城南コベッツ神戸深江教室

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神戸深江教室のメッセージ

2025.02.10

 国語の文字数
 先月、大学共通テストが行われました。国語の試験問題の文字数は、2023年度は約24,060文字、2024年度の文字数は約24,135文字、2025年度の文字数は約25,460文字、と年々増加しています。2025年度は、昨年と比較して1,325文字、400字の原稿用紙で換算すると約3枚分増加したことになります。
2025年度 大学入学共通テスト 文字数.png 今回から国語は大問が1つ増え、試験時間も80分から90分になっています。つまり、制限時間90分で原稿用紙、約63枚分の文字数を読み解き、解答することになります。限られた時間の中で、与えられた文章から必要な情報を的確に読み解けるかどうかが重要なポイントであると言えます。

 時間配分
 試験の時間配分では、文章の内容を理解し解答する時間は、全体の約6割必要と言われています。90分の試験では、約54分が解答に必要な時間となります。

 日本人の平均読書速度は500~600文字と言われているので、通常の速さで読んでいては解く時間が足りなくなってしまいます。
 制限時間のある試験では読書速度の違いが、得点を大きく左右することになります。もちろん、速く読むだけでなく理解度も伴う必要があるので、「正確に読み解く力」「すばやい情報処理力」を鍛えて、余裕を持って試験に取り組むことが重要です。

 近年では、国語以外の問題でも文字数が増え、さらに「資料読解力」も求められます。
 例えば、2025年度の大学共通テストでは「公共、倫理」「公共、政治・経済」の文字数が約25,000文字だったので、平均読書速度(1分間に500文字)で読むと約50分も消費してしまう計算になります。試験時間が60分なので、読むだけで約50分使っていると解く時間がまったくありません。どの科目でも、資料や会話文などが増えているため、目標の得点を獲得するためには、「正確に読み解く力」と「すばやい情報処理力」に加えて「論理的思考力」も重要な要素となってきます。
出典:日本速読解力協会

 リテリング
 「論理的思考力」は、一朝一夕に鍛えられるものではなく、日頃から様々な文章に慣れ親しむことで養われていきます。

 英語の学習で「リテリング(再話)」という学習法があります。「読んだ文章を、自分の言葉でその内容を知らない相手にわかりやすく伝える活動」のことです。自分の言葉で内容を要約する力が養われ、スピーキング力が高まる効果が期待できます。相手に内容を伝えるためには、当然、その文章の内容が理解できている必要があります。「相手にわかりやすく伝えよう」とすることで,頭の中で内容が整理され,自分自身も内容の理解が深まります。

 例えば、日常生活の中でお子様が、学校での出来事を家族に伝えることがよくありますが、これも「リテリング」の一つです。
 近年では、「リテリング」が生徒のコミュニケーション能力を伸ばすアウトプット活動として、多くの学校で積極的に行われるようになってきています。
出典:リテリング指導_開隆堂出版

 国語の文章でも、日頃から「どうすれば相手にわかりやすく伝えることができるか」を意識しながら読み解く練習をすることで、「論理的思考力」を鍛えることができます。

 当教室では、「正確に読み解く力」「すばやい情報処理力」「論理的思考力」を養成する講座がございます。現在、無料体験を行っておりますので、ぜひご相談ください。
 

2025.01.11

 乙巳(いっし・きのとみ)
 「六十干支(ろくじっかんし)」によると、西暦2025年は、「甲子(こうし・きのえね)」から始まった年の刻みで「乙巳(いっし・きのとみ)」(42番目/60年周期)の年になります。
参考:「十二支」と「干支」

 「乙(きのと)」は、十干の2番目で「木」の要素を持ち、草木がしなやかに伸びる様子や横へと広がっていく意味を持ちます。
 また、「巳(み・へび)」は、神様の使いとして大切にされてきた動物で、脱皮を繰り返すことから不老不死のシンボルともされています。
そのため、乙巳(きのとみ)の年は「再生や変化を繰り返しながら柔軟に発展していく年になる」とされています。
出典:山田平安堂

 過去をさかのぼれば、1964年には新幹線が開通し、東京オリンピックが開催されました。また、その翌年(今から60年前)の1965年(乙巳の年)は、東京オリンピックの余韻が残る中、日本経済が飛躍的に成長を遂げた年でもあります。それぞれが変化しながら困難を乗り越え、2025年が飛躍的な成長につながることを願っています。

已己巳己
 「已己巳己」は、一見同じ漢字が並んでいるように見えますが、実は違います。2番目と4番目の漢字は同じ「己」ですが、1番目は「已」で、3番目は「巳」という漢字を書きます。この言葉の意味は、それぞれの字形が似ているところから、「互いに似ているものをたとえていう語」として用いられます。
已己巳己.png出典:四字熟語辞典オンライン

