夏休みの学習応援シリーズ⑱
英単語を何度書いても覚えられない?
中高生が見直したい「覚える→思い出す」勉強法
英語の勉強で、「英単語を何度もノートに書いているのに、テストになると思い出せない」と感じることはありませんか。
たくさん書くことが悪いわけではありません。 ただ、英単語を見ながら繰り返し書くだけでは、「見ればわかる」状態で止まり、自分の力で思い出す練習が少なくなることがあります。
英単語の学習では、覚える時間だけでなく、答えを隠して「思い出す時間」をつくることが大切です。 今回は、中学生・高校生が夏休みに取り入れやすい英単語の復習方法をご紹介します。
「たくさん書いた=覚えた」とは限りません
英単語を10回、20回と繰り返し書く方法は、つづりに慣れるためには役立つことがあります。
ただし、英単語を見ながら書き続けていると、見本がない状態で本当に思い出せるかどうかを確認できません。
覚えたかどうかは「隠して確認」してみましょう
単語を何回書いたかではなく、日本語だけを見て英語を言えるか、英語を見て意味を答えられるか、何も見ずにつづりを書けるかを確認することが大切です。
英単語は「見る→隠す→思い出す→確認する」
英単語を覚えるときは、一つの単語を長く眺めるよりも、短い時間で確認して、すぐに思い出してみる方法があります。
基本の4ステップ
- 見る:英単語・意味・読み方を確認する
- 隠す:英単語や日本語を見えないようにする
- 思い出す:意味やつづりを自分で答える
- 確認する:答えを見て、合っていたか確かめる
間違えたら、もう一度確認してから再び隠します。
「覚える」と「思い出す」をセットにすることで、自分が本当に覚えている単語と、まだあいまいな単語を分けやすくなります。
最初から一度に50個、100個覚えなくても大丈夫です
夏休みだからと、英単語帳を一気に何十ページも進めようとすると、後半になるほど最初の単語を忘れてしまうことがあります。
まずは一度に扱う数を少なくしてみましょう。
進め方の一例
- まず10〜20語程度を確認する
- 意味と読み方を確認する
- 答えを隠して思い出す
- 間違えた単語だけもう一度見る
- 最後にもう一度まとめて確認する
覚える量は、学年や使っている教材、現在の英語力に合わせて調整しましょう。
英語から日本語だけでなく、日本語から英語も確認しましょう
英単語帳を開くと、英語を見て日本語の意味を答える練習が中心になりやすくなります。
ただし、学校のテストや英作文では、日本語を見て英単語を書く必要があることもあります。
3方向で確認してみましょう
- 英語 → 日本語:意味を答えられるか
- 日本語 → 英語:英単語を思い出せるか
- 音 → 英語:聞いた単語のつづりがわかるか
すべてを同時に完璧にする必要はありません。 学校のテストや現在の目標に合わせて、必要な方向から練習していきましょう。
「読めない単語」は覚えにくくなりやすい
つづりだけを見て覚えようとしても、その単語をどう読むのかわからないと、記憶に残りにくいことがあります。
新しい単語では、意味だけでなく発音も確認しておきましょう。
新しい単語で確認したいこと
- どのように読むのか
- 日本語ではどのような意味か
- どのような文で使われるか
- 品詞は何か
- 似た意味や反対の意味の言葉はあるか
教科書に音声が用意されている場合は、音声も活用してみましょう。
つづりは「全部書く」より、間違えた単語を重点的に
すでに書ける単語まで毎回10回ずつ書いていると、学習時間の多くをできる単語に使うことになります。
一度書いて正しく書けるかを確認し、間違えた単語だけ書く回数を増やしてみましょう。
つづりを覚える流れ
- 単語を声に出して読む
- つづりを見る
- 単語を隠す
- 何も見ずに一度書く
- 間違えた部分を確認する
- もう一度隠して書く
「10回書く」ことを目標にするのではなく、「見ないで正しく書ける」ことを目標にしてみましょう。
間違えた単語に印をつけておきましょう
英単語帳を最初から毎日全部見直すのは大変です。
覚えていない単語だけを見つけられるよう、印を残しておきましょう。
印のつけ方の例
- ○:すぐに意味・つづりを答えられた
- △:思い出すまで時間がかかった
- ×:答えられなかった
次に復習するときは、×と△を中心に確認します。
○が増えていけば、覚えられるようになった単語も目で確認できます。
その日に覚えられても、翌日にもう一度確認しましょう
英単語は、その日の最後には答えられていても、翌日になると思い出せなくなることがあります。
そのため、一度覚えた単語にも、少し時間を空けてもう一度触れることが大切です。
復習のタイミング例
- 学習した直後に確認
- その日の最後にもう一度確認
- 翌日に確認
- 数日後に確認
- 1週間後に△・×を中心に確認
毎回すべての単語を確認する必要はありません。 忘れていた単語を中心に繰り返していきましょう。
「昨日覚えたのに忘れた」も学習の途中です
