城南コベッツ東船橋教室

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2026.09.19

退屈な反復こそが最強の投資 (40).png


※この記事は、公益財団法人スプリックス教育財団が実施した「国際基礎学力調査2026」の結果をもとに作成しています。


「基礎学力」という言葉を聞いて、何を思い浮かべますか?

私たちが普段当たり前のように使っているこの言葉の意味は、国によって捉え方が大きく異なる
ことをご存じでしょうか?

2026年9月16日、公益財団法人スプリックス教育財団が日本を含む世界10か国の保護者を対象に
実施した「国際基礎学力調査2026」の結果を公表しました。

その調査内容から見えてきたのは、
日本の保護者が考える「基礎学力」と、海外の保護者が求める「基礎学力」のあいだに存在する
意外な温度差
でした。


【10か国の小中学生の保護者を対象に実施】


本調査は、日本をはじめ、東南アジア、中央アジア、アフリカ、中南米など新興国を含む
世界10か国の小中学生の保護者約3,500名を対象に行われました。

「基礎学力は重要だと思うか」という質問に対しては、どの国においてもほぼすべての保護者が
「重要である」と回答しており、子どもに基礎学力を身に付けさせたいという共通の願いが
うかがえます。


しかし、「基礎学力にはどのような力が含まれるか」という具体的な中身を尋ねたところ、
日本の結果と他9か国の結果との間に顕著な違いが表れました。


【日本の保護者:「知識・インプット」が基礎学力の根幹】


日本の保護者が「基礎学力」として上位に挙げたのは、以下のような項目でした。


・読み書きや計算の能力

・教科に関する基礎的な知識・技能

・正しく記憶し、正確に再現する力


日本では長年、漢字の書き取りや計算ドリル、用語の暗記といった「読み・書き・そろばん」に
代表されるインプット型の学習が重視されてきました。
今回の調査結果からも、日本の保護者の多くが
「確かな知識や定着した技能こそがすべての学力の土台(基礎)である」と捉えていることが
分かります。

基礎知識や正確な計算力・読解力がなければ高度な思考ができないという側面は確かであり、
日本の高い教育水準を支えてきた重要な価値観と言えます。


【海外9か国:「活用する力・問題解決」こそが基礎】


一方で、日本以外の9か国の保護者が「基礎学力」としてより高い割合で挙げたのは、
対照的な項目でした。


・得た情報を理解し、実践に活かす「情報活用力」

・自分で考え、答えを導き出す「問題解決力」

・自身の考えを伝える「表現力・コミュニケーション力」


海外の保護者にとっての「基礎」とは、単に知識を頭に蓄えることにとどまらず、
「得た知識を使って現実の課題に対応できる状態」までを含めて基礎学力とみなしているのです。

社会の変化が激しく、AIやICT技術が急速に普及する現代において、「知識を持っていること」
それ自体よりも「知識をどう使うか」という実践的な力が重視されている世界的トレンドが、
保護者の意識にも色濃く反映されていると言えます。


【なぜこのギャップが生まれるのか?】


この意識の差が生まれた背景には、各国の教育環境や社会的ニーズの違いが存在します。

新興国を中心とする海外諸国では、IT技術の発展に伴って課題解決型学習(PBL)や実用的な
スキル教育が急速に導入されています。
そのため、保護者の間でも「知識単体では意味をなさず、使えて初めて価値になる」という認識が
広がりやすい環境にあります。

対して日本は、体系的なカリキュラムやテスト文化が定着しており、
「まず知識の土台を固めてから応用へ進む」という段階的な教育モデルが深く浸透しています。
その結果、「基礎=知識・技能の習得」というイメージが強固に残っていると考えられます。


【これからの学習で意識したいポイント】

「基礎知識(インプット)」と「活用力・問題解決力(アウトプット)」のどちらか一方だけでは、
本当の学力は身につきません。

これからの時代を生きる生徒自身には、
知識を覚えるだけでなく、それを自ら使いこなすための学習プロセスが求められます。


「覚えた知識」を生活や身近な疑問と結びつけて考えてみる

教科書や問題集で解いた公式・単語・歴史の知識を、単なる暗記で終わらせず、
「これって現実のどこで使われているんだろう?」「なぜこうなるんだろう?」と自分なりに
理由や使い道を考える癖をつけます。


調べたこと・学んだことを自分の言葉で説明する

問題が解けたあとに、解答解説を読むだけで終わらせず、「なぜこの答えになるのか」を
自分の言葉で説明できるようにしましょう。
人に伝えるプロセスを通すことで、知識が単なる情報から「使えるスキル」へと昇華し、
情報活用力や表現力が身につきます。


基礎の「反復練習」と「活用問題への挑戦」をセットで行う

漢字や計算などの基礎的なトレーニング(インプット)を確実に行いながら、同時に思考力や記述力が
問われる応用問題・課題解決型問題(アウトプット)にも主体的にチャレンジします。

基礎という土台があるからこそ、自らの考えを広げられることを意識して学習を進めます。


【「インプット」と「アウトプット」をバランスよく取りいれる】


今回のスプリックス教育財団による「国際基礎学力調査2026」は、私たちが普段無意識に使っている
「基礎学力」という言葉の意味を改めて問い直すきっかけを与えてくれました。

知識を蓄える力(インプット)はもちろん大切ですが、これからはそれをいかに活用し、
自分の考えとして表現できるか(アウトプット)という視点がより一層重要になります。

2026.09.18

退屈な反復こそが最強の投資 (39).png
近年、中学校や高校の学校案内・オープンキャンパスで「探究学習」や「探究活動」という言葉を
目にすることが格段に増えました。
独自の研究プログラムを組んだり、地域社会や企業と連携したプロジェクトをアピールする学校は
年々増加しています。

では、

「探究活動に力を入れる学校が増えている」という現状は、
一体何を意味しているのでしょうか?