 これは、「已己巳己」と書いて、「いこみき」と読みます。1番目の「已」は、代表的な例として、「已然形(いぜんけい)」という言葉で使われている漢字です。「已然形(いぜんけい)」とは、文語(文章だけに用いる特別の言語)の活用形の1つで、「すでに(已)そうなっている(然)事態」、つまり「已然=已に然り(すでにしかり)」=「すでにそのようになっている(事態が成立している)」状態を表します。

「已」「己」「巳」の漢字の違いは、左上段の書き始める場所にあります。「已」の書き方は、「コ」の中段から書くのに対して、「己」は「コ」の下段、「巳」は「コ」の上段から書き始めます。
出典:人名漢字辞典・読み方検索

 一見同じような漢字が、実は別の意味をもっていて、さらに、それぞれが立派に重要な役割を果たしているというのは、何か、人それぞれの「個性」と重ね合わせて見てしまいます。

 個別(1人1人)最適な学び
 西暦2025年は昭和100年にあたります。昭和の時代には、テレビ・エアコン・冷蔵庫・炊飯器・洗濯機などが開発され、人々の暮らしは急速に便利になりました。また、平成から令和になると、液晶テレビが進化し、調理家電にはAIが搭載されるようになりました。

 一方、学校の授業では、デジタル端末が順次導入され、「紙の教科書」から「デジタル教科書」への移行が進められています。しかし、デジタル教科書が導入されたことによって、文字を手書きする機会が減ってしまい、漢字や英単語を正確に書く力や語彙力の低下が懸念されています。
参考:子どもの語彙力が低下傾向!語彙を増やすためにできること_日本速読解力協会

 確かに、タブレット端末をただひたすら「見る」「眺める」だけで、一切、手を動かさずに学力を上げることは難しいと思います。重要なのは、内容を積極的に「視る(みる)」こと、理解すること、演習問題を解くこと、さらにノートに要点をまとめたり、間違った演習問題を書き残して復習することで、より理解が深まっていきます。

 「視る(みる)」という漢字は、じっくりと注意深く見ることや、視線を注ぐことを表す言葉です。「観る(みる)」と意味合いが似ていますが、「視る(みる)」の方がより細かく、積極的なニュアンスです。「観察」と「視察」の違いをイメージすると理解しやすいかもしれません。
出典:校正視点

 当教室のデジタル教材を使った授業では、積極的に視て、解いて、なぜ間違ったかを理解して、ノートに書き残すように指導しています。オリジナルのノートを作ることで、単元の内容が整理されて、理解力や記憶力をアップさせることができます。生徒それぞれのノートも、日々進化し続けています。
 

2024.12.27

 「十二支(じゅうにし)」

 「十二支(じゅうにし)」とは、子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)の12種類の動物たちのことで、時刻や方角を表すものでもあります。
 例えば、お昼12時のことを「正午(しょうご)」、それ以前を「午前(ごぜん)」、それ以降を「午後(ごご)」というのも「十二支(じゅうにし)」が関係しています。

 夜中の12時を始まりとして、「子(ね)」から順に2時間ずつ「十二支(じゅうにし)」を当てはめて時刻を表していました。(「子(ね)」は午後11時~午前1時)
 そうすると、お昼の12時は「午(うま)」の時刻になるので「正午(しょうご)」、「午前(ごぜん)」は「午(うま)より前」、「午後(ごご)」は「午(うま)より後」という意味があり、そのように呼ばれています。また、方角では、北には「子(ね)」、南には「午(うま)」が当てはめられているので、地球の北と南を繋ぐ経線のことを、「子午線(しごせん)」と呼ばれています。
十二支.png出典:THE GATE_十二支と方角・時刻の関係
 ちなみに、この「十二支のはじまり」については、童話や昔話などでよく知られています。
 この物語では、「なぜ、ネコがネズミを追いかけるようになったのか」「なぜ、イヌとサルは仲が悪いと言われるのか」などが語られていて、興味深いお話となっています。

出典:ゆめある
 「十干(じっかん)」

 「十干(じっかん)」とは、古来中国で生まれた考え方です。10日間を一区切りにして、その10日間の1日ずつに以下のような名前を割り付けています
 それぞれ、「甲(こう)、乙(おつ)、丙(へい)、丁(てい)、戊(ぼ)、己(き)、庚(こう)、辛(しん)、壬(じん)、癸(き)」と呼ばれていて、これを「十干(じっかん)」と言います。
出典:しまうまプリント

 「十干(じっかん)」として読む時には、甲(きのえ)、乙(きのと)、丙(ひのえ)、丁(ひのと)、戊(つちのえ)、己(つちのと)、庚(かのえ)、辛(かのと)、壬(みづのえ)、癸(みづのと)となります。

 「干支(えと)」

 本来、「干」と「支」はそれぞれ別の言葉で、正確には「十干十二支(じっかんじゅうにし)」と言いいます。
 「干支(えと)」は、この「十干(じっかん)」と「十二支(じゅうにし)」を順番に組み合わせたもので、十干の「干」と十二支の「支」で「干支(えと)」と呼ばれています。

