夏休みの学習応援シリーズ㉒
高校2年生の夏、志望校はまだ決まっていなくても大丈夫?
今から整理したい進路の3つの視点
高校2年生の夏になると、学校やご家庭で進路について話す機会が少しずつ増えてきます。 周りに志望大学や学部を決めている友だちがいると、「自分も早く決めないといけないのかな」と感じることもあるかもしれません。
ただ、今の段階で大学名まで一つに決められていなくても、必要以上に焦ることはありません。 大切なのは、何も考えないままにするのではなく、少しずつ自分の興味や得意なこと、大学で学べる内容について整理していくことです。
今回は、高校2年生が進路を考えるときに確認したい「興味」「得意・苦手」「大学・学部」の3つの視点をご紹介します。
高校2年生の夏は「志望校を決める」より「選ぶ材料を増やす」
進路について考えるとき、最初から「どの大学に行くか」を決めようとすると、難しく感じることがあります。
大学名だけを見ても、その大学で何を学べるのか、自分に合っているのかがまだわからないこともあります。
今は「候補を決める前の準備」でも大丈夫です
興味のあること、得意な科目、気になる学部などを書き出しながら、自分がどの方向に進みたいのかを少しずつ整理していきましょう。
視点① 「何に興味があるか」から考えてみましょう
進路を考えるときに、将来の職業がはっきり決まっていない高校生も少なくありません。
その場合は、「将来何になりたい?」から始めなくても大丈夫です。 まずは、普段の生活や学校の授業の中で、少しでも気になることを探してみましょう。
興味を見つけるヒント
- 学校で面白いと感じる教科はあるか
- 授業で「もっと知りたい」と思ったテーマはあるか
- ニュースや動画で気になる分野はあるか
- 本や漫画、作品などで興味を持ったテーマはあるか
- 日常生活で「なぜ?」と思うことはあるか
- 人と関わること、ものを作ること、調べることなど、好きな活動は何か
大きな目標でなくても構いません。 「英語が好き」「人の心理に興味がある」「パソコンを使うのが好き」といったところから始めてみましょう。
「好きな教科=その学部」とすぐに決めなくても大丈夫です
たとえば英語が好きだからといって、必ず外国語学部へ進む必要があるわけではありません。
英語を使って国際関係を学ぶ、観光を学ぶ、経済を学ぶなど、興味の広がり方はいろいろあります。
「この教科が好きだから、この学部」と一つに決めるより、「好きなことを大学ではどのように学べるのか」を調べてみることが大切です。
視点② 得意・苦手な科目から考えてみましょう
進路を考えるときは、興味だけでなく、現在の学習状況も確認しておきましょう。
「得意だからその学部へ行く」という単純な話ではありませんが、自分がどの科目に取り組みやすいかを知っておくことは大切です。
学習面で確認したいこと
- 比較的得点しやすい教科は何か
- 勉強していて苦になりにくい教科は何か
- 努力すると伸びやすい教科は何か
- 苦手だけれど興味はある教科は何か
- これまで避けがちだった科目はあるか
「得意」と「好き」が同じとは限りません。 得意ではなくても、興味がある分野なら学びたいと感じることもあります。
苦手科目があるから、すぐ選択肢を狭めなくても大丈夫です
進路を考えていると、「数学が苦手だから理系は無理」「英語が苦手だから大学受験は厳しい」と早い段階で選択肢を狭めてしまうことがあります。
もちろん、受験で必要になる科目や学部で学ぶ内容は確認する必要があります。 ただ、今の苦手がこの先もそのままとは限りません。
苦手な理由を小さく分けてみましょう
「数学が苦手」ではなく「二次関数で止まっている」、
「英語が苦手」ではなく「単語が不足して長文で止まる」など、具体的にすると改善する方法も考えやすくなります。
高校2年生のうちに、受験で使いそうな科目を意識しましょう
志望校がまだ一つに決まっていなくても、興味のある大学や学部をいくつか調べると、必要になりそうな科目が少しずつ見えてきます。
そこで、現在の勉強を「学校のテストのため」だけで考えず、今後の受験につながる可能性も意識してみましょう。
確認の流れ
- 興味のある大学・学部をいくつか探す
- どのような科目が必要になりそうか確認する