そして、

それに参加する生徒や学校側にはどのようなメリットがあるのでしょうか?



【探究活動の強化が意味するもの:学校教育の「劇的な転換」】


学校が探究活動に注力している最大の理由は、
社会から学校教育に求められる役割が根本から変化したからです。

一言で言えば、「正解を暗記する教育」から「答えのない問いに挑む教育」への転換が起きています。

背景には、大きく分けて3つの要因が存在します。


① AI時代の到来と知識の相対化

生成AIの急速な発展やネットの普及により、単なる「知識の記憶」の価値は著しく低下しました。
スマホひとつで答えが見つかる時代において、学校で公式や年号を暗記するだけでは、
将来社会で生き抜く力として不十分になったのです。

知識をどれだけ知っているかではなく、
「集めた知識や情報をどう組み合わせ、誰も答えを知らない課題を解決するか」
が、重要視されるようになりました。


② 学習指導要領の改訂と国の方針

文部科学省の新しい学習指導要領において、高校では「総合的な探究の時間」が必修化されました。

国全体として「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」を推進する方向に
舵を切ったことで、各学校も探究プログラムの充実を余儀なくされています。


③ 大学入試改革と「探究型入試」の急増

大学入試のスタイルも大きく変わりつつあります。
ペーパーテストの一発勝負である一般選抜だけでなく、面接や書類審査、プレゼンテーションを
重視する「総合型選抜(旧AO入試)」や「学校推薦型選抜」の割合が年々高まっています。

大学側も「探究活動でどんな問いを立て、どう行動し、何を得たか」を厳しく見るようになっており、
探究学習に力を入れることがそのまま「進学実績の強化」に直結する時代になったのです。


【探究活動がもたらす「生徒側」のメリット】


探究活動は、単なる受験対策にとどまらず、子どもたちの将来のキャリアや人間的成長において
非常に大きなメリットをもたらします。


自発的な学習意欲(知的好奇心)が芽生える

従来の勉強は「与えられた問題を解く」ものでしたが、
探究は「自分の興味・関心から問いを立てる」ところから始まります。

自分が本当に知りたいテーマだからこそ、自発的に調べる楽しさを実感できます。


「思考力・判断力・表現力」が実戦で鍛えられる

課題設定、仮説構築、情報収集、分析、そして成果発表(プレゼンテーション)という
一連のプロセスを通じて、論理的思考力や伝える力が自然と身につきます。


失敗を恐れない「トライ&エラーの姿勢」が身につく

探究に「たった一つの正解」はありません。
仮説通りにいかなかったときに「なぜダメだったのか」を考え、軌道修正する経験を通じて、
変化の激しい社会で不可欠な粘り強さが養われます。


大学受験・推薦入試で強力なアピール材料になる

探究活動で作成したレポートやポートフォリオ、発表実績は、総合型選抜などで
非常に強い武器となります。

「何を学んできたか」を自分の言葉で熱量高く語れる生徒は、入試でも高く評価されます。


【「社会」にもたらされるメリット】


生徒だけでなく、学校や地域社会にとっても探究活動の強化は大きなプラスをもたらします。


学校の「独自性・魅力」を高められる

「うちは〇〇企業と連携した探究活動ができる」
「SDGsをテーマにした独自のフィールドワークがある」
といった強みを持つことで、意欲の高い生徒を引きつけるブランディングが可能になります。


地域や企業との接点が生まれ、開かれた学校になる

地域課題の解決や企業からの課題提示などを通じて、学校と外部社会との連携が深まります。
校内だけに閉じこもらない「開かれた教育環境」を構築できます。


【探究活動は「未来を生き抜くためのパスポート」】


学校が探究活動に力を入れている現状は、

日本の教育が「正解を教わる場」から「自分だけの問いを立て、未来を切り拓く力を養う場」へと
進化していること

を意味しています。

探究学習を通して身につく「課題を見つける力」「行動する力」「他者と協働する力」は、
テストの点数のように数値化しにくいものですが、変化の激しいこれからの時代を生き抜くための
最も強固な土台となります。

2026.09.17

退屈な反復こそが最強の投資 (38).png

9月15日から共通テストの出願期間が始まりました。

今年受験を迎えるみなさんが最も気になっているのは、
『2026年度に大幅ダウンした平均点が、2027年度はどう動くのか?』
ではないでしょうか。

新課程2年目となった2026年度試験は、初年度の反動で国語・情報Ⅰ・物理などが難化し、
総合平均点が文系・理系ともに20〜30点以上下落しました。

出題形式が定着した新課程3年目は、極端な難化科目の『揺り戻し(易化・標準化)』と
『出題の深化』が混在する年になります。

2026年の結果をもとにした、2027年度の科目別・難易度予測をお届けします!