 十干と十二支の組み合わせは、甲子からはじまり、乙丑、丙寅、丁卯・・・・・・癸亥まで、全部で60組あります。算数的に考えると、十干の「10」と十二支の「12」の最小公倍数「60」で一回りということになります。これらの組み合わせは「六十干支(ろくじっかんし)」と呼ばれています。
 「甲子」から始まった年の刻みが、61年目に再び「甲子」に戻ることから、数え年で61歳を迎えることを、「暦」が「還る(かえる)」、すなわち「還暦」と表すようになりました。
六十干支.png出典:日本の暦
 阪神甲子園球場の名前は、1924(大正13)年に完成した際に、暦の干支である「十干」と「十二支」のそれぞれ最初の文字である「甲」と「子」が60年ぶりに重なる縁起の良い年だったことに由来しています。
出典:甲子園秘話

 来年2025年は、「巳年(みどし)」です。「巳(み)=ヘビ」は脱皮しながら成長するため、「生命」や「再生」の象徴とされています。
 「脱皮して以(もっ)て大蛇と成る」ということわざがあります。成長するためには、過去の自分を脱ぎ捨てて、新たな自分になることが大切という教えです。蛇が皮を脱ぐように、新しい自分に生まれ変わることを象徴しています。
出典:suprint

 皆さんにとって、来年が良い年でありますように・・・。
 

2024.12.05

 一口に「家庭学習」と言っても、大きく分けて2種類の学習があります。1つ目は、学校や塾などから出される「宿題」で、2つ目は、子ども自身が学習内容や目標を決めて取り組む「自主学習」です。

 宿題

 「宿題」は、学校で教わった内容の復習が中心で、繰り返し問題を解くことで理解がさらに深まります。学習した内容を忘れないようにするためには非常に有効な手段です。さらに、学校から帰宅後に宿題をすることで、机に向かうという習慣にもなります。

 しかし、やり方を間違うとまったく意味のないものになってしまいます。例えば、学習した内容を理解せずに、適当に解答を記入することで、「宿題は終わった」と勘違いしている子どもがいるとします。この子どもは、テストで同様の問題が出題された時に、正答できるでしょうか?

 実は、いくつかの統計によると「宿題をしても学力が上がらない」だけではなく「宿題は学力にマイナスの影響を及ぼす可能性がある」とさえ言われています。
 また、ある調査では、「宿題が学力向上に効果を与えるのは高校生以上であり、小学生や中学生においては、宿題をどれだけやっても成績が向上するという証拠は見つかっていない」という結果がでています。
出典:小学館_HugKum

 そもそも、「宿題に意味はあるのか」という問いに対しては、様々な意見があります。
 山形県では、2023年4月から「宿題なし」を宣言した公立小学校学校があります。この小学校では「やらされる勉強ではなく、自分自身で『?』をたくさん見つけて、"考える学び"を目指している」という校長の想いから始まった施策です。この本質は、「宿題がないから勉強しなくていいではなく、これまで以上に自主的に勉強してほしい」ということにあります。
出典:NHK_宿題がない学校
 
 この小学校の生徒は、学校が用意した数種類のプリントの中から、学習したい単元のプリントを自宅に持ち帰ります。これは強制ではなく、学校に提出する必要もありません。
 この施策に対しては、当然のことながら保護者から「まったく勉強しなくなった」「学力の低下がひどい」などの反対意見が寄せられたということです。また、保護者だけでなく低学年を担当する教員からも反対意見がでたそうです。
 校長は、宿題をなくす理由について、半年間に30回以上、教員が集まる会議の場で説明し、「宿題なし」の施策が始まりました。

 自主学習

 山形県の公立小学校の事例は、「宿題」から「自主学習」に切り替えたことで、教師の授業内容や子どもへの向き合い方に変化が出ているということです。ある教師は「教師が一方的に話すのではなく子どもたちが自ら話し、お互いにやりとりすることで課題の答えにたどりついていく。こうした授業の方が教師、子どもの両方ともが面白いし、子どもたちも興味を持っている」という感想を持っておられます。この施策が始まったことで、休み時間や放課後に費やしていた宿題の作成や採点の時間を、授業の準備や子どもたちに目を向けることに費やせるようになったそうです。
出典:NHK_宿題がない学校

 「宿題」自体に意味があるかないかではく、それぞれの学習に対する向き合い方で結果は大きく変わってきます。学習習慣が身に付いていない生徒は、「宿題」をしていくことで、しだいに「自主学習」に発展していくこともあります。

