赤羽南教室のメッセージ
今週日記 #25 │教材の「答え」ではなく、「ねらい」を考えてみた
2026.09.10
皆さんこんにちは!
りんご塾赤羽南教室の天羽です!
夏休みが明け、楽しい夏休みの話から、
少しずつ学校での話を聞くようになりました。
最近では、
「運動会の練習が始まった!」
という話や、
「ダンスの練習が難しくて......」
など、思い思いの話を、教室に来てすぐに聞かせてくれます。
授業中も話が盛り上がることもありますが、
「約束のテキストが全部できたら話聞きたいな~」
と伝えると、しっかりと集中して取り組んでくれます。
みんなの元気な姿を見ることができ、
学校での出来事もたくさん聞けて嬉しい限りです。
さて本日は、
いつもの授業での出来事ではなく、
幼児用のテキストを見ていて考えたことについて書いてみようと思います。
先日、テキストを見ていると、
「これ、大学で勉強したことに似ているかも!」
それが、
「三ツ山課題」
です。
三ツ山課題とは、
幼児が他者の視点をどの程度理解できているかを見るものです。
こちらの画像も参考になると嬉しいです!!![]()
例えば、子どもの前に高さや形の違う3つの山があるとします。
自分がいる場所から見える山の景色と、
反対側にいる人から見える山の景色は違いますよね。
そこで、
「反対側にいる人には、どんなふうに見えているかな?」
と考えます。
大人にとっては、
それほど難しいことではないように感じます。
でも、小さな子どもにとっては意外と難しいんです。
私が大学で「三ツ山課題」について学習したとき印象に残ったのは、
幼児期の子どもは、自分を中心に世界を捉えているということでした。
発達心理学では、このような特徴を「自己中心性」といいます。
ここでいう「自己中心性」は、
「自分勝手」
「わがまま」
という意味ではありません。
小さいうちは、
自分が見えているものを、
他の人も同じように見ていると思ってしまう。
「自分に見えているんだから、相手にも見えているよね」
という感覚です。
これは子どもにとって自然なことで、
幼児期の発達の一つとして考えられています。
でも、成長していろいろな人と関わっていく中で、
「自分と相手は違うんだ」
「同じものを見ていても、違う見え方をするんだ」
ということに少しずつ気づいていきます。
そして小学生くらいになると、
少しずつ「自分の視点と相手の視点を分けて考えられる」ようになっていきます。
大学でこの話を聞いたとき、
「そういえば、小さい頃って自分を中心に世界が回っているように思っていたかもな~」
と、自分自身の幼い頃を思い出しました。
そして、成長するということは、
自分以外の人の存在を知り、
その人からは世界がどう見えているのかを、
少しずつ想像できるようになることでもあるのだと知りました。
そんなことを大学で学んでいたので、
りんご塾の幼児用テキストの中に似た考え方の問題を見つけたとき、
「これって、三ツ山課題と同じだ!」
と嬉しくなりました。
大学では発達心理学として学んだことが、
りんご塾では子どもたちが実際に取り組む問題になっていたんです。
そして今回、
改めて教材を見ながら、
もう一つ気づいたことがありました。
それは、
「教材が何を求めて作られているのかを知ることで、
先生の教え方も変わるのではないか」
ということです。
例えば、人形から物がどう見えるのかを考える問題で、
子どもが分からず困っていたとします。
そんなとき、
「この人形さんには、どう見えると思う?」
と聞くこともできます。
でも、
「○○ちゃんが、この人形さんのところに立っていたら、どう見えるかな?」
と聞くこともできます。
一見すると、同じことを聞いているように思います。
でも私は、この二つは少し違うのではないかなと思いました。
後者では、一度自分が今いる場所を離れて、
「もし自分が相手の場所にいたら?」
と考えることになります。
実際にその場所へ自分を置き換えて想像してみる。
そうすると、今までとは少し違った見方ができるかもしれません。
私はこの考え方が、とても面白いなと思いました。
「この人のところに自分が立ったら、どう見えるかな?」
という考え方は、算数や図形の問題だけのものではないように感じたからです。
人と関わるときにも、
「自分だったらどう思うか」
だけではなく、
「この子の立場だったら、どう感じるかな?」
と考えることがあります。
もちろん、
三ツ山課題ができることと、
人の気持ちを思いやれることがそのまま同じというわけではありません。
でも、
自分とは違う場所から物事を見てみる。
その経験を積み重ねていくことは、
他者の存在に気づき、
相手の立場について考えることにもつながっていくのではないかな、と私は感じました。
先生が、
「この力を見るために作られているんだな」
「こんな力を伸ばしたいんだな」
と分かっていれば、
子どもが止まったときに出すヒントも変わります。
すぐに答えにつながるヒントを出すのではなく、
「○○ちゃんだったらどう見える?」
「○○ちゃんがここに立っていたら?」
と、その子自身が視点を動かすためのヒントを出すことができます。
問題を解かせることだけを考えれば、
どちらのヒントでも正解にたどり着けるかもしれません。
でも、
「何のためにこの問題を解いているのか」
まで考えると、先生の一言も変わってくるのだと思いました。
そう考えると、
先生自身が教材について学ぶことも、
とても大切だと気付かされました。
大学で学んだときには、
「発達心理学の三ツ山課題」として覚えていたものが、
実際に子どもたちと関わりながら見ると、全く違って見えました。
大学で学んだことを教室で見つける。
教室で見つけたことから、大学で学んだ意味をもう一度考える。
最近、この行き来がとても面白いです!
これからも、
「あ!これ大学で勉強したことだ!」
という発見があったら、皆さんにもご紹介していきたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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