【2027年度 科目別難易度予測&傾向】


◆英語◆


英語(リーディング):横ばい(難水準維持)

2026年実績
平均点は前年よりやや持ち直したものの、圧倒的な語数と情報量が継続。

2027年展望
総語数・大問数ともに高水準を維持。
事実と意見の速やかな識別など「スピード+精度」が命題です。


英語(リスニング):やや易化〜標準化

2026年に平均点が下落したため、1回読み問題や図表参照問題の難度がわずかに調整される可能性が
あります。



◆数学◆


数学Ⅰ・A:やや易化〜標準化

2026年実績
文章量の多さと問題文の解釈で時間を取られ、平均点が低下。

2027年展望
誘導の工夫などによりやや解きやすくなる可能性がありますが、
「長文から数学的モデルを読み解く」形式自体は定着しています。


数学Ⅱ・B・C:横ばい〜やや難化

2026年実績
新科目(数学C:ベクトルや複素数平面など)の導入初調整を終え、平均点は比較的安定。

2027年展望
慣れを見越し、複数の単元を融合した概念理解を深掘りする質の高い出題が増加する予想です。


◆国語◆


国語(現代文・古文・漢文・実用的な文章):やや易化〜標準化

2026年実績
実用的な文章の読解量増加や現代文の難化により平均点が下落(約-10点)。

2027年展望
2026年の難化に対する反動でやや易化〜標準化する可能性あり。
ただし、資料と文章を組み合わせる新形式のボリューム感は維持されるため、
時間の厳しさは変わりません。


◆理科①(基礎科目:2科目選択)◆


物理基礎:やや難化警戒

2026年に大幅に平均点が上昇したため、2027年は難度が調整される反動に注意が必要です。


化学基礎:横ばい

物質量(mol)計算や実験手順の考察など、標準的〜ややタイトな処理速度を求める傾向が続きます。


生物基礎:横ばい

実験データのグラフ読み取りや思考プロセスを試す出題が定着。


地学基礎
:やや易化〜標準化

2026年に平均点が下がったため、標準的な難易度へ戻る見込みです。


◆理科②(専門科目)◆


物理:やや易化(反動)

2026年実績
平均点が約13点低下し、理科の中で最も難化。

2027年展望
難化の反動により、設問の誘導や数値設定が標準化されて解きやすくなる可能性大。


化学:やや難化警戒

2026年実績
前年の難化から一転し、大幅に易化(平均点が10点以上上昇)。

2027年展望
再び難化(揺り戻し)する可能性が非常に高く、計算量や融合問題への入念な対策が必要です。


生物:横ばい(難水準維持)

未知の実験データの読み取りや長文考察問題が多く、高い思考・分析力が要求され続けます。


地学:横ばい

観測データの解析力を中心とした標準的な難易度が継続。


◆地理歴史・公民◆


歴史総合,日本史探究 / 歴史総合,世界史探究:横ばい

2026年実績
日本史探究は平均点が上昇した一方、世界史探究は資料・文章の読解量が増え難化傾向に。

2027年展望
史料や図表を比較・分析する探究型の出題パターンが固定化。
科目間ギャップを埋める微調整が入る予想です。


地理総合、地理探究:やや難化警戒

2026年実績
比較的解きやすい出題が中心で平均点は高めを維持。

2027年展望
反動による難化に注意。
統計データやGIS(地理情報システム)を駆使した思考力問題が増加する見込みです。


公共、倫理 / 公共、政治・経済:横ばい

複数資料の読み取りや対話文形式が定着。暗記に頼らない論理的思考力が引き続き重視されます。


◆情報◆


情報Ⅰ:やや易化〜標準化

2026年実績
導入初年度(2025年)の高平均点からの反動により、平均点が約12点下落し大幅難化。

2027年展望
2026年の難化を経て「共通テストとしての標準レベル」が確定。
プログラミングやデータ活用の考察能力を問う傾向は維持されますが、極端な連鎖難化は避けられ、
標準的な出題に落ち着く予想です。


【2027年受験生が取るべき「勝ちパターン」直前対策】


①「2026年の難化科目」と「易化科目」の逆転現象に惑わされない

2026年に難しかった物理や情報Ⅰは「易化・標準化」、易しかった化学は「難化」というように、
前年の反動(揺り戻し)が起きやすい点に留意して対策を立てる。

②過去2年分(2025・2026)+予想問題集を活用

新課程の過去問が2年分蓄積されたため、出題形式のパターン把握と「予想問題集」による
時間配分演習を並行して行う。

2026.09.16

必要とされる能力が変わるのだから、教育が変わって当然.png

おはようございます。

城南コベッツ東船橋教室/東船橋フリースクールから、本日も宜しくお願い致します!
今日は、「教育が変わって当然」という内容です。

1. なぜ今、教育改革が叫ばれるのか

「最近の教育は変わりすぎていてよく分からない」

「昔ながらの読み・書き・そろばんを徹底すれば十分ではないか」

----そんな声を聞くことが少なくありません。

しかし、冷静に社会を見渡してみてください。

AI(人工知能)の台頭、グローバル化の進展、人生100年時代の到来といった急激な構造変化の中で、私たちが直面する課題はかつてないほど複雑化しています。

かつて優良とされた「言われたことを正確に素早くこなす能力」の多くは、すでに機械やシステムによって代替されつつあります。

社会が求める「能力」の定義が根本から変わっている以上、それを育む「教育」の仕組みや手法が変わるのも、極めて自然で当然の帰結なのです。




2. 産業構造の変化と「能力」の歴史的シフト

教育の形は、常にその時代の産業構造と密接に結びついてきました。

  • 工業化社会(20世紀): 均質で高品質な製品を大量生産することが求められた時代です。この時代に必要な人材は、マニュアルや指示を忠実に守り、正確かつ効率的に作業をこなす能力を持つ人でした。そのため、一斉授業による知識の暗記や、規律を守る集団行動を中心とした教育スタイルが最適解でした。

