城南コベッツ綾瀬中央教室

Tel:0467-79-5120

  • 〒252-1127 神奈川県綾瀬市早川城山5丁目2-18 1階
  • 小田急・相鉄・JR海老名駅より相鉄バス「嫁ヶ久保」バス停 徒歩3分

受付時間:14:00~22:00/日祝休

  • 1対2個別指導
  • atama+個別指導
  • オンライン個別指導
  • 総合型・学校推薦型選抜対策
  • ジュニア個別指導

2023.09.05

神奈川の県立高校入試の英語の問題は冒頭に必ずリスニングの問題があります。約10分の問題なのですが、例年7問ほど出題され、21点にもなる箇所なので、ここの結果が大きく点数を左右することになります。ですが、英語の苦手な人は、リスニングは急にできるようにならない、という思いから

「リスニングは無理」「リスニングは捨てる」

などと言ってしまいがちです。

ですが、実のところ、問題にもよりますが正答率が6割~7割になる問題もあるため、多くの受験生がリスニングできちんと正解していることがわかります。

これは問題自体が易しいから、というのもあるかもしれませんが実は、

神奈川のリスニング問題は2か月程度対策すればである程度得点できるようになる

からでもあります。

全問正解するとなると、2か月では難しいかもしれませんが、すくなくとも終盤の2か月程度できちんと対策すれば、半分以上は取れるようになることが多いです。

これは実は「リスニング力」を上げる、ということでなく、「リスニング問題を解き方を身につける」、ということで実現可能です。

ということで、ここでは出題内容を踏まえた対策法をご紹介します。これから過去問を練習してく人も多くいるはずですが、リスニングが苦手な人はもちろん、リスニングでしっかり得点したい人もぜひ参考にしてください。

まずは、設問別に問題の「解き方」を確認していきましょう。


■設問ア 対話を聞き、そのあとに続くセリフとしてふさわしいものを選ぶ問題

1. 「先読み」をしましょう

まずこの問題を解くために重要なことがあります。それは、

リスニング問題が始まった瞬間に、はじめのアナウンスは聞かず選択肢に目を通す

ことです。これをいわゆる「先読み」という言い方をしますが、ここの設問は3問あり、できるだけ選択肢に目を通し、内容を覚えておくことです。

このとき、すべてを「全訳」していると間に合わなくなるので、それぞれの文の「違い」に注目してポイントをチェックします。線を引いておくなどとしておくとよりよいでしょう。

たとえば、選択肢が以下のようになっているとします。

1. I 've been studying it for five years.
2. I studied it in the library yesterday.
3. I study it with my friends.
4. I usually study it at home.

この例ではstudyは共通しているので、主な違いは期間、場所、一緒に勉強した人です。なお、実は時制が違うので、その点も意識できるとなおよいです。

こういったところを確認しておいた上でリスニングの音声を聞くようにすると注意力があがり、より集中して聞くことができます。

リスニング問題に慣れていないと、ただ待っているだけで問題が始まるということになってしまいますので、こうした対策が重要となります。


2. 直前の質問に全集中~疑問文に対するチェックポイントを持ちましょう。

ここは対話を聞いて、それに続くセリフを答える問題ですが、直前の分は基本的には疑問文です。実のところ、それまでの音声を多少聞き逃してもこの直前の疑問文が聞き取れれば正解できることが多いです。逆に言えば、それまでは聞けていても直前の疑問文を聞き逃すと正答の確率が下がってしまいます。

そこで、この直前の疑問文のチェックポイントがあります。これを意識するだけでもある程度選択肢を消去できますので、ぜひ頭に入れてください。

・Yes/No疑問文か
・疑問詞疑問文か?
・時制(現在・過去・未来)は何か?

