東船橋教室のメッセージ
反復練習だけでは足りない? 「図を描く力」がなければ中高生の数学の応用は突破できない理由
2026.10.08
「学校の定期テストや教科書の章末問題なら解けるのに、模試や実力テスト、
高校・大学受験の過去問になると、途端に手が止まってしまう......」
中高生の勉強において、こうした悩みは本当によく聞かれます。
「もっとたくさん問題を解けば(反復すれば)できるようになるはずだ」
と、問題集を繰り返し解くことは、数学の基礎力を固める上で
非常に効果的で、受験勉強のベースとしても欠かせないものです。
しかし、その「反復練習」だけに頼ってしまうと、ある大きなワナにハマってしまいます。
それは、「図やグラフを自分の手で描いて考える力」が抜け落ちてしまうことです。
【反復練習は「基礎の土台」としてめちゃくちゃ重要】
まず大前提として、「数学の反復練習=悪」ではありません。むしろ逆です。
計算力や基本公式の使いどころを体に染み込ませるには、一定量の反復が必要です。
例えば、英語の単語や文法を覚えるように、数学の基本パターンの引き出しを増やすことも、
難問に挑むための大切なステップです。
問題集を何周もして「このタイプの問題が出たらこう解く」というルーティンを身につけることは、
基礎点を確実に取るために必要不可欠なアプローチです。
じゃあ、なぜ「反復だけ」では応用が解けないのか?
問題は、反復によって「パターンをなぞるだけ」の勉強になりがちである点です。
基礎の反復ばかりしていると、脳は「楽な方」へ流れてしまい、問題の本質や
「なぜその解法を使うのか」を考えるのをサボってしまいます。
そのため、少し問題文がひねられたり、初見の図形・関数が出たりした途端、
記憶しているパターンに当てはまらなくなってフリーズしてしまうのです。
【図形や関数でつまずく生徒の「もう一つの力」の不足】
特に数学の「図形」や「関数」の分野で伸び悩む生徒には、反復練習の量に問題があるのではなく、
以下のような「自分で状況を視覚化する力」が不足しているケースが目立ちます。
頭の中だけで考えようとする
複雑な図形の問題で、補助線をどこに引くべきか、ノートに手を動かさず頭の中だけで
シミュレーションしようとして泥沼化する。
条件を視覚化できていない
問題文に書かれている「平行」「長さの比」「角の大きさ」などの条件を、自分で描いた図の中に
正確に反映させていない。
「なぜ?」をスルーしている
「解答解説にこう書いてあったから」で納得し、その図や解法の背景にあるプロセスを深掘りしない。
つまり、「基礎の反復」と「自分で図を描いて考えること」の両方が揃って初めて、
本当の応用力につながるのです。
【反復の成果を「応用力」に変える3つの方法】
では、日々の反復練習の成果をしっかり模試や入試の応用問題につなげるには、
どう勉強をアップデートすればよいのでしょうか。
① 反復のときこそ、ノートに「大きく、自分の手で」図やグラフを描く
基本問題の反復練習をしているときから、ノートをケチらずに大きく図を描く習慣をつけましょう。
問題集の小さな図の隙間にちょこちょこ書き込むのではなく、ノートの半分以上のスペースを使って、
問題文の条件を反映した図やグラフを大きく描き出します。
定規を使う必要はありません。フリーハンドで十分です。
大事なのは、「問題文の条件を自分の視覚情報に変換する作業」を日頃の反復から行うことです。
② 解法の「反復」に「選択の理由の言語化」をプラスする
ただ淡々と問題を周回するのではなく、解き終えた後や解説を読むとき、
「なぜそのアプローチを選んだのか」を言葉で確認するようにしましょう。
「なぜここに補助線を引いたのか?」
→「二等辺三角形を作り出して、底角が等しいことを利用するため」
「なぜこの公式を使わなかったのか?」
→「座標の情報が足りないから、相似比に持ち込むべきだと判断した」
このように、反復の中に「理由の理解」をセットにすることで、単なる暗記が
「初見でも使える引き出し」に変わります。
③ 複雑な応用問題を「知っているパーツ」に分解する
応用問題を見たときに「難しそう」と気後れしてしまう人は、日頃の反復練習が
「その問題単体の暗記」になってしまっています。
そうではなく、「この難問は、普段反復している基本パーツAとパーツBの組み合わせにすぎない」
と捉える訓練をしましょう。
「前半はこの単元の基本公式、後半は三平方の定理の応用だな」と、知っているパーツに
分解することができれば、見慣れない問題でも怖くありません。
【反復×図解で、本当の数学力を手に入れ入よう】
数学の勉強において、問題を繰り返し解く「反復練習」は間違いなく合格の土台を作る強力な
アプローチです。それは決して否定されるべきものではありません。
ただ、そこに「ノートに自分で図やグラフを描き、条件を整理する力」と
「なぜそう解くのかの理由を考える姿勢」を掛け合わせることができれば、
定期テストの点数だけでなく、模試や入試の初見の応用問題をもぎ取る本物の数学力が完成します。