 「自主学習」では、自分で内容や目標を決めて勉強するので、自律性だけでなく好奇心や向上心も養われていきます。

 子どもはいろんなことに興味や関心があります。よく「勉強に集中力が続かない」という声を聞きますが、興味があることなら、時間を忘れて没頭することもあると思います。

 当教室では、マイクラの世界を楽しめる「プログラミング」、ゲーム感覚で楽しめる「速読解力講座」など、子どもの興味を引き立てる教材が揃っています。

 それぞれ、レベルを達成するごとに賞状がもらえるので、お子様のモチベーションにもつながります。無料体験を行っていますので、ぜひ一度ご相談ください。
 

2024.11.22

 「some」と「any」
 中学校では、「someやは肯定文で、anyは疑問文や否定文で使う」と学習します。 もちろん「someone」と「anyone」、「sometime」と「anytime」、「somewhere」と「anywhere」、「something」と「anything」なども同様です。

 「some」と「any」は、ともに「いくつかの」という意味ですが、疑問文でも、質問に対する返答が「Yes」になることを期待している場合は、「some」を使います。それぞれの意味合いとしては、次のとおりです。 
 「some」には、「有限の、制限のある中でのいくつかの」、「any」には、「無限の、制限のない中でのいくつかの」という意味が含まれています。

 例えば、「something」と「anything」の場合も同様で、両方とも「何か」と覚えていると混乱してしまいます。
 「something」は、「いくつかある中からの何か」で、「anything」は、「好きなもの何でも」「どれでも」と考えると使い分けがしやすくなります。

 飲食店で、店員が「Would you like something to drink?( 何かお飲み物はいかがですか?)」とお客様に尋ねる時は、メニューの中から選んでもらい、注文してもらうことを想定しています。メニュー以外のどんな飲み物でも提供できる訳ではありません。また、「Would you like some more coffee?(もう少しコーヒーはいかがですか?)」という場合には、飲み物が「コーヒー」に限定されていて、かつ残りの量が少なくなっている時に声を掛けます。つまり、「Yes」の返答を期待した問いかけです。

 一方、疑問文に「any」や「anything」を使う場合は、次のように表現されます。
「Would you like any sugar for your coffee?(コーヒーに砂糖を入れますか?)」
「Is there anything I can do for you?(私にできることはありませんか?)」

 これらは、相手が 「Yes」と答えるか「No」と答えるかわからないため、「any」や「anything」を使います。

 言葉のニュアンスは難しいですが、そもそも「some」と「any」は異なる単語です。これらはそれぞれ違った意味や使い方があり、「オタマジャクシ」が「カエル」になるように、「some」が「any」に形を変えるわけではありません。英会話のキーフレーズを覚えて、それぞれの意味や使い方を理解する必要があります。someとany.png
 行間を読む
 「行間」とは、文字通り「行と行の間」を指す言葉で「言葉や文章で直接的には表現されていない真意や心情を感じ取ること」を言います。
 国語の小説文でも、この「心情理解」に関する問題が数多く出題されます。登場人物が場面ごとに様々な出来事を経験して、心情の変化を読み取っていく問題です。
 決められた文字数で心情をまとめる形式や、複数の選択肢から登場人物の気持ちを表している文章を選ぶ形式として出題されます。

 登場人物の性格・人物像や育った環境などは、発言や行動などの「直接的な表現」「間接的な表現」から読み取ることができます。
 例えば、「彼は積極的に取り組んだ。」という「直接的な表現」があれば、すぐに前向きな性格であることがわかります。また、「1週間後の遠足で持っていく物はすべて準備した。」という「間接的な表現」があれば、几帳面な性格だと読み取ることができます。
 
 文章の読解は、「自分だったらどう思うか」を基準に考えるのではなく、問題文から心情が読み取れる部分を探し、「そのようになった理由やきっかけは何か」を客観的に理解することが重要です。
 登場人物の気持ちが変化している前後の出来事に注意して考えていくと解答にたどり着きやすいでしょう。

 読解力は、一朝一夕に身に付くものではなく、継続して訓練してくことが重要です。そのためのカリキュラムがありますので、気になる方は、ご相談ください。
 

2024.11.07

不登校34万人時代

 前回の投稿で、令和4年度の不登校の児童生徒数が約29万9千人で年々増加していることを取り上げましたが、2024年10月末に最新の調査結果が発表されました。

 文部科学省の調査結果によると、令和5年度の不登校の児童生徒数は、34万6,482人で11年連続して増加し、過去最多となりました。
不登校の児童生徒数_R.6.10.31.png出典:令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果 概要
 不登校の児童生徒については、一定要件を満たすときには学校長は指導記録上「出席扱い」にすることができます。さらに、2024年8月29日には、法令改正により、学校外で学習した成果を成績評価に反映できると規定されました。
出典:不登校児童生徒が欠席中に行った学習の成果に係る成績評価について
出典:兵庫県教育委員会_不登校児童生徒を支援する民間施設に関するガイドラインより抜粋