あげれば他にもありますが、大きなポイントはこの3点です。

Yes/No疑問文とは、Do you~?やCan you~?などの文のことで、その返答がYesまたはNoとなるものです。ですので、直前の疑問文がこれらの形になっていれば、基本的にはYesかNoで始まることがおおいので、選択肢の中に、これらで始まっていないものが混ざっていれば消える可能性があります。(※YesやNoでこたえなくても返答している場合は答えになることがありますが、中学生の公立高校の入試ではこの可能性は低いように思います)

当然4択ですので、YesやNoが2つずつになっている場合もあります。この場合、人が違ったり、Yesとは書いてあるものの、内容的に反することを書いてあるケースがありますので、この点をよく確認しながら選ぶことになります。

一方、疑問詞疑問文とは、What do you~?Where do you~?などで始まる文のことです。ですから、疑問詞の意味はすべて覚えたうえで、ここに注目して選択肢を見るといくつかの選択肢が消えることになります。

さきほどの例、
1. I 've been studying it for five years.
2. I studied it in the library yesterday.
3. I study it with my friends.
4. I usually study it at home.
で、もし直前の疑問文がWhereから始まる文であれば、当然答えは2か4となりますし、How long~というように聞かれていれば、1が正解になりそうですよね。

時制についても大きなポイントです。もし直前の疑問文が過去の疑問文であれば、それだけで、先ほどの例では2であることがわかってしまいます。


ここで重要なことがもう一つ。リスニングが苦手な人は意識したいポイントがあります。
それが、

3. 直前の疑問文のはじめの3~5単語までを頑張って聞き取る!

前にかいた2つ目のテクニックは、直前の疑問文の前半だけで判断することができてしまいますので、たとえば、

Where did you・・・・・・

というように3単語だけでも聞き取れれば、疑問詞も、時制も確認できてしまいます。リスニング問題に自信がない場合でも、まずはこのことから練習するだけでも得点できるようになりますので、頑張って練習してみましょう。

■設問イ 対話の内容に関する質問に答える問題

まずここでも、「先読み」をしておきたいところです。

できることなら、アの設問が終わったらすぐに先読みを始めたいところです。実はイの問題のアナウンスが始めってから、「問題イの指示を読みなさい」というように少しだけ間があるので、この時間を有効に使いたいところですが、その前から先読みを始めましょう。

設問イでは質問文が印刷されていますので、これは必ず頭に入れておき、先ほど同様選択肢の違いに注目します。

そしてここの問題のポイントがあります。

選択肢がどのように作られているかを知っておきましょう。

設問イはア以上に選択肢が似ているように作られています。音声中に出てくる言葉を混ぜて作ってあるので、その点を意識して音声を聞くと答えられやすくなります。

例えば音声で、
「ケンは昨日図書館で勉強した。エミリーは昨日、バイオリンの練習をした。」
という内容を言っているとします。

選択肢はたとえばこのように作られます。
1. ケンは明日図書館で勉強する。
2. エミリーは昨日図書館で勉強した。
3. ケンとエミリーはバイオリンの練習をした。
4. エミリーはバイオリンの練習をした。

このように、放送の内容を混ぜる形で選択肢が作られているので、何かある言葉を言っていたからそれを選べばよい、というようにはなっていません。

その分、この設問イはややアよりしっかり内容を聞き取れないと答えられないようになっています。

ですので、多くを聞き取れない場合は、今誰のことを言っているのか、というところを意識して聞くようにすると正解できるようになってくるでしょう。

この設問イでは時間や場所の違いについてもよく出題されますので、選択肢にふたつ時刻が載っている、などの場合、放送ではどちらも言っていることがありますので、だれが、いつのという視点で聞くことになります。

こういった点はリスニングがいつも半分くらいとれて、さらに点を高めたいという人が意識すると、より確実に点を取れるようになります。


■設問ウ スピーチの内容を聞いて表や図などを埋める問題

この問題が「先読み」が効果は発揮する部分です。No1の問題では表や図の穴埋め問題が出題されますので、表や図と選択肢を見ながら、何に注目して聞くべきかを意識する必要があります。ただし、この設問ウでは20秒間の準備時間が与えられますので、先読みをする時間は十分にあります。逆にここを先読みしないで終えることのないように、あらかじめ形式を知っておくことが大切ということになります。