  • 知識・情報社会(21世紀): 定型的な作業の多くが自動化され、単に「知識を知っていること」自体の価値は暴落しました。スマートフォンを開けば、世界中の知識に一瞬でアクセスできるからです。


現代社会で新たに求められているのは、「暗記した知識の量」ではなく「膨大な情報から問いを立て、他者と協働して解を導き出す力」です。


具体的には、以下のような能力が重視されています。

  • 批判的思考力(クリティカル・シンキング): 提示された情報を鵜呑みにせず、本質を見極める力

  • 創造性(クリエイティビティ): ゼロから新しい価値を生み出す力

  • コミュニケーション・協働力: 多様な価値観を持つ人々と協力してプロジェクトを推進する力

  • 問題解決力・自己主導学習力: 変化に対応し、自ら学び続ける力


求めるゴール(必要な能力)が変わったのに、そこへ至るアプローチ(教育)だけを過去のまま放置することは、時代遅れの地図を持って未知の荒野を歩ませるようなものです。


3. 「変わる教育」の具体的な姿

能力の変化に応じて、教育現場も着実にアップデートを始めています。

  1. 「教え込まれる受動的学び」から「自ら探究する主体的な学び」へ

    一方的な講義形式だけでなく、生徒自身が疑問を持ち、調査し、発表する「アクティブ・ラーニング」や「探究学習」が本格化しています。これにより、自ら課題を発見し解決するプロセスを体験します。

  2. 「単一の評価基準」から「多面的な評価」へ

    ペーパーテストの点数という単一の指標だけでなく、ルーブリック(ルーブリック評価)やポートフォリオ(学習成果の記録)を用い、思考のプロセスや協働の姿勢を多角的に評価する動きが広がっています。

  3. 「個別の知識」から「STEAM教育(横断的な学び)」へ

    科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、芸術・教養(Arts)、数学(Mathematics)を横断的に学び、現実世界の複雑な問題に対応できる統合的な思考力を養います。



これらは単なる「新しい流行り」ではなく、未来の社会を生き抜くために不可欠なスキルを身につけるための合理的な変化なのです。

4. 変化に対する懸念と「不変の本質」

教育の変化に対して、「基礎学力が低下するのではないか」「漢字や計算などの基本的な読み書きがおろそかになるのではないか」という懸念も当然存在します。

しかし、教育が変わるということは、過去のすべてを否定して捨てることではありません。 基礎的な知識や概念の理解(読み・書き・そろばん)は、高度な思考や創造性を発揮するための「土台」として引き続き極めて重要です。重要なのは、基礎学力を「ゴール」とするのではなく、それを「活用して新しい価値を生み出すためのツール」として位置づけ直すことです。

また、他者への思いやり、道徳観、粘り強さといった「非認知能力」や人間性の根本は、どんな時代になっても変わりません。「変えるべき手段」と「守るべき本質」を見極めることこそが、これからの教育に求められます。



5. 大人たちの意識改革こそが最優先課題

「必要とされる能力が変わるのだから、教育が変わって当然」

----言葉にすれば当たり前のことですが、最もこの変化を受け入れにくいのは、実は過去の教育システムで成功体験を積んできた大人たち(保護者や指導者)かもしれません。


自分の育った時代の基準で子供たちの学びを測ろうとすると、「なぜ最近の学校はこんなことをさせるのか」と困惑してしまうでしょう。しかし、子供たちが生きる未来は、私たちが生きてきた過去とは全く異なる景色が広がっています。


教育の変化を恐れたり拒絶したりするのではなく、社会の変化を正しく認識し、「これからの時代を生きる子供たちには何が必要か」を共にとらえ直すこと。大人の側のアップデートこそが、変わる教育を支える最大の鍵となるのです。


見学・ご相談.png


2026.09.15

退屈な反復こそが最強の投資 (37).png
「そろそろ志望校を決めなきゃいけないのに、行きたい大学が全然思い浮かばない...」
「全国に約800もある大学の中から、どうやって選べばいいの?」

高校生や受験生を抱える保護者の皆様から、このような悩みをよく伺います。
特に総合型選抜や学校推薦型選抜を検討している場合、自分の「学びたいこと」や「将来の軸」に
合った大学選びが合格への第一歩となるため、選択肢の多さに圧倒されてしまいがちです。

ですが、最初から「運命の1校」をピンポイントで選ぶ必要はありません。
大切なのは、「興味のきっかけを作る」感覚で、気になる大学の選択肢を広げてみることです。


【志望校選びの第一歩!大学を選ぶ「4つの軸」】


最初から完璧な理由を探す必要はありません。
「なんとなく良さそう」、「家から近い」、「憧れの先輩がいる」といった直感や身近なきっかけを
起点に、大学をチェックしてみましょう。

① キャンパス・施設・環境

まずは目で見える「環境」から入る方法です。

「綺麗な図書館で勉強したい」

「最先端の研究設備が整った環境で学びたい」

「キャンパスの雰囲気がおしゃれで通うのが楽しそう」

このように、自分が毎日通う姿をワクワクしながら想像できるかどうかは、立派な志望理由の種に
なります。


② 「好きな人・身近な人」が行っている


尊敬する先輩、仲の良い友人、あるいは家族が進学・通学している大学も絶好の候補になります。

身近な人が選んだ理由や実際のキャンパスライフを聞くことで、大学のリアルな雰囲気が掴みやすく
なります。


③ 興味のある専門分野・研究テーマ


自分が普段「面白い」「詳しく知りたい」と感じているテーマから探す方法です。

同じ「経済学部」や「文学部」でも、大学によって強みを持つ研究分野や教授陣の専門は異なります。
「この大学なら自分のやりたい研究ができそうだ」という視点で検索してみましょう。