 内申点の影響

 兵庫県公立高校入試では、内申点が全体の半分を占め、合否に大きく影響します。内申点は、中3の5教科の評定の合計を4倍、実技4教科の評定の合計を7.5倍して、計250点満点に換算します。つまり、250点満点の内申点のうち、5教科の合計が100点、副教科の合計が150点になります。社会や理科などは分野別に学習するので、中1・中2の成績も評価の対象になります。内申点.png 欠席日数が一定数を超えると、高校受験で合否判定に影響する場合があります。「審議対象になる」とも言われますが、高校側が生徒の欠席日数に対しても、合否の判定基準にするということです。例えば、筆記試験が合格点を超えていても、「評定に1がある」場合は審議対象になると言われています。
 欠席日数が多くなった場合や、不登校のお子様の学びが心配なご家庭は、一度ご相談ください。
 

2024.10.28

 不登校30万人時代

 文部科学省の令和4年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」結果によると、小中学校で約29万9千人、全児童生徒の3.2%(中学生では6.0%)と過去最高であり、過去5年間の傾向として、小学校・中学校ともに不登校の児童生徒数及びその割合は年々増加しています。
出典:令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について
 さらに、不登校の主な要因の約半数が「無気力、不安」となっていますが、その状態に至るまでの経緯や要因は明らかではなく、実態が十分につかめていないと報告されています。

 そこで、一部地域【吹田市(大阪府)、府中市(広島県)、延岡市(宮崎県)、山梨県】の、教師・児童生徒・保護者のそれぞれの目線から、不登校の要因に関する調査結果がまとめられています。
 対象者は、令和4年度問題行動等調査において不登校として報告された児童生徒で、教師回答は1,424名、うち児童生徒回答は239名、保護者回答は200名となっています。

 教師には、「以下のような事柄が事実としてあったか」を質問しており、不登校の児童生徒には「あなたが最初に学校に行きづらい、休みたいと感じ始めたとき、学校や家で、次のようなときに、つらいと感じたことはありましたか。」と質問しています。
 また、保護者には「お子さんが一番最初に学校を休むようになった(休みがちになった)きっかけは、何だと考えますか。」と質問しています。
「きっかけ要因」について.png出典:不登校の要因分析に関する調査研究報告書

 児童生徒と保護者の回答は、非常によく似た形の分布ですが、教師の回答は少し異なっていることがわかります。
 教師の回答が、「いじめ被害」や「教職員への反抗・反発」「教職員とのトラブル・叱責等」の項目が低い数値だったのに対し、児童生徒と保護者の回答は、比較的高い数値となっています。

 不登校の定義

 文部科学省の調査では、「不登校児童生徒」とは 「何らかの 心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、 登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」と定義しています。
出典:不登校の現状に関する認識

 また、「不登校への支援」という側面からは、下記のような考え方が示されています。

① 不登校は、児童生徒本人の資質などに問題があるのではなく、取り巻く環境によっては、どの児童生徒にも起こり得ることとして捉える必要がある。

② 不登校は、解決すべき課題ではあるものの、「問題行動」と判断するべきではなく、不登校の児童生徒とその家族も苦しんでいることを理解する必要がある。

③ 不登校支援は、第一に「学校に行く」ことを目的とするのではなく、児童生徒に共感的な理解と受容の姿勢を持つことが必要である。

出典:文部科学省_不登校児童生徒への支援に関する最終報告
 
 不登校児童生徒数は30年以上にわたり増加傾向で、令和2・3・4年度中学校の不登校が急増(約13万人 ⇒ 約16万人 ⇒ 約19万人)しています。
 また、不登校割合としては、小学校で約60人に1人、中学校で約17人に1人が不登校となっています。直近3年間でも、中学校の不登校割合は約4% ⇒ 約5% ⇒ 約6%と推移しています。

 中学校では不登校が1クラスに約2人いるという現状からも、「登校ありき」ではなく「不登校であっても適切な教育を受けられる機会」が求められます。

 出席扱い制度

 文部科学省では、不登校の児童生徒に対して、ICTを活用した自宅学習で「出席扱い」にするという方針を打ち出しています。

 当塾のICT教材「デキタス」は、下記7つの要件を満たすことのできる教材です。
出席扱いのための要件7.png参考:【保護者必見】不登校児童生徒の出席認定:理解とサポートのためのガイド

 2022年度では、自宅や学校外の機関等でICT等を活用した学習活動を指導要録上「出席扱い」とした児童生徒数は、約4万人となっています。
出席扱いとした児童生徒数.png出典:令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要

 さらに、文部科学省は2024年8月29日、「不登校児童生徒が欠席中に行った学習の成果に係る成績評価について」と題した通知を全国の教育委員会などに発出しました。同日に公布・施行した法令改正により、義務教育段階の不登校児童生徒が学校外で学習した成果を成績評価に反映できると規定しており、周知を求めています。
出典:不登校児童生徒が欠席中に行った学習の成果の成績評価に係る法令改正について