基本的には音声で言っているまま答えることが多いのですが、1つ大切なポイントがあります。

選択肢の言い換えを予想しましょう

問題によっては音声をいいかえたり、違う言い方をした選択肢を選ぶことがあるのを踏まえたうえで、この予想をすることが大切です。

たとえば、
選択肢に「Sunday」「Friday」などとある場合
音声では「weekend」のように言い換える可能性がある

選択肢がその日の授業の数を答える問題の場合、
音声では具体的に「English」「Science」「Japanese」「P.E」と列挙する可能性がある

などです。

こういったことを考える20秒にする必要があります。


■リスニング問題全体で言えること

神奈川のリスニング問題は音声が2回流れます。これが普段からリスニングを練習していなくても、直前の練習で点が上がる大きな要因です。

上記に書いてあることを意識しながら、1回目の段階である程度答えを絞り、2回目でそれを確実にする、というのが基本的な解き方です。

特に設問アやイで2択まで絞れた、という場合に最後の絞り込みをすればより正解の可能性が高まります。


そして、やはり直しが大切です。こういったポイントを踏まえて練習したうえで、間違えた問題をどこで間違えたのか、何が聞き取れなかったのか、ということをリスニング台本を見て確認しましょう。特に設問アの直前の質問で知らない単語があった場合は意味を覚え直すなどの対応が必要です。



こういったことをまとめて、2か月間練習していくと、多くの場合、リスニングの問題で最低限半分は正解できるようになることが多いです。はじめの段階で半分程度取れるという人はリスニングで8割以上ということも終盤の練習で実現可能です。

過去問を購入するとかならず音声CDがついていたりQRコードで音声が聞けるというようになっているはずですので、最低限3日に1回はリスニングの問題を1セット解く、というにすることでも十分です。県入試用の問題集などを用意できるのであればなおよいでしょう。


冒頭にも書きましたが、これは「リスニング力」そのものを上げる方法ではありません。ですが、試験の傾向を知ることで点をあげられるのは、実はリスニングも一緒ということを知っておくとよいでしょう。


綾瀬市の学習塾(個別指導)
城南コベッツ 綾瀬中央教室

2023.08.26

2023年2月に行われた神奈川県公立高校入試の数学の問題の出題内容と今後の対策をご紹介します。

■概要

大問は問1~問6まであります。詳細は以下のようになります。

問1:計算問題

問2:計算問題・小問集合

問3:証明・資料の整理・文章題・図形

問4:関数

問5:確率

問6:空間図形

全体的な構成は例年通りです。マークシート形式ではありますが、選択問題ばかりでなく、自分で求めた数値をマークする形式の問題もあり、その分配点も高くなっています。

ではそれぞれ小問ごとに見ていきます。

■問1 計算問題

計算が5問出題されており、ここ数年この形式で、すべて計算問題になっています。
正負の数の計算、分数の計算、文字式の計算(2問)、平方根の計算となっており、中1~中3までの計算問題が出題されています。1問3点で5問出題され、全問正解で15点となります。決して難問ではないので、全問正解したいところですが、ここで注意点があります。

いくつかの問題で符号のミスをしやすい問題が出題されていますが、ある程度想定されたミスをすると考えられる選択肢があるため、焦っている中なので、気づかずにそれを選んでしまうことがあります。

数年前はここは自分で計算をしてそのまま答えを書く問題でしたが、選択問題になったことで、かえってここを数問落としてしまう生徒がふえています。こういったことも踏まえて入試に臨む必要があります。

■問2 計算問題・小問集合

ここにも計算問題が出題され、因数分解と2次方程式が1問ずつ出題されます。ここの計算問題は1問4点ですので、問1からの計算問題をすべて正解すれば23点です。

あと3問小問が出題されますが、ここに出題されるのは、関数に関する問題と文章題、その他の問題です。今年は変化の割合、数に関する文章題、数に関する小問となっていました。

ここでの注目ポイントは「関数に関する問題」はほぼ毎年、2次関数の変化の割合に関する問題です。4年か5年に1度程度、ここか2次関数の変域の問題になることがありますが、基本的にはこの2種類の問題のどちらかが毎年出題されていますので、この問題は必ずできるようにしておく必要があります。

文章題は中1範囲の文章題(1次方程式)が出題されることが多いです。

最後の小問は式の値の問題がここ数年多かったですが、今年はちがいました。ただ今年出題された、「3780/nが自然数の平方となるような最も小さい自然数nをもとめる」問題は神川県の入試では頻出です。

問2は1問4点で5問出題され20点ですが、計算以外にも頻出問題があるため、問2までを全問正解して35点を取るというのは、決してハードルの高いことではありません。しっかり練習していくことが大切です。

