城南コベッツ初石教室

Tel:0800-800-5282

  • 〒270-0114 千葉県流山市東初石2丁目184 サンマルヤマビル 1階
  • 東武野田線/初石駅 徒歩8分

受付時間:16:00~20:00/日休

  • 1対1個別指導
  • 1対2個別指導
  • atama+個別指導
  • デキタス個別指導
  • オンライン個別指導
  • 城南予備校オンライン
  • 総合型・学校推薦型選抜対策
  • ジュニア個別指導
  • デキタス
  • プログラミング
  • スタディ・フリープラン
  • りんご塾(算数オリンピック対策)
  • 英語検定試験対策
  • 定期テスト対策
  • 大学入試一般選抜対策
  • 高校入試対策
  • 中学受験対策
  • 作文教室

2023.07.04

74日。この日が何の日か知っていますか?

日本では祝日でも何でもないので、ピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。

もし、「7(な)4(し)」だから梨の日では? と思われた方は、一応、その通りです。

ちなみに、現在梨の品種として有名な二十世紀梨は、明治のころ、松戸市に住むの松戸 覚之助さん(当時13歳)が親類のゴミ捨て場で見つけた苗を父子で育ててみたことが始まりだそうです。

そこから10年もの歳月をかけて、梨の栽培に成功。当時外務大臣や首相を歴任していた大隈重信も、この梨を食した際に「大変甘美で至極美味」と太鼓判を押したのだとか。

松戸覚之助親子は、その梨の苗木を、成功する農家に快く分けていきました。やがて、1900年代つまり二十世紀に入り、苗を譲り受けた農家のひとりが、新世紀を代表する品種となるように、と、この梨を「二十世紀梨」と呼ぶようになったんだとか。

閑話休題。

はい。7月4日は、日本ではなく、アメリカ合衆国の祝日。「独立記念日」です。

簡単な解説を行うと、1700年代、16世紀半ばころまでには、北米新大陸の、大英帝国の13の植民地は、イギリス本国にばかり有利で、植民地には不利であるような一方的な法律や課税に対して不満を抱くようになっていました。しかし、英国議会には植民地代表の椅子は1席も存在せず、指をくわえてみているしかありませんでした。

やがて、北米植民地は「No Taxation Without Representation(代表なくして課税なし)」のスローガンの元、イギリス本国と対立するようになります。

 1770年には、ボストンにおいて、植民地に住む市民集団の本国への抗議活動に対して、イギリス軍から発砲が行われ、5人の死者を含む死傷者が出てしまいます。

 また、同じくボストンで、3年後の1773年には、紅茶に関する植民地に不利な課税に憤った市民たちが、東インド会社の船に乗り込んで、積み荷の紅茶を港に投げ捨てる「ボストン茶会事件」が起こります。

 こういったことが引き金となって、1775年、イギリス本国と北米植民地は、戦争状態へと突入します。

そして、翌年の1776年7月4日、植民地の代表会議、大陸会議は2日前に作成された独立宣言を承認する議決を行い、ここに新独立国家、アメリカ合衆国が形成されたのです。

 だいぶ歴史の講義のようになってしまいましたが、アメリカでは現在でもこの7月4日を重要な記念日として、盛大に祝います。様々なイベントの他、軍隊のパレードや、花火大会が行われます。人々は祝日を楽しみ、合衆国国旗を振って、イベントに参加したりしています。試しに、SNSに# indipendence dayと入力して検索してみてください。花火の様子やイベントの様子を動画などで見ることができると思います。

現代の日本では、第二次世界大戦の際の全体主義の古傷から、国旗を振るほどの愛国心は眉を顰められることもあるかもしれません。一方で、星条旗の元、屈託なさげに独立記念日を謳歌するアメリカ国民の様子を、少し羨ましいかも、と感じた7月4日だったのでした。

2023.06.09

「近頃物騒になりましたから......」会話中にしばしば出てくる表現です。特に生徒さんの保護者の方には、お子さんへの心配と相まって、この台詞を実感されている方は多いのではないでしょうか。

 特に、マスコミ経由で流れてくる情報は、ロシアの戦争であったり、猟銃立てこもり事件などというショッキングなものであったり、SNSで若者に強盗を指示するような闇バイトであったり――。