昨日練習した単語を今日忘れていると、「自分は英単語を覚えるのが苦手だ」と感じることがあります。
ただ、一度確認しただけですべてを長く覚えておくことは簡単ではありません。
忘れた単語が見つかったら、「覚えられなかった」と考えるだけでなく、「今日もう一度確認する単語がわかった」と考えてみましょう。 繰り返し思い出すことで、少しずつ定着させていきます。
中学生は、教科書の単語をまず大切にしましょう
中学生の場合、新しい単語帳をどんどん増やす前に、学校の教科書や授業で扱った単語を確認することが大切です。
中学生が確認したいもの
- 教科書の新出単語
- 学校の単語テストで間違えたもの
- 定期テストで書けなかった単語
- 曜日・月・数字など基本的な表現
- よく使う動詞の変化
中学3年生は、中学1・2年生で学習した基本単語の中に抜けがないかも少しずつ確認していきましょう。
高校生は「意味が一つ」と決めつけないようにしましょう
高校英語では、同じ単語でも文章によって意味が変わることがあります。
単語帳の最初に載っている日本語だけを覚えるのではなく、例文の中でどのように使われているかも確認しておくと、長文を読むときに役立ちます。
高校生が単語を見るときのポイント
- よく使われる意味
- 品詞
- 例文での使われ方
- 関連する熟語
- 似た意味の語との違い
最初からすべてを覚える必要はありません。 長文や問題で出会った意味を少しずつ加えていきましょう。
英単語だけでなく、短い英文の中でも確認しましょう
単語単体では意味を答えられても、英文の中に入ると意味がわからなくなることがあります。
そこで、覚えた単語が使われている教科書の本文や短い例文も読んでみましょう。
単語と英文をつなげてみましょう
「この単語を知っている」だけでなく、「この文章ではどの意味で使われているか」まで確認すると、読解の中でも使える語彙になっていきます。
英単語学習は短時間でも続けやすい学習です
夏休みは予定が変わる日も多く、毎日長時間勉強できるとは限りません。
英単語は、10分程度の短い時間でも取り組みやすい学習です。
1日の短い学習例
- 朝:前日の単語を10語確認する
- 午後:新しい単語を10語確認する
- 夜:△・×だけをもう一度思い出す
毎回新しい単語を増やす必要はありません。 復習だけの日をつくることも大切です。
単語帳を眺めるだけの時間になっていないか確認しましょう
長い時間机に向かっていても、単語帳を何度も見ているだけでは、自分が覚えたかどうかを確認しにくくなります。
5分覚えたら一度閉じる、というように、思い出す時間を途中に入れてみましょう。
15分の英単語学習例
- 5分:単語・意味・読み方を確認する
- 5分:隠して自分で答える
- 3分:間違えた単語を確認する
- 2分:最後にもう一度思い出す
短い時間でも、「覚える」と「思い出す」の両方を入れることがポイントです。
テスト前に一気に覚えるより、日ごろから少しずつ
定期テスト直前に英単語をまとめて覚えようとすると、ほかの教科の学習時間も必要になり、負担が大きくなります。
夏休みのうちから短時間でも単語へ触れる習慣をつけておくと、2学期にも続けやすくなります。
「毎日30分必ず」など大きな目標にせず、「学校の宿題を始める前に10語」「寝る前に△だけ確認」など、続けやすい形から始めてみましょう。
覚えにくい単語だけのリストをつくる方法もあります
何度確認しても間違える単語が出てきたら、その単語だけを別にしておく方法があります。
覚えにくい単語リストに入れるもの
- 何度も意味を間違える単語
- つづりを間違えやすい単語
- 似た単語と混同するもの
- 学校のテストで繰り返し間違えたもの
すべての単語を書き直す必要はありません。 自分がよく間違えるものだけに絞ることで、復習しやすくなります。
保護者の方は「何個覚えた?」だけでなく確認の方法にも注目を
英単語の勉強は、外から見ると「ずっと単語帳を見ている」「ノートに何度も書いている」ように見えることがあります。
学習量だけでなく、どのように覚えているかを聞いてみるのもおすすめです。
こんな声かけがおすすめです
「今日覚えた中で、難しかった単語はあった?」
「隠しても答えられた?」
「昨日の単語を少し確認してみた?」
「何度も間違える単語はある?」
覚えられなかったことを責めるのではなく、次に確認する単語を一緒に整理することで、学習を続けやすくなります。
英単語は「一度で覚える」より「何度も思い出す」
英単語学習では、一度で完璧に覚えようとすると負担が大きくなります。
まずは意味と読み方を確認し、隠して思い出す。 忘れていたらもう一度確認し、翌日また思い出してみる。
この繰り返しを続けることで、「見ればわかる単語」を「自分で使える単語」へ少しずつ近づけていきましょう。
英語の「覚えられない」を、一緒に整理します
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