東船橋教室のメッセージ
【PISA2025結果】日本がOECD加盟国で史上初の「3分野すべて1位」 その一方で浮かび上がった課題
2026.09.10
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経済協力開発機構(OECD)が実施した「PISA 2025(国際学習到達度調査)」の
最新結果が公表されました。
PISA調査は、15歳(日本の高校1年生相当)を対象に、知識の暗記量ではなく
「実生活で直面する問題をどれだけ思考・解決できるか」を測る国際的な学力テストです。
今回は世界91の国・地域から約76万人が参加しました。
【日本の総合結果】
まず結論からお伝えすると、日本の生徒の思考力や応用力は、依然として世界最高水準にあります。
OECD加盟国(38か国)の中では、中心分野の「科学」をはじめ、すべての分野で上位を獲得
しました。
| 評価内容 | 日本の順位 | OECD加盟国内の順位 | 2022年との比較 |
| 科学コンピテンシー | 5位 | 1位 | 低下したが有意差なし |
| 読解力 | 4位 | 1位 | 有意に低下 |
| 数学的リテラシー | 5位 | 1位 | 低下したが有意差なし |
| ラーニング・イン・デジタルワールド | 5位 | 1位 | 今回初実施 |
世界的にコロナ禍以降の学習遅れが尾を引いており、OECD全体の平均点が低下傾向にある中、
日本がこれほどの高水準を維持できたことは大きな成果と言えます。
また、革新分野として実施された「ラーニング・イン・デジタルワールド
(デジタル環境下での自律的学習能力)」でOECD1位となった点は、GIGAスクール構想による
1人1台端末の普及と、ICT教育の定着が成果として表れた形です。
【PISA2025から見えた日本の「3つの重大課題」】
世界トップレベルの結果を残した一方で、詳細なデータからは今後の日本の教育が直面する
3つの根深い課題が浮き彫りになりました。
① 基礎学力が届かない「低得点層(習熟度レベル1以下)」の増加
最も懸念されているのが、国内における学力の二極化です。
高得点層(習熟度レベル5以上)の割合は維持されているものの、義務教育段階で身につけるべき
基礎が不足している「低得点層(習熟度レベル1以下)」の割合が全分野で増加しました。
科学コンピテンシーの低得点層:8.0%から11.3%に上昇
読解力の低得点層:13.8%から18.6%に上昇
数学的リテラシーの低得点層:12.0%から16.1%に上昇
読解力については「教科書や長文の意図を正確に読み解くことができない」生徒が
約2割に達している計算になります。
背景には、スマートフォンやSNSの長時間利用による「短文・動画中心のコミュニケーション」への
移行や、家庭での読書習慣の衰退が影響していると分析されています。
② 家庭環境による「経済・教育格差」の影響拡大
親の収入や学歴、家庭にある本やデジタル機器の環境など、「社会経済的背景(ESCS)」が学力に
与える影響度が、過去の調査に比べて大きくなりました。
家庭の経済的ゆとりや保護者の教育関心が、生徒の学習時間やデジタル機器を正しく使いこなす
スキルに直結しており、学校教育だけでは埋めきれない「環境の格差」が顕著になっています。
③ 高い学力の一方で低い「好奇心と理科・科学への関心」
知識や問題解決能力は非常に高い一方で、学ぶこと自体に対するポジティブな感情(非認知能力)の
低さが再び課題となりました。
◆好奇心◆
「色々なことに好奇心を持っている」と答えた日本の生徒は63%(OECD平均 73%)。
◆学習意欲◆
自ら問いを設定して主体的に探究を進めることに対して前向きな生徒は42%(OECD平均58%)。
「テストで点は取れるが、自分から進んで学びたいわけではない」
「疑問や課題に対し、自分で計画を立てて調べたり分析したりするのが好きではない」
と感じている生徒が多い実態が浮かび上がっています。
【「全員の底上げ」が次のステージ】
日本の15歳が持つポテンシャルは世界トップクラスです。
しかし今後は、「トップ層を伸ばす」こと以上に、
「取り残されがちな低得点層をいかに救い上げるか」
そして
「点数を超えた学ぶ楽しさ・好奇心をどう育てるか」
が、日本の教育における最大のテーマとなっていくでしょう。