「物騒だなあ」と感じるには枚挙に暇がありません。

 しかし、実は、警察庁が発表しているデータ上では、「近頃物騒になった」どころか、「戦後、日本の犯罪件数は減少し続けている」のです。(2022年は2021年に比べ微増だったようです。しかし、それでも2020以前より犯罪件数は減っています。)

つまり、「近頃物騒になった」というのは錯覚で、正しくは「日本に限って言えば、近頃平穏になっている」ということです。

にも関わらず、最初に書いたように、「近頃物騒になった」は、わりと実感のこもった常套句として、しばしば会話に登場するのです。

それは何故なのでしょう? 私見ですが、理由を考えてみました。

ひとつ目は、上記にもありますが、「マスコミの情報」です。マスコミは、当然ですが商売として、みんなが欲する情報を流します。「未曽有の凶悪犯罪」と、「うちの赤ちゃんが今日つかまり立ちをした!」というニュース。どちらが報道されるかは火を見るより明らかです。しかも、マスコミは次のショッキングなニュースが出るまで、同じニュースを掘り下げてこすり続けます。かくして、本来日本には、そこらじゅうで「赤ちゃんがはじめてつかまり立ちをした」というような明るいニュースで溢れているのに、マスコミは一件しか起こっていない「未曽有の凶悪犯罪」を流し続け、コメンテーターも「未曽有の凶悪犯罪」だけを見て社会の現状を語るのです。これでは「近頃物騒になった」と考えるのは、至極当然と言えます。

ふたつ目なのですが、そもそも、冷静に考えれば、「"近頃"物騒になった」という台詞は、近頃のみならず、昔から言われていたと気づきます。

実際、明治時代の新聞の広告欄を見てみると、「この物騒な世の中でも、ピストルがあれば安心して居られます。」というキャッチコピーの、銃砲店の宣伝がありました。

どうも人は、いつの時代も「近頃物騒になった」と考えるようにできているようなのです。年齢を重ねるほど、現在よりも過去がまぶしく見えてしまう。これは、「近頃の若者はけしからん」という台詞と似たような考えなのかもしれません。ちなみに、「近頃の若者は――」という言葉、実は古代エジプトのピラミッド労働者が、壁に書いた落書きにも残っていたそうです。

つまり、「近頃物騒になった」という事実はなく、人類は文明の黎明期から「近頃物騒になった」と感じる生物なのかもしれません。

みなさんも次に「近頃物騒になったし、心配だなあ」と感じることがあったなら、そのまま世間に対してストレスを感じるより、この記事を思い出して、「物騒と感じるのは何千年も前からだし、よく見まわせばニュースにならないだけの明るい出来事はいっぱい起こっているわ」と、すこし息を抜いてみてはいかがでしょうか?

2023.05.27

 5/12に、「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム(以下ゼルダtotk)」が発売されました。......前回に続いてテレビゲーム、それも任天堂のゲームの話題が連続していますが、これは筆者の趣味ゆえということで、ご容赦ください。

 さて、この新作ゼルダtotkですが、主人公であるリンクが、ハイラル王国を滅ぼそうとする魔王ガノンドロフに立ち向かい、ついにはそれを倒して、王国に平和をもたらす――。という、物語です。新作のゼルダtokに限らず、ほとんどのゼルダの伝説のシリーズ作品はこのようなストーリーになっています。従って、何も目新しいことはありません。

しかし、ゼルダtotkは、全世界で飛ぶように売れ、発売3日でソフト売上1000万本を突破するスマッシュヒットになっています。

もちろん、ゼルダの伝説シリーズは30年以上続く息の長い作品であり、多くのファンを獲得してきています。さらに、前作「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」は、ソフト売上累計2000万本を超えるヒット作であり、その数年後を描いているゼルダtotkは、無条件で購入を決めているという方も多かったと思われます。

 それにしても、本作がここまでの快進撃で売り上げを伸ばしている原因は、本作の"新しい要素"にあると、発売日から作品に触れている筆者は感じているのです。

 その新しい要素とは、「クラフトワーク(工作)」です。ゼルダtotkのリンクは、「ウルトラハンド」という能力を持っています。これは、フィールド上のオブジェクト(モノ)を動かしたり、くっつけたりすることができます。丸太を組み合わせてイカダを作ったり、動力を取り付けてモーターボートにすることもできます。橋を架けることもできるし、クルマだって、飛行機だって、巨大ロボットの如きものまで、好きに作ることが可能なのです。

