夏休みの学習応援シリーズ㉑
中学3年生、夏休み後半は何をする?
受験勉強を「復習」と「演習」に分ける進め方
中学3年生の夏休みも後半になると、「もっと問題を解いた方がいい?」「まだ中1・中2の復習が残っているけれど大丈夫?」と、受験勉強の進め方に迷うことがあります。
夏休み後半だからといって、急いで難しい入試問題ばかりに取り組む必要はありません。 反対に、基礎の復習だけを続けていても、自分で問題を解く力を確認する機会が少なくなります。
大切なのは、今の理解度に合わせて「復習」と「演習」を使い分けることです。 今回は、夏休み後半の受験勉強を整理する方法をご紹介します。
まず「復習」と「演習」の違いを整理しましょう
受験勉強というと、入試問題や模試形式の問題をたくさん解くことを思い浮かべるかもしれません。
しかし、問題を解いていて基礎知識が抜けていることがわかった場合は、そのまま演習を続けるより、一度基本へ戻る方がよいことがあります。
「復習」と「演習」の役割
- 復習:忘れている知識や、まだ理解が不安定なところを学び直す
- 演習:覚えた知識や解き方を、自分で問題の中で使えるか確認する
どちらか一方だけではなく、演習で見つけた苦手を復習し、復習した内容をもう一度演習で確かめる流れが大切です。
「まだ復習が終わっていない」と焦らなくても大丈夫です
夏休みの前半に中学1・2年生の総復習を予定していても、すべての範囲が終わっていないことがあります。
その場合も、残っている範囲をすべて同じように進める必要はありません。
大切なのは「どこがまだ必要か」を見つけることです
すでに解ける単元を何度も繰り返すより、問題を解いて止まったところ、繰り返し間違えるところを優先して確認しましょう。
ステップ① まず基本問題を数問解いて現在地を確認する
復習する単元を決めるときは、教科書を最初から読み直す前に、基本問題を数問解いてみましょう。
最初の確認の流れ
- 一つの単元から基本問題を選ぶ
- 答えや解説を見ずに解く
- ○・△・×に分ける
- △・×の原因を確認する
- 必要なところだけ基本へ戻る
全問正解できる単元は、基本の復習に長い時間を使わず、少しずつ演習へ進めます。
一方で、基本問題から止まる場合は、教科書や学校ワークへ戻って確認しましょう。
ステップ② 間違えた理由を分けてみましょう
同じ不正解でも、必要な学習は違います。
間違いの原因を確認
- 公式・単語・用語を忘れていた
- 解き方そのものがわからなかった
- 知識はあったが、問題の中で使えなかった
- 問題文や資料を読み違えた
- 計算や記号でミスをした
- 時間がかかりすぎた
知識不足なら復習へ戻り、知識はあるけれど使えない場合は、似た問題で演習するなど、原因に合わせて次の学習を決めましょう。
ステップ③ 復習したら、必ず問題で確かめる
教科書や解説を読んで「わかった」と感じても、それだけでは受験問題で使えるかはわかりません。
復習した後は、答えを閉じて問題を解いてみましょう。
復習から演習へつなぐ流れ
- 基本事項を確認する
- 例題を確認する
- 何も見ずに基本問題を解く
- 解けたら類題へ進む
- 数日後にもう一度確認する
「読んで理解した」から「自分で解ける」へ移すことが、受験勉強では大切です。
英語は「基礎知識」と「英文を読む練習」を分けましょう
英語では、単語や文法の知識が不足している場合と、知識はあっても長い英文になると読めない場合があります。
英語の復習
- 英単語・熟語
- 動詞の変化
- 時制
- 疑問文・否定文
- 不定詞・動名詞などの基本文法
- 比較や受け身など既習文法
英語の演習
- 短い英文を時間を意識して読む
- 並べ替えや英作文に取り組む
- 長文で内容を読み取る
- 設問の根拠となる部分を探す
長文が読めないときに、長文ばかり増やす必要はありません。 単語や文法で止まっているなら、一度そこまで戻りましょう。
数学は「計算できる」と「問題で使える」を分けましょう
数学では、計算問題は解けても、文章題や関数、図形になると手が止まることがあります。
数学の復習
- 正負の数や文字式などの計算
- 方程式・連立方程式
- 比例・反比例や一次関数の基本
- 図形で使う基本的な性質
- これまでに習った公式
数学の演習
- 文章から式を作る問題
- 複数の単元を使う問題
- グラフや図を読み取る問題
- 時間を意識した問題演習
応用問題で止まったときも、「全部わからない」と考えず、計算・公式・条件整理のどこで止まったかを確認しましょう。
国語は「知識」と「根拠を探す練習」を
国語では、漢字や語句など覚える部分と、文章を読んで考える部分があります。
国語で分けて考えたいこと
- 漢字・語句は知識として復習する
- 説明文は段落ごとの内容を整理する
- 物語文は人物の言動と心情のつながりを見る
- 選択肢は本文の根拠を探して判断する
- 記述問題は問いに必要な条件を確認する
読解問題を解いた後は、正解だけでなく「本文のどこを見れば答えられたか」まで振り返ることが大切です。
理科・社会は「思い出す」と「問題で使う」をつなげる
理科・社会は、一問一答だけでは答えられても、資料問題や記述問題になると迷うことがあります。
まず知識を思い出せる状態にし、その後に資料や文章を使った問題で確認しましょう。