■問3:証明・資料の整理・文章題・図形

今年はアが証明問題、イが中2の箱ひげ図の問題、ウが速さに関する文章題、エが平面図形の問題でした。

アの証明問題は穴埋めになっており比較的正解しやすくなっています。なお、アには角度問題も出題されています。実際に角度を求めて、求めた数値をマークする形式です。この形式の問題がここ数年出題されていますので、しっかり対策をして少なくとも、証明の穴埋め問題を正解したいところです。

イは箱ひげ図です。学習指導要領が変わったことで出題されるようになったものです。箱ひげ図に必要な知識として「中央値」というものがありますが、これを始めて学習するのは小6です。中1でも扱い、中2でも学習するというようになり、ある意味数学では大切な単元になっているといえるかと思いますが、問題自体は決して難問ではありません。「中央値」「四分位範囲」「第1四分位数」「第3四分位数」という直接箱ひげ図に関連する用語はもちろん、「平均」「最頻値」などの用語もしっかりと抑えておく必要があります。箱ひげ図が出題されずとも、最頻値、中央値などの「資料の整理」に関する問題は神奈川では頻出ですので、これを踏まえたうえで学習を進めましょう。

ウはやや新しい傾向と言っていいかもしれません。速さに関する文章題ですが、一見すると単純な問題に見えて実は方程式の文章題となっています。方程式の文章題は出題されないこともある範囲になっていますが、比較的速さの文章題は神奈川県では出題されることがあるので注意が必要です。6割以上を得点したい場合は、広く文章題を練習する必要があります。

さて、エです。最近の入試では、問3の最後の図形問題が正解率が非常に低く、年によってはここが、その年の一番の難問になることがあります。ですので、最高でも8割狙いという人でさえ、解かないことになる問題なので、戦略としては後回しにするべき問題となると思います。

今年の正解率は8.0%なので、例年よりやや易しめの問題でした。面積比を求める問題で、比較的定番の知識で解けるものにはなっているものの、使いこなすにはしっかり練習が求められるので、まずは、問題集などにのっている比を求める問題の練習を一通りするとよいと思います。

■問4 関数大問

平成のころから出題形式が固定化されている箇所です。ここのアとイを正解できるかは非常に重要なポイントです。

ア:2次関数y=ax^2の比例定数aを求める問題です。基本的には放物線上を通る1点の座標を求めることになります。

年によっては比を使って座標を求めることもありますが、今年の問題は、別の直線の式に代入して座標を求めるだけでしたので、解きやすい問題でした。

イ:2点を通る直線の式を求める問題です。順番に座標を求めて直線の式を求めますが、最近は途中の計算に分数計算を必要とするため、間違えてしまう生徒さんが増えています。ですが、この問題は基本的に毎年出題されるため、手順を覚えるまでたくさんの問題を解くことで本番でも正解できるようになります。

県入試用の問題集には関数の問題が多く収録されていますので、それを1回解くだけでなく、できるまで何度も解くというようにすれば、必ず得点できるようになります。

ウ:問3のエ同様、正答率が低くなる問題です。6割を狙う、というのであればここは解かずに、次の確率の問題に時間を使う、というのが正しい戦略ではあります。

上位校を受験する場合は、ここは取りにいきたい問題にはなります。関数で必要となる有名なテクニックがありますので、それを練習しておけば、見たことのある問題、というように対応できることが多いです。これまでに出題されたのは、面積2等分や、面積を特定の比に分ける分ける点の座標、面積比などで、面積関連の問題が出題されることが多いです。関数だけでなく、図形の知識も必要となるので、問3のエなどの対策とも関連します。

■問5 確率

神奈川の確率の問題は、基本的には2つのサイコロに関する問題です。一時は袋に入れたカードを取り出す問題になったことがありましたが、近年は2つのサイコロの問題に戻っています。

そして、この点が重要なのですが、2つのサイコロの問題が出題されるということは、最大36通りなので、基本的にはすべてのパターンを調べれば得点できるということになります。計算をしてもとめるということでなく、根気よく調べる、という作業を求められます。とはいえここは2問出題されますが、36×2=72通りを、すべて同様に調べているとさすがに時間が足りません。問題を読みながらパターンをつかみ、調べるスピードが上げることで全て調べます。問題によってはこのパターンはない、というようなことがわかることもあるので、そういったことをしながら、およそ8分で2問を解くことになります。1問5点ですので、ここで2問正解すれば10点です。途中でも書きましたが、問3のエや問4のウなどに時間を使わず、ここで確実に10点を取りに行く方が合格に近づけることが多いです。この点を把握して過去問や模試で練習する必要があります。