④ 創設者・理念・ルーツ


意外と見落としがちなのが、大学の「建学の精神」や「創設者の想い」です。

歴史や設立背景を知ることで、その大学がどんな人材を育てようとしているのか(求める学生像)が
見えてきます。

自分と生き様や理念が重なる偉人をきっかけに探してみるのも、面白いアプローチです。

【創設者・ルーツの例】

〇慶應義塾大学:福澤諭吉(『学問のすゝめ』の著者)

〇早稲田大学:大隈重信(元内閣総理大臣)

〇津田塾大学:津田梅子(女子高等教育のパイオニア)

〇同志社大学:新島襄(欧米の教育制度を学び私学を創設)


【候補を出した後にやるべき「深掘り」ステップ】


4つの軸を使っていくつか気になる大学がピックアップできたら、
次のステップで情報収集を深めていきましょう。


1. アドミッション・ポリシー(入学者受け入れ方針)を確認する

大学が「どんな学生を求めているか」を言語化したものがアドミッション・ポリシーです。
自分が大学でやりたいことと、大学側が求める姿が一致しているかを確認します。


2. オープンキャンパスや説明会に参加する

実際にキャンパスへ足を運び、空気感や在学生の表情を感じてみましょう。
オンライン説明会や模擬授業への参加も効果的です。


3. 「なぜこの大学なのか」を自分の言葉で整理する

他校との違いや、その大学でしかできない学び(特定の講義、教授、プログラムなど)を
見つけ出すことで、総合型選抜や面接で説得力のある志望理由書が作成できるようになります。


【直感から始めて、納得のいく1校へ】


「行きたい大学が決まらない」と焦る必要はありません。
まずはキャンパスの雰囲気、創設者の理念、身近な人の話など、小さなきっかけから
「気になる大学」をいくつかリストアップすることから始めてみてください。


選択肢を少しずつ狭めて深掘りしていく過程で、きっと「ここで学びたい!」と思える
運命の大学が見つかるはずです。

ぜひ今日から、4つの軸を参考にリサーチをスタートさせてみましょう。

2026.09.14

本質はどこにある?.gif

おはようございます。
市場(いちば)通り沿い、東船橋北口の個別指導塾 城南コベッツ東船橋教室です。午前の時間から午後までは、東船橋フリースクールも運営しております!


それでは本日はコラムっぽくお送りします。



先のプルデンシャル生命、今回のソニー生命の保険業界が、ジワリと暴かれています。記憶新しいところでは、車の販売のビッグモーターもありましたね。確か保険水増しで損保会社に請求していた事件でした。
生保問題は、もう・・・これは申し開きができない詐取事件になっていますので、金融庁の本気具合がわかります。

お客さんのお金に手を付けてしまうという感覚は、心理状況としてはどんなものなのでしょうか。

ちょっと借りて、また戻しておけばいい、そんな感覚なのかもしれません。

一回が二回、そしてその回数が増えていくうちに、自分のお金と他人のお金の区別が見えなくなってしまい、どんどんエスカレートしていくという構造?なのかなと思いました。

生命保険って、自分が死んだあとの保険、または自分が病気になったり、入院したり休業したりしたときの保険です。

「保険」というワードが、どこか「安心」という言葉に付け変わって、人々の脳裏に焼き付いているのでしょう。


ちなみに、日本に近代的な保険制度の知識をもたらしたのは、福沢諭吉です。

日本で初めて会社が設立されたのは、福沢諭吉の門下生「阿部泰蔵」が中心となってつくられた明治生命保険会社(現・明治安田生命)」だそうです。

1881年(明治14年)とのことでした。

夏目漱石が14歳の頃のことですね。

その少し前(明治11年)には、大久保利通が暗殺されていますので、時代背景としては激動の時代です。


テレビコマーシャルとか、ネットの広告などで、目にするたびごとに、その名前が全国に拡大し、有名な生保、有名な会社、

こうなってくると・・・・・



私たちは安心を買っているのではなく、「自分で考え、見極める苦労を放棄する権利(思考停止)」を買っているのかもしれません。


ブランドが安心感を醸し出すのは事実です。

それは企業が膨大なコストと努力をかけて築き上げた信頼の証であり、全否定されるべきものではありません。

しかし、ブランドはあくまで「入口の標識」に過ぎず、中身を保証する永久機関ではないのです。


こんな風に思いました。

実際、日本の広告費は、年間で7兆6,000億ぐらいだそうです。

全くもって変なたとえですが・・・

7兆円分の 1万円札を積み上げると(100万円で約1cm)、高さは約70kmに達します。成層圏(高度約50km)を遥かに突き抜け、宇宙の入り口(高度100km)の近くまで届く高さです。


