り紙
聞かれていること=全部の枚数
と整理できます。
数字が何を表しているのかを整理すると、「二つを合わせる問題だから足し算」と考えやすくなります。
高学年になると、文章題に出てくる数字が増えることもあります。 そのような場合も、数字の横に単位や意味を書き添えると整理しやすくなります。
ポイント③ 「増える・減る・分ける・比べる」を考える
次に、数字どうしがどのような関係なのかを考えてみましょう。
計算方法を言葉だけで覚えるのではなく、「どのような場面なのか」をイメージすることが大切です。
数量の関係を考えるヒント
- 合わせる・増える → 足し算を考える
- 残る・減る・差を求める → 引き算を考える
- 同じ数ずつ増える → かけ算を考える
- 同じ数ずつ分ける → わり算を考える
ただし、「全部」という言葉があれば必ず足し算、というように、言葉だけで決めるのはおすすめできません。
問題全体を読み、実際に何が起きているのかを考えることが大切です。
図や線を使うと、関係が見えやすくなります
文章だけで考えるのが難しい場合は、簡単な絵や線分図を使ってみましょう。
きれいに描く必要はありません。 数量の関係が自分でわかれば十分です。
たとえば「差」を考える問題なら
長い線と短い線を並べて描き、その長さの違いを目で確認します。 「どちらが多いのか」「どの部分を求めたいのか」が見えやすくなります。
特に割合、速さ、割合を使った文章題など、内容が複雑になってきたときには、図にする習慣が役立ちます。
式を立てたら「答えが何を表しているか」確認しましょう
式ができたら、すぐに計算して終わりにするのではなく、「この式で何を求めているのか」を確認してみましょう。
式を立てた後の確認
- 求めたいものと式が合っているか
- 使った数字は何を表しているか
- 答えの単位は何になるか
- 計算結果が大きすぎたり小さすぎたりしないか
たとえば、人数を求めているのに答えに「cm」と書いていたら、どこかで問題の読み取りがずれている可能性があります。
単位まで確認することで、自分の式を見直すきっかけになります。
すぐに答えを教えず、「どこまでわかる?」と聞いてみましょう
お子さまが文章題で止まっていると、保護者の方が式を教えたくなることもあると思います。
そのときは、答えを伝える前に、問題文を一緒に整理してみましょう。
こんな声かけがおすすめです
「何を聞かれている問題かな?」
「この数字は何の数?」
「増えたのかな、減ったのかな?」
「絵にするとどうなりそう?」
「どこまではわかった?」
すぐに式を教えるのではなく、考える順番を一緒に確認することで、次の問題でも自分で取り組みやすくなります。
「式は合っていたのに計算で間違えた」も分けて考えましょう
文章題を間違えたときは、すべてを同じ「不正解」と考えないことも大切です。
間違い方を分けてみましょう
- 問題文の意味を読み違えた
- 求めるものを間違えた
- 数字の関係を整理できなかった
- 式は合っていたが計算を間違えた
- 単位を書き忘れた
式が正しく立てられていたなら、文章の読み取りはできています。 その場合は、計算の見直しを重点的に行えばよいことがわかります。
反対に、計算はできていても式が違う場合は、文章の整理から練習してみましょう。
文章題の練習は、同じ種類を続けすぎないことも大切です
同じ形の問題を何問も続けると、問題文を読まずに計算方法を予想してしまうことがあります。
練習するときは、足し算・引き算・かけ算・わり算など、少し違う種類の文章題を混ぜてみるのもおすすめです。
「今日は足し算の文章題だから全部足す」と考えるのではなく、毎回「何を求める問題なのか」を確認する習慣をつけていきましょう。
わからない問題には印をつけておきましょう
自分で考えても式が立てられない問題があったときは、長い時間その問題だけで止まらなくても大丈夫です。
問題番号に印をつけ、「何を求めるかまではわかった」「図にしたけれど式がわからなかった」など、困ったところを短くメモしておきましょう。
学校や塾で質問するときにも、どこで困ったのかが伝わりやすくなります。
夏休みは文章題をゆっくり考えるよい機会です
学校の授業中は、時間を気にして問題を急いで解かなければならないことがあります。
夏休みは、文章題を一問ずつゆっくり読み、「なぜこの式になるのか」を考える練習をしやすい時期です。
一問に取り組む流れ
- 問題を最後まで読む
- 聞かれていることに線を引く
- 数字が何を表しているか書く
- 図や線で関係を整理する
- 式を立てる
- 計算して、単位まで確認する
この順番を繰り返すことで、少しずつ「文章を読んで式を考える」流れが身についていきます。
保護者の方は、正解までの過程も見てみましょう
算数では、どうしても正解・不正解に目が向きやすくなります。
しかし、以前は何も書けなかった問題で、「求めるものに線を引けた」「図を描けた」「自分で式まで立てられた」という変化も大切です。
小さな変化を確認してみましょう
「何を求めるか見つけられたね」
「図にしたらわかりやすくなったね」
「式までは自分で考えられたね」
できたところを確認しながら、わからない部分だけを少しずつ練習していくことで、文章題への苦手意識を減らしやすくなります。
算数の「どこで困っている?」を一緒に整理します
文章題や計算、小学校の復習、夏休みの学習習慣づくりについてお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。 城南コベッツ八王子みなみ野教室では、現在の理解度を確認しながら、一人ひとりに合った学習方法を一緒に考えていきます。
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