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綾瀬中央教室のメッセージ

現役高校生の英検準1級合格戦略4 ライティング対策(要約編)

2026.08.25

今回はライティングについてです。準1級のライティングは2つのセクションに分かれます。
・要約
・エッセイ
です。今回は要約についてご紹介します。


準1級の要約はパッセージを読んで60語から70語の文にまとめるというものです。

要約の仕方の説明の前に注意点があります。
要約の問題が始めて導入された2024年第1回の問題文は
Suggested length: 60-70 words (60語~70語推奨)
となっていましたが、現在の問題文は
Summarize it between 60 and 70 words (60語から70語で要約せよ)となっています。

つまり、当初は語数はそこまで厳格なものではなかったのが、現在ではかなり注意しておかないと大きな減点要因になりかねない、ということです。

実際、2025年第3回の1級の要約問題では0点が続出しており、その原因が語数を守らなかったから、と言われています。
(言われている、と書いたのは公式に発表されたものではないからですが、およそそのように推察されています)
準1級でも0点が出たなどの噂は流れていますが、この辺りは定かではないものの、気を付けた方がよいのは間違えのないところです。ですので、最後にも書きますが、語数は厳守するようにしてください。

さて、実際の要約の仕方をご説明します。
ポイントを先にご紹介すると、

●文の数は3文、ないし4文
●各段落の要点を拾う
●単語力・文法力で言いかえをする(パラフレーズ)

となります。それぞれ見ていきましょう。

●文の数は3文、ないし4文

出題文は基本的に3段落にわかれています。準1級であれば、
第1段落:ある事柄の背景
第2段落:メリット
第3段落:デメリット
となっています。これらを各段落を1文でまとめるのが基本的な考え方です。メリットやデメリットが1つであったり2つであることがあるので、ある段落の要約が2文になっても問題はありません。文の数自体に制約はありませんが、あくまで要約なので、必要以上に文の数が多いのは構成点的にマイナスとなってしまうでしょう。2つのポイントは接続詞でつなげることもできますので、基本的には3文ないし4文でまとめるのが基本的な方針です。

●各段落の要点を拾う

要約ですので当然その文が言いたいことだけを書いていくことになります。したがって、要約に必要なものと不必要なものを分ける必要があります。

たとえば、第1段落が以下のようなものを考えましょう。

Some crops, such as corn and sugarcane, require large amounts of water to grow. In regions facing water shortages, farmers have traditionally relied on underground water sources to irrigate these crops. However, because these underground supplies are being depleted quickly, some governments are considering introducing regulations that limit the amount of water farmers can draw for agriculture.

この文の中心文はどこでしょうか。本来はこの後の展開も含めて考えることにはなるものの、However以下の文が言いたいこととなるので、これをいいかえることで要約の第1文目とするのがよいでしょう。
Howeverより前は水の量の規制が必要な背景ですし、まして、corn and sugarcaneなどは具体例なので、要約に書く必要はないでしょう。


続いて第2段落を見てください。

Supporters of the regulations argue that the restrictions are necessary to protect the environment. Excessive water extraction causes local rivers and lakes to dry up, which damages natural habitats and threatens wildlife. In addition, restricting water use forces agricultural communities to adopt more sustainable farming techniques, such as drip irrigation. This helps preserve water resources for future generations.

ここでは、文の中ほどにIn additonがあり、支持する人たちの理由が2つあることがわかります。ポイントだけまず拾うとすれば、
protect the environment
to adopt more sustainable farming techniques
ということになります。

これが片方のポイントが抜けてしまうと、内容点に影響する、ということになるかと思います。

第3段落も同様に見てみましょう。

On the other hand, opponents of the regulations express strong concerns about their economic impact. Limiting water access reduces crop yields, which directly decreases farmers' income. Furthermore, installing new water-efficient technologies requires substantial financial investment that many small-scale farmers cannot afford.

ここでも中ほどにfurthremoreがあるので、ポイントが2つあるのがわかると思います。
economic impact
requires substantial financial investment
この2点に触れる必要があります。


これで、要約にどのような内容を書くかがまとまりました。
では最後の段階です。

●単語力・文法力で言いかえをする(パラフレーズ)

要約なので、基本的な考えとしては例示や詳しく言っていることをシンプルに言い換える、ということになりますが、注意点として、本文の表現をそのまま使うということはしてはいけません。ただ本文を短くする、ということでなく、同じ意味をあらわす別の単語や、違う文法を使って本文の内容を説明する、ということになります。

当然、大事なキーワードや固有名詞などはそのまま使わざるを得ませんが、基本的には連続した4語~5語をそのまま使う、というのは避けたいところです。

では実際に言いかえを考えていきましょう。

【第1段落】
第1段落のHowever以下の文をもう一度見てみましょう。

However, because these underground supplies are being depleted quickly, some governments are considering introducing regulations that limit the amount of water farmers can draw for agriculture.