 不登校に対する支援制度は、拡充されてきています。まずは、学校の担任と連携して、「出席扱い」とするための条件を取り決めることから始めます。
 高校受験にチャレンジするために、学校側に積極的にアプローチして、行動していくことが必要です。
 

2024.10.09

 意外な区切り方
 日本語には様々なカタカナの固有名詞がありますが、日本語の語幹とは異なる区切り方をする単語があります。
 例えば、「ヘリコプター」「キリマンジャロ」「コレステロール」「コエンザイム」などは意味的にはどこで区切るのが正しいでしょうか?正解を表にまとめると、下記のようになります。
どこで区切るかわかりづらいカタカナ単語一覧.png出典:現代ビジネス_マネー現代 クイズ部_2021.09.19

 由来を見てみると、何となく理解できますが、「ドンキホーテ」「ヘリコプター」は、略称でも「ドンキ」「ヘリ」という言葉を使うので余計に混乱しそうです。
 これらの単語は、あくまで「意味的に区切る」と、というもので、必ずしもその場所で「・(中黒)」を打つ必要はありません。他にも、「意外な区切り」になっているカタカナ語はたくさんあるので、由来を調べてみるとイメージがつきやすくなるかもしれません。

 四字熟語
 「四字熟語」は4つの漢字から成る熟語で、スポーツクラブやチーム、個人の「座右の銘」として使われることも多いです。「座右の銘」とは、自分にとって身近で、日ごろから心に留めている言葉を指します。

 この「四字熟語」は、大相撲の力士が昇進時の口上に入れる「馴染みのない言葉」としてもよく知られています。
 過去には、「一意専心(いちいせんしん)」「不惜身命(ふしゃくしんみょう)「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」「力戦奮闘(りきせんふんとう)」「万里一空(ばんりいっくう)」などの「四字熟語」が使われていました。
出典:座右の銘にしたい四字熟語
 
 「四字熟語」は、前の2文字、後ろの2文字で区切ることが多いですが、意味的には「意外な区切り方」をする言葉もあります。

 例えば、「五里霧中(ごりむちゅう)」ですが、漢字は「五里夢中」ではなく「五里霧中」と書きます。「五里霧中」は、五里にもわたる深い霧の中にいる意味から「物事の様子や手掛かりがつかめず、方針や見込みが立たず困ること」を言います。「五里霧」は五里四方に立ち込める深い霧なので、「五里」と「霧中」は切れません。本来は「五里霧・中(ごりむ・ちゅう)」なので、意味的には「五里霧+中」と切れます。ですが、発音する時は「ごり、むちゅう」となります。
出典:goo辞書

 同様に、「一衣帯水」という言葉があります。「衣帯」は衣服の帯、「水」は川や海なので、「一筋の帯のように、細く長い川や海峡泉」という意味になります。転じて「両者の間に一筋の細い川ほどの狭い隔たりがあるだけで、きわめて近接していることの例え」として使われます。これも本来は「一衣帯・水(いちいたい・すい)」なので、意味的には「一衣帯+水」と切れます。ですが、発音する時は「いちい、たいすい」となります。
出典:コトバンク_デジタル大辞泉

 日本語の難しさ
 日本語は、世界から見ても難しい言語のひとつと言われています。その理由はいくつかありますが、代表的なものを下記に紹介します。

① 日本語には、「ひらがな、カタカナ、漢字、アルファベット 」があり、文字の種類が多い
② 漢字の読み方(音読み、訓読み、特殊な読み、難読地名、など)が多い
③ あいまいな表現を使い、相手に明確に伝えない
④ 主語・目的語が省略されやすい
⑤ 敬語の使い分けが複雑
 
 文字の種類が多いのは想像できると思いますが、「難読地名」「あいまいな表現」なども日本語の特徴です。例えば、大阪の「放出(はなてん)」「喜連瓜破(きれうりわり)」など関西出身でなければ読むのが難しいと思います。また、「知らんけど」(責任回避)、「考えておく」(断り文句)なども外国人には難しい表現です。

 国語の文章問題は、大きく分けて論理的文章」「文学的文章」の2つのジャンルがあります。
 「論理的文章」には「論説文」「説明文」「随筆文」などがあり、「文学的文章」には「小説文」「物語文」「詩・短歌・俳句」などがあります。

 高等学校では、2022年度から「現代文」という1つの科目で扱ってきた評論と文学を、「論理国語」「文学国語」という2つの科目で学ぶことになっています。さらに、令和7年度以降の大学入学共通テストは、国語の試験時間が10分延び、90分となります。また、近代以降の文章が1問増えて3問(計110点)に、古文・漢文が各45点(計90点)になる予定です。
 近年のテスト・入試では、国語以外の教科でも長文や図表の読解が多く出題されています。もはや、「国語は日本語だから何とかなる」とは言っていられない状況です。