- 現在の得意・苦手を整理する
- 苦手科目の中から、今取り組むものを一つ決める
実際の入試科目や方式は大学・学部によって異なるため、具体的に検討するときは各大学の最新情報を確認してください。
視点③ 「大学名」だけでなく「学部・学科」を調べましょう
大学について調べ始めると、知っている大学名や学校の先生から聞いた大学に目が向きやすくなります。
しかし、同じ大学でも学部・学科によって学ぶ内容は大きく異なります。
大学・学部を見るときのポイント
- どのような授業があるか
- どのような分野を専門的に学べるか
- 似た名前の学部との違いは何か
- 卒業後にどのような進路があるか
- 資格取得につながる学びがあるか
- キャンパスの場所や通学方法はどうか
「有名だから」「聞いたことがあるから」だけではなく、自分が学びたい内容があるかを確認してみましょう。
学部名だけでは、学ぶ内容がわかりにくいこともあります
大学には、文学部、経済学部、理工学部など比較的イメージしやすい学部だけでなく、さまざまな名称の学部があります。
名前だけでは学ぶ内容がわからない場合もあるため、大学の学部紹介や授業内容まで見てみることが大切です。
似た名前の学部でも、大学によって学びの重点が違うことがあります。 学部名だけで判断せず、「どんな授業を学ぶのか」まで確認してみましょう。
オープンキャンパスで感じたことも、進路の材料になります
夏休みにオープンキャンパスへ参加した高校生は、そのとき感じたことを簡単に残しておきましょう。
オープンキャンパス後に残しておきたいこと
- 興味を持った授業や学部
- 思っていたイメージと違ったところ
- キャンパスの雰囲気
- 通学した場合のイメージ
- もっと調べたいと思ったこと
「良かった」「あまり合わなかった」という感覚も、自分に合う進路を考えるための大切な材料です。
まだ行っていない大学も、まずは調べるところから
オープンキャンパスへ参加できなかった大学があっても、すぐ候補から外す必要はありません。
大学の公式情報などを確認し、学部や学びの内容を調べておきましょう。
大学を調べる順番の一例
- 大学・学部の特徴を見る
- 学べる内容を見る
- 入試について確認する
- キャンパスの場所を確認する
- 気になることをメモする
最初から細かい情報をすべて覚える必要はありません。 気になる大学を見つけるところから始めてみましょう。
「やりたいことがない」ときは「苦にならないこと」もヒントに
進路について考えていても、「特にやりたいことが思いつかない」ということがあります。
その場合は、好きなことだけでなく、比較的苦にならず続けられることを考えてみましょう。
こんなところから考えてみましょう
- 人と話すことが好き
- 文章を書くことが苦にならない
- 数字を整理するのが好き
- 機械やパソコンを触るのが好き
- 実験や観察に興味がある
- 絵やデザインを考えるのが好き
- 人を支える仕事に関心がある
こうした小さな特徴から、興味のある学問分野を探すこともできます。
「職業」から逆に考える方法もあります
興味のある職業がある場合は、その仕事について調べるところから進路を考える方法もあります。
職業から考える流れ
- 気になる職業を一つ選ぶ
- どのような仕事をするのか調べる
- 必要な資格や知識があるか確認する
- どのような学部・学科につながるか調べる
- 大学の候補を探す
ただし、大学で学んだ内容と将来の仕事が必ず一対一で決まるわけではありません。 あくまで進路を考える一つの入口として使いましょう。
夏休みに「進路ノート」を1ページだけ作ってみましょう
たくさん調べても、頭の中だけでは情報が混ざってしまうことがあります。
ノートやメモに、一度整理してみるのがおすすめです。
1ページに書いてみたいこと
- 興味があることを3つ
- 得意・好きな科目
- 気になる学部を2〜3個
- 調べてみたい大学
- 今後確認したいこと
きれいにまとめる必要はありません。 今の時点で考えていることを、短く書くだけでも十分です。
志望校は「変更してはいけないもの」ではありません
一度志望校を決めると、「もう変えてはいけない」と感じる高校生もいます。