主要な文は政府が規則の導入を検討していること、です。
ここは素直に、Governments からはじめて、多少の言いかえをしていけばよいでしょう。本文では規則を導入しようとしているという趣旨ですが、これは、規制しようとしている、というようにして、次のように変えることができるでしょう。

Governments are considering limiting farmers' underground water use to prevent depletion.

to以下は、本文のbecause以下を、防ぐために、という形で不定詞を使って簡単にまとめたものです。

一つポイントが、

派生語の利用(解答例ではdepletion) 

です。派生語を使って言い換えをするのも一つの方法です。depleteは「枯渇する」という動詞ですが、depletionは「枯渇」で名詞形です。

【第2段落】

Supporters of the regulations argue that the restrictions are necessary to protect the environment. Excessive water extraction causes local rivers and lakes to dry up, which damages natural habitats and threatens wildlife. In addition, restricting water use forces agricultural communities to adopt more sustainable farming techniques, such as drip irrigation. This helps preserve water resources for future generations.

これを以下のように変えてみます。

Supporters claim that this policy can contribute to preserving nature by preventing rivers from drying up and encourages sustainable farming methods to save water for the future.

この要約文のポイントをあげると

1. 「~できる」をどのように説明するか

この方針が自然を守ることができるというのがポイントの一つですが、これを表現するのに、いくつか方法があると思います。たとえば、
this policy can help protect nature
これが一番シンプルですね。

しかし、準1級のレベルとしては少し表現が単純すぎますので、少しアレンジして
this policy is helpful for protecting ~ (自然を守るのに役に立つ)
とすると、表現に幅が出ると思います。

また、動詞enableをつかって、
this policy enables us to protect (私たちが自然を守るのを可能にする)
などもできます。
こういった表現が使えると文法点のアップが期待できるでしょう。

文法点は、単に文法が正確か、ということだけでなく、文章中に様々な表現(文法)が使われている、というのが評価の対象です。

そして、例として挙げたcontribute to Aです。これは直訳はAに貢献する、ですが、
Aにつながる、Aに役に立つ、などを表現できます。
さらにこの表現は、Aに来るものは良いことにも悪いことにも使えるという意味で非常に使いやすい表現ですし、文体を少しアカデミックにしてくれますので、英検準1級のライティングで使う表現としては便利な表現です。ライティングの評価の観点のうちの語彙点は、内容にふさわしい語彙を使えているか、というのが評価基準の一つですが、こうした表現ができると語彙点も上がってくる、ということになります。


2. 単語の言いかえ claim,preserve,method

要約文のclaimは本文のargueの言いかえ、preserveはprotect、methodはwayとなります。こうした言いかえをするためには、普段から単語を覚える際に、単に日本語で意味を覚えるだけでなく、どの言葉と同じか、という視点で学習していくと自然に使えるようになります


【第3段落】

On the other hand, opponents of the regulations express strong concerns about their economic impact. Limiting water access reduces crop yields, which directly decreases farmers' income. Furthermore, installing new water-efficient technologies requires substantial financial investment that many small-scale farmers cannot afford.

これをこのようにまとめてみます。

Meanwhile, opponents worry that restricted water access will negatively affect crop yields and farmers' income. Additionally, the high cost of introducing water-efficient technology imposes a financial burden on ordinary farmers.


ここでのポイントは、

1. ポイントが2つあるので2文でもよい。

冒頭でもお伝えしたとおり、要約は文の数自体に制限はありません。あまり多いと要約と言えなくなりますが、全体で4文程度であれば問題ないので、ここでは2つに分けてみました。

2. 接続副詞のバリエーションを持っておきましょう。

文を2つに分けましたが、ただ分ければよいのでなく、文の流れを整えるために、接続副詞を使っています。

たとえば、「さらに」という表現は
furthermore, moreover, additionally, in addition, alsoなどがあります。
本文で使われていないものなどを選んで使うとよいと思います。(本文で使っているものでも問題はありませんが、使い方や位置は変えたいところです)

なお、2段落目の要約も2文にしてしまうと、「さらに」が必要以上に増えるので、
第1段落を1文、第2段落を1文(ここは接続詞でつないでいます)、第3段落を2文、
というようにしています。

3.  requires substantial financial investmentの言いかえ

ここはいろいろな言いかえができると思います。やりやすいものとしては、
farmers need a lot of money
ですが、これはやや表現が易しすぎます。