1点注意なのは、問題文が長いため、しっかり練習しないと時間内に解くことができません。中には問題文の意味を把握できないということも少なくないため、確率の問題文になれる必要があります。1時間確率の問題をたくさん解く、というのを3回程度すると慣れてくる印象で、その後は日々1問時間を測って解く、というようにすれば本番で正解できるようになることが多いです。頑張ってみてください。

■問6 空間図形

今年は円錐の問題でしたが、年によっては直方体の問題であったり、図形は様々です。

ア:表面積を求める問題でした。円錐の表面積は、側面積の公式を知っていれば、1分程度で解ける問題です。なお、例年もここは立体の表面積や体積を求める問題が頻出です。図形の公式をしっかりとおさえておけば正解できます。確実に正解したい問題です。

イ:空間内の線分の長さを求める問題です。例年通りで、ここは三平方の定理を使う問題が頻出となっています。6割、7割を狙いに行くのであれば取らなければいけない問題です。

ウ:問3のエ、問4のウと並んで、正解率の低い問題です。今年一番正解率が低いのはこの問題でした。(4.0%)

例年展開図を利用した問題が出題されることが多くなっています。年によって難度は変わりますが、今年は円錐の問題だったため、参考書によっては同様の問題を収録しているものもあると思います。とはいえ、他の難問同様、「あ、これね」と思えるようになるまでに、たくさんの練習が必要で、さらにそれを使いこなすには計算力も問われます。8割以上を狙っていくにはこうした練習が欠かせないということになります。



なお、神奈川の数学全般で何点を取るために、どの問題を狙うべきか、というのを別の記事でまとめてありますので、こちらもぜひ参考にしてください。

神奈川県立高校入試対策【数学】目標点数別対策

綾瀬市の個別指導塾
城南コベッツ 綾瀬中央教室

2023.06.12

現中3生の公立高校入試の選考基準が、6/9に発表されました。

昨年の時点で、現中3生の入試から面接が必須でなくなることが決まっておりましたが、以下の点が未発表でしたので、注目が集まっていました。

1. S値(1000点満点)の配分がこれまでは、内申、入試点、面接点で配分(選考比率)されていましたが、面接がなくなることで、内申、入試点の配分がどのようになるのか。

2. 面接は「特色検査」の形で各学校が実施・不実施を決めるということで、実際に面接がなくなるのか、学校によっては面接を実施する学校が一定数あるのか。

それぞれの点で見てまいります。

■1について

今回からは、内申点と入試点を最低2割比重をかける形とし、内申点:入試点で、

2:8、3:7、4:6、5:5、6:4、7:3.、8:2

とできるようになりました。

ただ、2:8や8:2は普通科ではありませんでした。

以下に、綾瀬市近隣および主な校の選考比率(内申点:入試点)をご紹介します。

厚木 4:6
厚木東・厚木商業 5:5 ※令和6年より統合
厚木北 6:4
厚木西 5:5
海老名 3:7
有馬 5:5
大和 4:6
大和南 5:5
大和西 4:6
座間 4:6
綾瀬 6:4
綾瀬西 6:4
藤沢西 4:6
湘南台 5:5
伊志田 5:5
上溝 5:5
上溝南 5:5

湘南 4:6
横浜翠嵐 3:7

 

■2について

普通科で特色検査として面接をすることになった学校は非常に少なかったです。その対象校をご紹介します。

舞岡、上矢部、川崎市立橘、愛川

なお、今回の入試から、第2次選考(2次募集とは異なります)において、通知表の「主体的に学習に取り組む態度※」を点数化して合否に利用することになっています。

Aを3点、Bを2点、Cを1点として、合計27点満点を100点満点に換算して、それぞれの学校が決めた比率に基づいて計算されます。

どうしても入学したいということになれば、2次選考も意識して入試の作戦を立てることになりますので、普段の学校の授業の受け方も意識しておきたいところです。

※「主体的に学習に取り組む態度」

各教科それぞれで判断されるところで、実際の授業中の様子だけでなく、提出物の評価(提出の有無だけでなく、その内容)や定期テスト内でもこの観点を問う問題などが出題されており点数化されています。