 当教室の「国語力養成講座」
では、「読解力育成」に焦点を絞り、「語彙力」「文法力」「論理力」をそれぞれ鍛えます。

 また、AI教材「atama+(アタマプラス)」の国語では、語彙や短文読解を織り交ぜながら、徐々に難易度の高い長文読解にステップアップしていきます。
参考:atama+教科ガイド_中学国語

 国語力を伸ばすには、ある程度の期間が必要です。「いずれ」や「そのうち」ではなく、気づいた時が学習を始めるチャンスです。
 

2024.09.26

 国語に関する世論調査
 先日、文化庁から令和5年度「国語に関する世論調査」の結果が公表されました。
 この調査は、2024年3月に全国16歳以上の個人6,000人(有効回収数3,559人)を対象に行われ、国民の国語に関する興味・関心を喚起することを目的としています。

 主な調査項目は次の通りで、項目ごとに結果が紹介されています。
(1)国語への関心
(2)ローマ字表記・外来語の表記
(3)読書の在り方
(4)慣用句等の意味・言い方

 「読書の在り方」に関する調査では、1か月に本を1冊も読まないと回答した人が過去最高の6割超となり、デジタル化に伴う読書離れの進行も浮き彫りになったことなどが示されています。

 国語への関心
 「国語とコミュニケーションに関する意識」の調査では、全体の8割が「国語に関心がある」と回答しています。
 年齢別にみてみると、60代は84.1%が関心があると回答したのに対し、高校生から大学生の年代である16~19歳では、67.5%となっています。つまり、3割以上が「関心がない」という回答でした。

 また、「外国から来た人などに道を聞かれたとしたら、それに答えようとするか?」という質問については、89%が「なるべく答えようとする」を選択しました。これについては、16~19歳でも94%という結果でした。さらに、「どのように答えようとすると思うか」という質問では、8割以上が「身振り手振りを交えて答える」を選択しました。その次に多かったのが、「スマートフォンなどの翻訳ツールを使う」(46.3%)という回答でした。この結果から、「言葉が伝わらなくても何とか役に立ちたい」という意思が感じられ、日本人の優しさを垣間見た気がします。

 言葉遣いに対する印象
 通常の会話でもよく耳にするようになった「がっつり」「まったり」「さくっと」などに関する調査結果も取り上げられています。
使うことがある言葉か(全体).png これらの7つの言葉は、擬態語に分類され、新しい意味や使い方が辞書に記載されてきたものとして取り上げられています。
 この調査から、「ときめきを感じる」という意味の「きゅんきゅん」、「曖昧ではっきりしない」様子を表す「ふわっと」したなどの新しい表現が日常に浸透している状況が分かりました。
 年齢別にみてみると、ご想像通り、どの言葉でも、60 代以上では、「使うことがある」を選択した人の割合が、ほかの年齢層より低い傾向にありました。
出典:文化庁_令和5年度「国語に関する世論調査」の結果の概要

 慣用句等の理解
 普段、何気なく使っている言葉で、「区切る位置」を間違っているために、「読み方」も本来とは異なる言葉になっていることがあります。

 例えば、次のような慣用句です。
(1)間髪を入れず 【正答率 6.5%】
   ✕ 間髪を入れず(かんぱつをいれず)
   ◯ 間、髪を入れず(かん、はつをいれず)
(2)綺羅星のごとく 【正答率 9.2%】
   ✕ 綺羅星のごとく(きらぼしのごとく) 
   ◯ 綺羅、星のごとく(きら、ほしのごとく)
(3)好事魔多し 【正答率 30.6%】
   ✕ 好事魔、多し(こうじま、おおし)
   ◯ 好事、魔、多し(こうじ、ま、おおし)
 
 また、本来とは異なる意味で使われている言葉として次のような言葉があります。
(1)悲喜こもごも【正答率 43.4%】
   ✕ 悲しむ人と喜ぶ人が様々にいること
   ◯ 悲しみと喜びを次々に味わうこと
(2)悪運が強い【正答率 24.3%】
   ✕ 悪い状況になっても、うまく助かる様子
   ◯ 悪い行いをしたのに、報いを受けずにいる様子
(3)煮え湯を飲まされる【正答率 68.5%】
   ✕ 敵からひどい目に遭わされる
   ◯ 信頼していた者から裏切られる
(4)うがった見方をする【正答率 32.7%】
   ✕ 疑って掛かるような見方をする
   ◯ 物事の本質を捉えた見方をする
(5)失笑する 【正答率 26.4%】
   ✕ 笑いも出ないくらいあきれる
   ◯ こらえ切れず吹き出して笑う
 「煮え湯を飲まされる」については、本来の意味が浸透しているようですが、他の語句は、本来とは異なる意味で使われることが多いようです。
出典:文化庁_令和5年度「国語に関する世論調査」の結果の概要