理科・社会の流れ
- 用語や基本事項を何も見ずに確認する
- 忘れていたところを教科書で確認する
- 一問一答や基本問題で確かめる
- 資料・グラフ・記述問題へ進む
- 間違えたところだけ再度戻る
以前の記事でもお伝えしたように、「見ればわかる」だけで終わらず、自分から思い出せるかを確認することも大切です。
演習で点数が取れなくても、すぐに焦らないこと
夏休み後半に模試形式や入試問題へ取り組むと、思っていたより得点できないことがあります。
その結果だけを見て、「勉強しても意味がなかった」と考える必要はありません。
演習は「弱点を見つける時間」でもあります
点数だけでなく、どこで止まったのか、時間は足りたのか、どの単元を戻ればよいかを確認しましょう。 演習で見つかった弱点を次の復習につなげることが大切です。
難しい問題で長く止まりすぎないようにしましょう
受験問題を解いていると、一問に長い時間を使ってしまうことがあります。
考えることは大切ですが、今の段階では自分だけで解決できない問題もあります。
一定時間考えても進まない場合は、問題番号に印をつけていったん先へ進みましょう。 後から解説を確認したり、学校や塾で質問したりできる形にしておくことが大切です。
復習と演習の割合は、一人ひとり違います
「受験生なら毎日入試問題を解くべき」「夏休み後半は復習より演習」と一律に決める必要はありません。
基礎の抜けが多い場合は復習を多めにし、基本が安定している教科は演習を増やすなど、教科ごとに変えて構いません。
割合を考える目安
- 基本問題で止まる → 復習を多めに
- 基本は解けるが応用で止まる → 演習を増やす
- 時間が足りない → 時間を測った演習を取り入れる
- 同じ知識を何度も忘れる → 短い復習を繰り返す
教科ごとに進め方を変えても大丈夫です
5教科すべてを同じ割合で復習・演習する必要もありません。
進め方の例
- 英語:単語・文法の復習+長文1題
- 数学:苦手単元の基本復習+標準問題
- 国語:漢字確認+読解1題
- 理科:苦手単元の確認+資料問題
- 社会:基本用語の確認+資料・記述問題
自分が今どこで困っているかによって、その日の内容を調整しましょう。
1日の中でも「復習→演習」の順にすると進めやすくなります
一つの教科について、最初に短い復習を行い、その後に問題演習へ進む方法もあります。
数学を60分学習する例
- 15分:公式・基本計算を確認
- 25分:標準問題を解く
- 15分:間違い直し
- 5分:次回確認する問題に印をつける
学習時間は予定に合わせて短くして構いません。 「復習だけ」「演習だけ」にならないよう、両方をつなげることがポイントです。
過去問は「点数を見るためだけ」に使わないようにしましょう
学校や塾で過去問や入試形式の問題に取り組み始めることもあります。
そのときも、点数だけを見て終わらず、間違えた問題を単元へ戻してみましょう。
演習後に確認したいこと
- どの教科・単元で失点したか
- 知識不足か、使い方の問題か
- 時間が足りなかったか
- ケアレスミスが多くなかったか
- もう一度基本へ戻る問題はどれか
演習結果を次の勉強内容へつなげることで、問題を解いた時間がより意味のあるものになります。
全部の苦手を夏休み中になくす必要はありません
受験を考えると、「夏のうちに全部完成させなければ」と感じることがあります。
ただ、中学3年生の学習はこの先も続きます。 夏休みですべてを完璧にすることより、苦手がどこにあるかを把握し、今後も復習できる状態にしておくことが大切です。
夏の目標は「次に何をするかわかる状態」に
「英語は単語を続ける」「数学は一次関数へ戻る」「理科は電流をもう一度確認する」など、次の学習内容が具体的になっていれば、夏休み後も学習をつなげやすくなります。
保護者の方は、学習時間より内容を聞いてみましょう
受験生になると、「今日は何時間勉強した?」と学習時間が気になることもあると思います。
そのときは、時間だけでなく、何を復習し、どの問題で困ったかを聞いてみるのもおすすめです。
こんな声かけがおすすめです
「今日、できるようになったところはあった?」
「問題を解いて、戻った方がよさそうな単元はあった?」
「今いちばん確認したい教科はどれ?」
「先生に質問しておきたい問題はある?」
学習量だけでなく、本人が自分の課題を整理できているかを確認することで、次の学習へ向かいやすくなります。
夏休み後半は「解く→戻る→もう一度解く」を
受験勉強では、復習がすべて終わってから演習を始める必要はありません。
問題を解いてみて、わからなかったところへ戻る。 基本を確認したら、もう一度問題を解く。
この行き来を繰り返すことで、自分に必要な学習を少しずつ絞り込めるようになります。
受験勉強の「今、何をする?」を一緒に整理します
夏休み後半の受験勉強、5教科の苦手単元、模試や問題演習の進め方についてお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。 城南コベッツ八王子みなみ野教室では、現在の理解度や目標を確認しながら、一人ひとりに合わせた復習と演習の進め方を一緒に考えていきます。
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