その広告に踊らされる人たちは減っていくと思いますが、

でもこれが悲しい人間のサガ・・・なのです。


目にする頻度、耳にする頻度が多いほどに信じてしまうのですね。

「何度も聞いているうちに、それが本当のこと(真実)だと信じ込んでしまう」という心理現象、つまり「真実錯覚効果」というものが作用してしまいます。

これは、誰でもです。

まさに何かの魔術です。

まぁ、そういう心理現象があるからこそ、広告業界というものがあるのですよね。


心理コントロールは直接できにはできません。
だから、広告は脳内に スッと 侵入してくるのです、うまい具合にですね。





2026.09.12

退屈な反復こそが最強の投資 (36).png



定期テストが終わり、学校では後期の授業に入っていきます。

「テストが終わったから少し一息」と油断していると、いつの間にか授業のスピードに
置いていかれてしまうことも珍しくありません。

事前に「どんな単元を学び、どこでつまづきやすいのか」というポイントを知っておくだけで、
日々の授業の受け方や家庭学習の効率はガラリと変わります。


中学1年生:基礎の定着から応用力へ


【数学】比例・反比例、図形分野

◆重要単元◆
比例と反比例、平面図形、空間図形

◇コツ◇
比例・反比例はグラフを描く練習と y = ax などの式に代入する基本を徹底しましょう。
空間図形は展開図や立体の見取り図を実際に手で描いてイメージを掴むことが大切です。


【英語】文法の壁と過去形

◆重要単元◆
三人称単数現在形(3単現のs)、三人称・代名詞の変化、過去形

◇コツ◇
「主語が誰か」によって動詞の形が変わるルールを整理しましょう。
単語の暗記だけでなく、声に出して例文ごと覚えるのが効果的です。


【国語】古典・文法・空間描写

◆重要単元◆
竹取物語、故事成語、指示語・接続語

◇コツ◇
古典は歴史的仮名遣いのルールを暗記し、音読でリズムに慣れるのが一番の近道です。


【理科】光・音・力 / 地形

◆重要単元◆
光と音の性質、力と圧力、火山・地震・地層

◇コツ◇
光の屈折や圧力の計算は公式を丸暗記せず、図を描いて視覚的に理解しましょう。


【社会】世界地理から日本史へ

◆重要単元◆
世界の諸地域、原始〜中世の歴史

◇コツ◇
歴史は単なる暗記ではなく、「なぜその出来事が起きたのか」という時代の流れ(原因と結果)を
意識して読み進めましょう。


中学2年生:1つの大きな山場


【数学】証明問題と確率

◆重要単元◆
図形の合同証明、確率

◇コツ◇
証明は「根拠となる定理(合同条件など)」を順番に書き出すパターンをマスターすることが
重要です。


【英語】長文にも関わる重要文法

◆重要単元◆
不定詞・動名詞、比較、受動態(受け身)

◇コツ◇
不定詞(to + 動詞の原形)の3つの用法(名詞的・形容詞的・副詞的)の見分け方を
クリアにすることが最優先です。


【国語】用言の活用と古典

◆重要単元◆
平家物語、動詞・形容詞などの活用

◇コツ◇
文法(活用形)は表を丸暗記するだけでなく、実際の文章の中で見分ける練習を繰り返しましょう。


【理科】電気と天気

◆重要単元◆
電流・電圧(オームの法則)、天気とその変化

◇コツ◇
オームの法則を用いた計算演習を数をこなして慣れましょう。
天気は前線や気圧配置の図とセットで覚えましょう。


【社会】日本地理と近現代史

◆重要単元◆
日本の諸地域、江戸時代〜明治維新

◇コツ◇
地理は地形や産業の特色を地図帳とセットで確認し、歴史は時代ごとの改革や政治の中心人物を
整理しましょう。


中学3年生:入試を見据えた総仕上げ


【数学】図形の応用と三平方の定理

◆重要単元◆
相似な図形、円周角の定理、三平方の定理

◇コツ◇
相似や三平方は入試超頻出です。
複雑な図形から必要な三角形を抜き出して考える力を養いましょう。


【英語】複雑な構造の文章

◆重要単元◆
関係代名詞、仮定法、長文読解

◇コツ◇
関係代名詞は「どの名詞(先行詞)を後ろから説明しているか」をスラッシュリーディングで
意識しながら読む練習をしましょう。


【国語】入試対策と総合力

◆重要単元◆
論説文・小説の読解、おくのほそ道、和歌・俳句

◇コツ◇
記述問題の対策を中心に、「本文中のどこから根拠を探すか」という解法のプロセスを
意識しましょう。


【理科】物理・地学の難関分野

◆重要単元◆
物体の運動とエネルギー、天体の動き

◇コツ◇
天体(日運動・年運動)は地球の自転・公転の向きと方角(東・西・南・北)を
立体的に捉える練習が必要です。


【社会】公民(経済・国際)

◆重要単元◆
現代の経済、国際社会と平和

◇コツ◇
ニュースや新聞の話題と結びつけながら、市場価格の仕組みや国連の働きなどの用語の意味を
正しく理解しましょう。


後期の学習内容は、そのまま次の学年や高校入試の重要ポイントに直結します。

早めに日々の復習ペースを作り、つまづきを放置しないように進めていきましょう。

2026.09.11

退屈な反復こそが最強の投資 (35).png
日本の小中学校で導入が進む「学習者用デジタル教科書」
便利さが期待される一方で、「本当に子どものためになるのか?」という議論も絶えません。

海外に目を向けると、先行してIT化を進めてきた国々が新たな局面に直面しています。
海外のリアルな潮流と比較しながら、デジタル教科書の本質的な価値と評価のあり方を考えます。