 「言葉は生き物」と言われ、誤用であったとしても多くの人が使ううちに認知されていくことはあるでしょう。しかし、その反面、言葉は心の表れで「言葉遣いは心遣い」とも言われます。普段、私たちが無意識に使っている言葉が本来の意味で使われているかどうかを意識してみることも大事です。

 当教室の講座では、「語彙力」「文法力」「論理力」をそれぞれ鍛え、学習や入試だけでなく、将来にも生かせる力を身につけることができます。
参考:速く正確に読み解く力
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2024.09.17

 主語の使い方
 日本では、会社の社長や政治家などがプレゼンや演説をする時に、「私は何年計画でこうします。よって、皆さん頑張ってついてきてください」という言い方をされることがあります。
 「自らの考えを発信する」という意味では差し障りはないですが、社員や聴衆などからするとある種の「壁」を感じてしまうことがあるかもしれません。

 アメリカのオバマ元大統領は2009年1月20日の就任演説で、「we」を62回、「our」を68回、「us」を23回も使ったそうです。皆さんも記憶にある「Yes, we can!」そう、私たちは成し遂げられる!)というキャッチコピーでも「we」が使われています。
参考:アメリカンセンターJAPAN

 ちなみに、その3カ月前に麻生太郎氏が首相に就任したのですが、その時の演説では、「私(I)」は26回、「私たち(we)」は0回でした。
参考:データベース「世界と日本」
出典:東洋経済オンライン_2022.03.23

 主語を「we」にすることで、聞いている側を巻き込む効果が生まれてきます。つまり、一体感が生まれ、聞いている側も他人事ではなくて自分事だと感じるので、単純に「聞く(hear)」から関心を持って「聴く(listen)」に変化していきます。

 このように、主語を「私(I)」から「私たち(we)」に変えることで、聞いている側の心境も変化していきます。改めて、主語の重要性を感じさせられます。

 主述のねじれ
 「主述のねじれ」とは、文章から修飾語を抜いて主語と述語だけを並べたとき、文章が成立しない状態のことを言います。「主述のねじれ」が起きていると、相手に文章の内容が伝わりづらく、ストレスを与えてしまうことになります。

 例えば、「私の特技は、英語を話します。」という文章を読んでどのように感じるでしょうか?主語「私の特技は」と述語「話します」が正しく結びついていないので、違和感を感じる方が多いと思います。
 この文章を「私の特技は、英語を話すことです。」「私は、英語を話すことが得意です。」に修正すれば、主語と述語が正しく対応した文になり、読みやすくなります。

 では、下記のように少し長い文章で、(  )に入るフレーズとして文法的に最も適切なものは①から③のどれでしょうか?
 社長は、社内業務の全面的なデジタル化を宣言しつつ、その進め方をめぐっては各部署の立場に隔たりがあり、(  )。

 ① その調整は困難を極めるだろう。
 ② 部署によって異なる目標が設定された。
 ③ 粘り強い調整が必要になると語った。
出典:大人の学び直し国語塾

 この問題は、文頭の主語「社長は」を受ける表現はどれが正しいかを考える必要があります。①から③まで、それぞれ頭に「社長は、」を置いてみて意味が通じるものが正解です。 
 ① 社長は、その調整は困難を極めるだろう。
 ② 社長は、部署によって異なる目標が設定された。
 ③ 社長は、粘り強い調整が必要になると語った。
 意味が通じるのは、③だけなので、正解は③です。

 係り受け
 「係り受け」とは、言葉と言葉の関係性です。文章にはいくつもの文節が使われており、「係る語句」「受ける語句」があります。言葉同士の関係を誤ってしまうと、文章がねじれてしまい、違和感のある文章になってしまいます。

 例えば、次の文章を文節で分けてみます。
「私は、きれいな満月を眺めた。」 ➡ 私は / きれいな満月を / 眺めた

 ① 私は「眺めた」
 ② きれいな満月を「眺めた」
 このように、異なる語句が意味の上でつながっている関係「係り受け」といいます。「係り受け」の関係には、「主語と述語が関連しているもの」「修飾語と被修飾語が関連しているもの」の2種類があります。

 主語である「私は」に対して、述語は「眺めた」となり、修飾語である「きれいな」に対して、被修飾語は「満月」となります。

 では、下記の問題はいかがでしょうか?
2021年 早稲田大学 人間科学部 入試問題.png出典:モノグサ
 
 これは2021年の早稲田大学人間科学部の入試問題です。コンピュータについて書かれた文章の読解で、一見難解なように感じられるかもしれませんが、
主部と述部の関係さえ分かれば問題を解くことができます。
 問題では「構文論(シンタックス)的であるだろう」という述部の説明について聞かれているので、これに対する主部を見ると「計算機であるコンピュータ」が該当します。つまり、ここではコンピュータが主語となっている選択肢を選べば良いので、答えは「ニ」となります。

 読解力は、すべての教科の基礎となるものです。語彙+文法+論理の3つの要素を鍛えて読解力を身につけましょう!
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