 これは、教育に非常に有益です。ゲームを通して創造性を刺激し、問題解決能力を向上させることがき、ゲーム内で、設計、デザイン能力も向上させることができます。また、空間認識能力、そして工作に際してもルールを把握することで、論理的思考能力を身につけることができます。実際、工作系ゲームとして先駆けであり、大人気でもある「マインクラフト」は、教育の現場に取り入れられています。

 もちろん、楽しいゲームには、止め時がわからないため、学業に割く時間が足りなくなるというデメリットが生じる可能性はあります。しかし、上記のようなクリエイティビティや論理的な思考能力は、これからの時代に生きる我々にとって益々貴重になると思います。子を持つ親の皆様には、おこさんが「ゼルダがやりたい」と言ったら、なるべく与えてあげて欲しい、というのが、今回のテーマでした。

 最後に、そのうえで学業に不安が出てしまったという方は、是非我々城南コベッツまでご相談ください。ゲームで培う各種能力向上と学業の成績向上の両立をさせて頂くお手伝いができるかと存じます。

2023.05.06

429日に映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」が封切られました。マリオは日本の企業「任天堂」の生み出したキャラクターで、言わずと知れた日本のゲームのアイコンと呼べる存在です。生み出されたのはもう40年以上前のキャラクターですが、この映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」は、世界興行収入10億ドルを突破し、世界的な成功を収めています。

「マリオ」のような、日本の生んだコンテンツや文化などを世界に広める「クールジャパン戦略」という、日本政府の施策があります。おそらくこの施策を聞いたことがある方は、同時にこの「クールジャパン」が、あまり上手くいっていないことを連想するのではないかと思います。実際、googleに「クールジャパン」と入力したときに表示される予測変換の一覧には「クールジャパン 失敗」と出てきます。映画「スーパーマリオ」が大成功しているにもかかわらず、です。

内閣府公認のクールジャパン・アンバサダー(202210月にクールジャパン・プロデューサーに名称変更)で、「日本はクール!? 間違いだらけの日本の魅力発信」の著者、ベンジャミン・ボアズ氏は、今までのクールジャパン戦略によるコンテンツや文化の売り込み方を「もったいない!」と断じます。

人生のほとんどを日本で過ごしていれば、海外の方の描く日本像の「正しくない」ところには敏感に気づくことができます。相手が「日本が好き」なのにも関わらず、「FUJIYAMAGEISYA」的な日本のイメージを持っていれば、「正してあげよう」という気にもなるのもむべなるかな、というところです。

また、我々日本人は、「他の人にも人気があるか」ということを非常に気にします。日本におけるマーケティングでは非常に重要です。「みんな持ってる」と、持っていないことが不安になって自分も買ってしまう、なんて経験を持つ方もいるかもしれません。当然、日本のモノをオススメするのにも。「大人気」という修飾語を当然のようにつけてしまうと思います。

しかし、ボアズ氏は、「海外の消費者は、「正しい」楽しみ方とか、他の人が何を欲しがっているかといったことは、気に留めません。」(ベンジャミン・ボアズ. 日本はクール!? (Kindle の位置No.233-234). 株式会社クロスメディア・パブリッシング. Kindle . )と、綴っています。その認識のずれが、クールジャパン戦略がうまくいっていない一因である、と。

ボアズ氏も、もちろんただ警鐘を鳴らして終わり、ということはありません。しっかり「では、どうすればよいか?」も書いてくれています。「外国人に知識を押し付けるのではなく、彼らの視点を理解し、そこに橋を架けることが効果的だということです。」(ベンジャミン・ボアズ. 日本はクール!? (Kindle の位置No.1069-1070). 株式会社クロスメディア・パブリッシング. Kindle . )というものです。

中学の社会科では、「世界のグローバル化」を学びます。そこでは他文化の理解や共生が大切である、と教えるワケですが、なんのことはない、政府の施策であるクールジャパンには、その視点が欠けていた。ということです。

一方で、売り込み方がよろしくなくとも、マリオのように、世界中で人気を博するコンテンツを生み出すことができる力が、日本にあるわけです。(今回の映画スーパーマリオは、米イルミネーションが製作していますが)

いっそ、クールジャパンの失敗を教科書に載せて、改めてグローバルなもの考え方とはどういうことか? いかに大事なのか? を学ばせることが効果的かもしれません。

生徒の皆さんも、「日本を愛する外国の方」と友達になったときには、その方の語る「間違い日本」を正すのではなく、相手の立場で考えてあげてください。