【世界の動きはどうなっている?】


ICT教育で先進的だった欧州やアジアの国々では、すでに「デジタルの限界と副作用」を踏まえた
次のステップへ移行しています。


① スウェーデン・ノルウェー:脱デジタルと「紙回帰」の動き

北欧では早期から児童へ端末を完全普及させ、教科書もデジタル化を進めました。
しかし、読解力の低下(PIRLS等の国際調査結果)や子どもの集中力低下、画面凝視による疲労が
問題視されました。

現在スウェーデンでは政府が予算を投じて紙の教科書買い直しを強化しており、
「幼少期は紙での読書や手書きの学びを重視すべき」という政策転換が始まっています。



② 韓国:AIデジタル教科書の挑戦と慎重論

教育ICTの先進国である韓国では、生徒の理解度に合わせた「AIデジタル教科書」の
全面導入を推進しています。
しかし、保護者からの「スマホ依存や集中力低下への不安」や、教員の負担増に対する懸念から、
慎重な導入を求める声も根強く残っています。


③ 日本:「紙かデジタルか」ではなくハイブリッド

日本は法改正によりデジタル教科書を正規の教科書と同等に扱う枠組みを整えつつも、
全廃や完全移行といった極端な舵切りはしていません。
「紙とデジタルのハイブリッド運用」を選択肢に残す慎重なアプローチを取っています。



【良い・悪い(正解・不正解)だけではない「多角的な評価軸」】


デジタル教科書の議論は、

「学力が上がる=良い」
「目が悪くなる・集中力が落ちる=悪い」

といった二元論に陥りがちです。

しかし、教育におけるテクノロジーの役割は、そう単純なトレードオフではありません。

次のような「異なる視点・物差し」から評価することが重要です。


視点① 「知識の暗記」vs「学びのアクセシビリティ」

テストの点数(記憶力・読解力)という単一の指標だけで見ると、
紙のほうが優れているというデータもあります。

しかし、「視覚障害や発達障害を持つ子」「日本語が母語でない子」にとっては、
拡大機能や音声読み上げ、翻訳機能があるデジタル教科書がなければ
「スタートラインにすら立てない」という現実があります。

教育の公平性やインクルージョンの観点からは、絶大な価値を発揮します。


視点② 「短期的成果」vs「将来のデジタル情報リテラシー」

紙のほうが短期的には深く文章を読み込めるかもしれません。

しかし、現代社会はデジタル情報であふれています。

若いうちから端末上で「情報を検索し、比較し、検証し、まとめる」という
実社会で必要なデジタル情報処理能力(リテラシー)を身につけるという点では、
デジタル環境での学習が不可欠です。


視点③ 「発達段階(年齢)」による適性の違い

一括りに「子ども」と言っても、小学生と中高生では脳の発達段階が異なります。

◆低学年◆
空間認識や五感を使った手書き、全体を俯瞰する「紙」での学びが効果的。

◆高学年・中高生◆
検索性や動画・音声コンテンツ、多様な意見のデータ共有といった「デジタル」の強みが活きる。

このように「学年や教科によって最適なツールが変わる」という視点を持つことが不可欠です。


【「ツール」に振り回されず、目的を見つめ直す】


海外の事例が教えてくれるのは、「テクノロジーは魔法の杖ではない」という当たり前の事実です。

「デジタル教科書を入れれば学力が上がる」わけでもなければ、
「紙に戻せばすべて解決する」わけでもありません。

大切なのは、二項対立で良し悪しを決めることではなく、
「誰に、どの発達段階で、何の目的のために使うのか」を柔軟にデザインしていくことなのです。

2026.09.10

退屈な反復こそが最強の投資 (34).png
経済協力開発機構(OECD)が実施した「PISA 2025(国際学習到達度調査)」の
最新結果が公表されました。

PISA調査は、15歳(日本の高校1年生相当)を対象に、知識の暗記量ではなく
「実生活で直面する問題をどれだけ思考・解決できるか」を測る国際的な学力テストです。

今回は世界91の国・地域から約76万人が参加しました。


【日本の総合結果】


まず結論からお伝えすると、日本の生徒の思考力や応用力は、依然として世界最高水準にあります。
OECD加盟国(38か国)の中では、中心分野の「科学」をはじめ、すべての分野で上位を獲得
しました。

評価内容 日本の順位 OECD加盟国内の順位 2022年との比較
科学コンピテンシー 5位 1位 低下したが有意差なし
読解力 4位 1位 有意に低下
数学的リテラシー 5位 1位 低下したが有意差なし
ラーニング・イン・デジタルワールド 5位 1位 今回初実施

世界的にコロナ禍以降の学習遅れが尾を引いており、OECD全体の平均点が低下傾向にある中、
日本がこれほどの高水準を維持できたことは大きな成果と言えます。

また、革新分野として実施された「ラーニング・イン・デジタルワールド
(デジタル環境下での自律的学習能力)」でOECD1位となった点は、GIGAスクール構想による
1人1台端末の普及と、ICT教育の定着が成果として表れた形です。


【PISA2025から見えた日本の「3つの重大課題」】


世界トップレベルの結果を残した一方で、詳細なデータからは今後の日本の教育が直面する
3つの根深い課題が浮き彫りになりました。


① 基礎学力が届かない「低得点層(習熟度レベル1以下)」の増加

最も懸念されているのが、国内における学力の二極化です。

高得点層(習熟度レベル5以上)の割合は維持されているものの、義務教育段階で身につけるべき
基礎が不足している「低得点層(習熟度レベル1以下)」の割合が全分野で増加しました。

科学コンピテンシーの低得点層:8.0%から11.3%に上昇
読解力の低得点層:13.8%から18.6%に上昇
数学的リテラシーの低得点層:12.0%から16.1%に上昇