お金がかかる、なら
it is expensive for farmers to install

it costs a lot of money to install
などともできると思います。1つ目の書き方よりはよいと思います。

解答例としてはimpose a burden on (負担がかかる)としています。impose(課す)は準1級学習であれば、覚えた単語ではあると思います。
なお、
burden(負担)は
create a burden of
carry a burden for
impose a burden on
などの組み合わせで使いますが、こういった組み合わせのことをコロケーションといいます。コロケーションはこういったライティング練習をしながら覚えていくのが一番よいでしょう。

とはいえ、高校生であれば、imposeを自然に使うのは難しいと思いますので、本番の緊張した場面を考えても、2番目に書いたit to などで文法のアレンジを考える方が、よいかもしれません。

4. 単語の書き換え
ここでは
decrease → negatively affected
small-scale farmers → ordinary farmers
いずれも同じ意味ではありませんが、同様の意味で用いています。こういった書き換え力も要約では必要になってきます。

こういった能力はエッセイを書く時にも発揮されるはずです。言いたいことが英語で言えない、というときに、日本語自体を言い換えて違う表現にする、ということは必要になります。




改めて、本文と要約の解答例をご紹介します。ぜひ見比べてみて参考にしてください。

【問題文】
Some crops, such as corn and sugarcane, require large amounts of water to grow. In regions facing water shortages, farmers have traditionally relied on underground water sources to irrigate these crops. However, because these underground supplies are being depleted quickly, some governments are considering introducing regulations that limit the amount of water farmers can draw for agriculture.

Supporters of the regulations argue that the restrictions are necessary to protect the environment. Excessive water extraction causes local rivers and lakes to dry up, which damages natural habitats and threatens wildlife. In addition, restricting water use forces agricultural communities to adopt more sustainable farming techniques, such as drip irrigation. This helps preserve water resources for future generations.

On the other hand, opponents of the regulations express strong concerns about their economic impact. Limiting water access reduces crop yields, which directly decreases farmers' income. Furthermore, installing new water-efficient technologies requires substantial financial investment that many small-scale farmers cannot afford.

【解答例】

Governments are considering limiting farmers' underground water use to prevent depletion. Supporters claim that this policy can contribute to preserving nature by preventing rivers from drying up and encourages sustainable farming methods to save water for the future. Meanwhile, opponents worry that restricted water access will negatively affect crop yields and farmer's income. Additionally, the high cost of introducing water-efficient technology imposes a financial burden on ordinary farmers.


さて、最後に注意点を2つをご紹介します。

・語数の厳守について

冒頭にも書いた通り、語数は極力守る必要があります。1語、2語程度であれば許容されることも考えられます(実施に許容された例もあるそうです)が、10語足りない、となってしまうと0点になってしまう可能性があります。あくまで指定された語数で要約する、というのが目的のテストだからです。

S-CBT形式ではライティングもパソコンで行えるのでこの場合は画面に表示されますが、手書きを選択する場合や本会場での試験では自分で数えるしかありません。

時間が限られている中、これを厳守するにはいくつか方法があると思いますが、個人的におすすめなのは、
解答欄の1行に同じ語数を書くようにする
ということになると思います。実際慌てているとそれが厳守できないこともありますが、
なるべくこれを守るようにするとよいと思います。
また、1段落書き終わったら、語数を確定しておけば最初から数える必要もなくなります。

・要約文の意味が全然つかめない、わからない単語が多い場合

この場合は、長文と同様に前後から意味を推測することで解決するしかないのですが、
要約の問題の場合、例として出てくる単語なども多いため、わからなくてよいケースもあります。
例えば、今回の文の場合、第1段落のirrigateや第2段落のextractionなどがやや難しい単語かと思いますが、要旨に関係する文自体に影響はしていないので、どうしてもわからない場合は、無理して考える必要もないでしょう。
また、第1段落のdepleteはHowever以下の内容ですので、要約に影響すると考えて、同じ単語を使って安全策をとるのも一つかもしれません。ただ、文脈から考えてなくなる、というような意味であることは想像できますし、edがついているので動詞、と考えて何とか使ってみる(原形はdepleteなので、本当はdだけついているのですが)、というのも一つの方法ではあります。(減点覚悟にはなってしまいますので、ご了承ください)



いかがでしょうか。こうしてきちんと考えてみると、要約は思ったより時間がかかることがわかると思います。特に語数を数える場合、エッセイより時間がかかるということも少なくありません。準1級を合格したいという場合、ライティングの上達は合格には不可欠ですので、ぜひ上記を参考に頑張ってください。



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