■「逆転係数」について

「逆転係数」という名称は個人的につけているものですが、これは、上記、3:7や6:4などの学校で、内申1点分の不足を試験では何点取れば取り返せるのか、というものです。それぞれ以下のようになります。

内申点:入試点 逆転係数(約)
3:7 1.58点
4:6 2.46点
5:5 3.7点
6:4 5.55点

例えば、海老名高校では今回、内申点と入試点の比率を3:7としていますが、この場合、内申が1足りない場合には、本番で1.58点を余計に正解すると良いということになります。

なお、神奈川県の入試では1点問題というものはないので、実質1問余計に正解すれば、内申1ポイント分の不足を補えることになります。

ただし、中3の内申は2倍されますので、中3の内申1ポイント分は上記の数値を2倍してください。

第1志望の合格は入試制度を正しく理解して、それを上手に利用することが必要です。難しいものにもなっておりますので、ご不明点はぜひご相談ください。

なお、詳細の入試制度は神奈川県教育委員会ホームページにてご確認ください。

綾瀬市の学習塾
城南コベッツ 綾瀬中央教室

2023.05.17

令和6年の神奈川県公立高校入試の主な日程が4月末に発表されました。

  • 募集期間:124日(水)~1月31日(水)
  • 志願変更期間:2月5日(月)~7日(水)
  • 学力検査:214日(水)
  • 特色検査および面接:214日(水)、15日(木)および16(金)
  • 追検査:2月20日(火)
  • 合格発表:228日(水)

ほぼ昨年通りの日程で、暦の影響で募集期間や志願変更期間が1日ずれている程度の変化です。入試日は昨年と同じく2/14です。なお、来年はうるう年ですが、入試日程に大きな影響はなかったようです。

来年の入試から面接は全員必須ではないことがすでに発表されています。また、それに伴い、選考基準の配分(※)がどのようになるのかは今後の発表となり、注目が集まるところです。

※選考基準

合否を決める際の点数(S値)を1000点満点とし、今年まではこれを内申、入試点、面接点に振り分けていました。これは学校ごとに異なっています。全体10割を各項目最低2割を割り当てることとなっており、多くの学校が、3:5:2や4:4:2などの割合で割り振っていました。面接がなくなることで、内申:入試点で4:6や6:4、5:5のようにする学校が多くなると思われますが、3:7や7:3のようなケースがあるのか(以前の神奈川入試で面接が必須でなかった時は3:7や7:3のようなケースはありませんでした)、また実際に面接を廃止する学校がどの程度でるのか、今年の受験生はきちんと把握したうえで受験をすることが大切となります。

詳細は教育委員会のホームページにてご確認ください。

2023.03.28

県教委より2023年度入試(2023年2月14日実施)の合格者平均点が公表されました。
結果は以下の通りです。

英語 55.3点(+3.2)
数学 53.0点(+0.1)
国語 75.1点(+13.8)
理科 51.0点(-7.9)
社会 58.4点(-4)
合計 292.8点(+5.2) 
※合計については各教科の平均を単純合計したものです。
※( )内の数値は昨年との差です。

【補足】
平均の合計292.8点は過去10年で3番目に高い結果となりました。国語の平均点が一気に上がったのがその原因と思われます。その他の教科についてはいずれも50点台ですので、例年並みと言えます。
以前の神奈川県の入試は5科目で260点台~280点で推移することが多かったのですが、この3年で見ると、
令和3年:301.2点、令和4年:287.6点、令和5年(今年)292.8点
ですので、やや易化している印象です。

なお、神奈川県では、英語・理科・社会が時々難化しており、4,5年前をさかのぼると、これらの教科で合格者平均点が40点台になることで平均の合計は260点台となることがあります。

過去の数値から考えれば、この数年の難易度が上限となり、ここからさらに平均が高くなるということは現時点では考えにくいです。
 
神奈川県では突然難易度が上がるということはこれまでに何度かありましたので、ある程度難化に備えて対策をすることが欠かせないように思います。

実際この数年、過去にみられなかった問題が出題されることもあります。上位の高校を受験する場合は、幅広い対策が必要でしょう。