読解力については「教科書や長文の意図を正確に読み解くことができない」生徒が
約2割に達している計算になります。
背景には、スマートフォンやSNSの長時間利用による「短文・動画中心のコミュニケーション」への
移行や、家庭での読書習慣の衰退が影響していると分析されています。


② 家庭環境による「経済・教育格差」の影響拡大

親の収入や学歴、家庭にある本やデジタル機器の環境など、「社会経済的背景(ESCS)」が学力に
与える影響度が、過去の調査に比べて大きくなりました。

家庭の経済的ゆとりや保護者の教育関心が、生徒の学習時間やデジタル機器を正しく使いこなす
スキルに直結しており、学校教育だけでは埋めきれない「環境の格差」が顕著になっています。


③ 高い学力の一方で低い「好奇心と理科・科学への関心」


知識や問題解決能力は非常に高い一方で、学ぶこと自体に対するポジティブな感情(非認知能力)の
低さが再び課題となりました。

◆好奇心◆
「色々なことに好奇心を持っている」と答えた日本の生徒は63%(OECD平均 73%)。

◆学習意欲◆
自ら問いを設定して主体的に探究を進めることに対して前向きな生徒は42%(OECD平均58%)。


「テストで点は取れるが、自分から進んで学びたいわけではない」
「疑問や課題に対し、自分で計画を立てて調べたり分析したりするのが好きではない」

と感じている生徒が多い実態が浮かび上がっています。


【「全員の底上げ」が次のステージ】


日本の15歳が持つポテンシャルは世界トップクラスです。

しかし今後は、「トップ層を伸ばす」こと以上に、
「取り残されがちな低得点層をいかに救い上げるか」

そして
「点数を超えた学ぶ楽しさ・好奇心をどう育てるか」

が、日本の教育における最大のテーマとなっていくでしょう。

2026.09.09

退屈な反復こそが最強の投資 (33).png
「入試は当日点で挽回すればいいや」と思ってはいませんか?

実は、高校入試において内申点は思っている以上に重要な要素です。
志望校選びの「足枷」にも「強い武器」にもなり得ます。

今回は、なぜ内申点がそれほど重要なのか、入試の仕組みや私立高校の併願推薦基準を
交えてお伝えします。


【当日点と内申点の「1点」は、まったく同じ価値がある】


もちろん、入試当日の点数も大事です。

しかし知っておいてほしいのは、多くの高校入試において「当日の点数」と「内申点」の
合計によって合否が決まるということです。

つまり、「学力検査の1点」と「内申点の1点」は、まったく同等の価値を持っています。

内申点をあらかじめ高く上げておくということは、
「入試が始まる前の段階で、すでに当日の点数を獲得している」のと同じです。
本番のテストが始まる前にリードを作っておけるわけですから、
受験においてこれほど大きなアドバンテージはありません。


【内申点は「選択肢の多さ」に直結する】


志望校を決める際、最終的な判断基準になるのは当日の目標点だけではありません。
「過去の内申点がいくつあるか」によって、受けられる高校の選択肢そのものが変わります。

どんなに模試の偏差値が上がっても、内申点が大きく不足していると合格ラインに乗せるハードルが
跳ね上がります。
逆に内申点がしっかり取れていれば、当日の精神的なゆとりにも繋がります。


【千葉県公立高校は「3年間すべて」の成績が評価される】


千葉県の公立高校入試では、中1・中2・中3の3年間の成績がすべて評価対象となります。

・中1の学年末成績(5教科×5段階 + 実技4教科×5段階 = 45点)

・中2の学年末成績(45点)

・中3の後期中間(2学期期末)成績(45点)

合計135点満点で評価されます。

つまり、公立入試は「中3からスタートする」のではなく、
「中学校に入学した瞬間からすでに始まっている」のです。


【私立の推薦をもらうためにも、中3の内申点が欠かせない】


公立高校を第一志望とする受験生の多くは、万が一に備えて私立高校の「併願推薦」を利用し、
合格校(滑り止め)を事前に確保して本番に臨みます。

この私立高校の推薦基準を判定する際に、多くの学校で使われるのが「3年生の内申点」です。

単願推薦
その高校に必ず進学することが条件。

併願推薦
公立高校などを本命とし、チャレンジできる。(単願よりも基準が高く設定される)

公立を本命にして安心して勝負するためには、高めに設定されている私立の「併願推薦基準」を
クリアしなければなりません。
中3の定期テストや提出物で1点でも多く内申点を伸ばすことが、合格校の確保に直結します。


【過去の数字は変えられない】


ここで知っておいてほしい現実があります。

「すでに決まってしまった過去の内申点は、あとから頑張っても絶対に変更できない」
ということです。

たとえば、中1・中2の内申点で「2」や「3」が多くついてしまっていた場合、
中3でオール5を取ったとしても、3年間の合計内申点には限界があります。

「今から頑張っても上がりきらない」という事態が発生してしまうのです。


【だからこそ、今日の「1点」を大事に】


過ぎた過去は変えられませんが、
これから取るテストの1点、今日の提出物1つ、授業態度の積み重ねは自分の手で変えられます。

こうした日々の努力の積み重ねが通知表の「1」の差を生み、最終的な内申点の差になります。

「内申点の1点」は「当日点の1点」と同じ価値を持ちます。
行きたい志望校へ胸を張って挑戦するために、内申点をしっかり上げていきましょう。

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