しかし、調べたり実際に大学を見たりする中で、興味が変わることもあります。
進路は、調べながら少しずつ具体的にしていくものです
最初から一つに絞り込むよりも、複数の候補を比べながら、自分が大切にしたいことを見つけていきましょう。
大学の難易度だけで選ばないことも大切です
志望校を考えるとき、模試の判定や偏差値などが気になることがあります。
もちろん、現在の学力との距離を知ることは大切です。 ただ、それだけで大学を決めるのではなく、学びたい内容や環境についても確認しましょう。
大学を比べるときに見たいこと
- 学びたい内容があるか
- 興味のある授業や研究分野があるか
- 自分に必要な受験科目は何か
- 通学や生活面で無理がないか
- 大学生活をイメージできるか
進路が見え始めると、今の勉強にも意味がつながります
志望校や学部の候補が少し見えてくると、「なぜこの科目を勉強するのか」が具体的になることがあります。
たとえば、興味のある学部で英語が必要になるとわかれば、英単語や英文法の学習にも目的を持ちやすくなります。
進路から学習へつなげる例
- 英語を使う可能性が高い → 英単語・英文法を少しずつ積み上げる
- 数学が必要になりそう → 1学期の苦手を見直す
- 国語が必要 → 語彙や読解を日ごろから続ける
- 理科・社会を使う可能性がある → 授業内容をそのままにしない
まだ受験科目が完全に決まっていなくても、学校で習っている基礎を大切にしておくことは今後の選択肢につながります。
高校2年生の夏は、学習習慣を見直す時期にも
進路について考え始めたら、今の学習習慣も一度確認してみましょう。
高校3年生になってから急に受験勉強だけを増やすより、高校2年生のうちから短時間でも学習を続ける習慣をつくっておくことが大切です。
無理なく始める例
- 英単語を毎日10分確認する
- 学校の授業でわからなかった問題をその週に見直す
- 定期テスト後に間違い直しをする
- 週に一度、苦手科目を確認する
- 進路について月に一度調べる時間をつくる
保護者の方は「どこに行きたい?」だけでなく「何が気になる?」を
高校2年生になると、ご家庭でも進路について話したい時期だと思います。
ただ、「志望校は決まった?」「どこを受けるの?」と聞かれると、まだ答えを持っていないお子さまは困ってしまうことがあります。
こんな声かけがおすすめです
「最近、面白いと思う教科はある?」
「大学で少し調べてみたい分野はある?」
「オープンキャンパスで気になったことはあった?」
「今のところ、どんなことを大切にしたい?」
すぐに結論を求めるのではなく、本人が考えていることを少しずつ言葉にできるようにすることが大切です。
保護者の方と本人で、見ているポイントが違うこともあります
大学選びでは、本人は学びたいことを重視し、保護者の方は通学や費用、卒業後の進路などを気にすることもあります。
どちらか一方だけで決めるのではなく、それぞれが大切にしていることを少しずつ共有していきましょう。
「何を学びたいか」と「どのような条件なら通いやすいか」を分けて考えると、親子でも進路について話しやすくなります。
まだ決まっていなくても、「調べ始めている」ことが大切です
高校2年生の夏に、志望大学を一つに決められていなくても大丈夫です。
ただし、「まだ決まっていないから何もしない」ではなく、興味のある分野を一つ調べる、大学を一校見てみる、得意科目を整理するなど、小さな行動を始めてみましょう。
今からできる3つのこと
- 興味のあることを3つ書き出す
- 気になる大学・学部を一つ調べる
- 今の学習で気になる教科を一つ見直す
この3つだけでも、進路について考えるきっかけになります。
高校2年生の進路と学習を、一緒に整理していきます
志望校・学部選び、現在の学習状況、大学受験に向けた勉強の進め方についてお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。 城南コベッツ八王子みなみ野教室では、今の状況や興味のある分野をお聞きしながら、一人ひとりに合った進路と学習の進め方を一緒に考えていきます。
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