本記事では、夏期講習における戦略チューター(教室長)としての実際の指導をもとに、生徒と深く向き合う中で生まれた「変化」についてご紹介します。
高校3年生のAさんは、この夏を前に大きな転機を迎えていました。
私立の中高一貫校に通っていましたが、学校が自分に合わず高校2年の末に退学し、通信制高校へ転校しました。
通信制では教科学習の時間が限られていることもあり、「このまま受験を迎えて大丈夫なのか」という学力への不安を強く感じていました。
一方で、元の高校のラグビー部の先輩の影響もあり、「東京の国公立大学でラグビーも学びも頑張りたい」という新しい目標が生まれました。
ただ、「何から、どのように勉強すればいいのか」が分からない状態からのスタートでした。
Before|夏期講習前のAさん
Aさんは、もともと進学校に在籍していたため、大学進学について考える機会はありましたが、環境の変化によって学習状況が大きく変わりました。
通信制高校では高校教科の授業がほとんど行われず、自分で学習を進める必要があったため、基礎からの積み直しに不安を抱えていました。
1学期の終わり頃、高校卒業に必要な単位習得の目途が立ちました。
これをきっかけに、ラグビー部の先輩の勧めもあり、「東京の国公立大学を目指して受験勉強を頑張ろう」と決意しました。
しかし、受験勉強を本格的に始めるにあたり、「どの教科を、どの順番で、何から始めればよいのか」が分からず、具体的な行動に移しづらい状態でした。
☆ 教室長の工夫
教室ではまず、志望校に向けて「何を目標にしていくか」を共有することから始めました。
学力面では、共通テストで目標点を突破できれば、志望する東京の国公立大学への勝機が見えてくることを、生徒・保護者に丁寧に伝えました。
ゴールを具体的にすることで、Aさん自身が「何のために今学ぶのか」をイメージしやすくなるようにしました。
Aさんは、自分の受験に必要な教科の現状を比較的正確に把握していたため、その認識に合わせてウイングネットの受講計画を策定しました。
問題演習や映像講座の視聴では、ノートテイクをしっかりと行えていたため、講師には単元ごとの小テストや学習の進捗に応じた激励・褒めを中心に、コーチングに徹してもらいました。
また、塾に来たときには集中して学習に取り組めている一方で、毎日授業を設定しているなかで急に来なくなってしまう日があることもありました。
そこで、欠席があった際は講師から必ず電話を行い、来られなかった理由を聞き取り、「次からは来られるように頑張ろう」と声をかけ続ける体制を整えました。
このサポートは現在も継続しています。
☆ 夏期講習での取り組み
夏期講習では、夏期数学個別指導1:2を中心に24コマ受講し、数学の基礎と応用の両方に向き合いました。
ウイングネットの映像講座では、単元ごとに内容を絞り、ノートに要点を書き出しながら視聴するスタイルで進めました。
視聴後には問題演習を行い、講師が小テストを通じて理解度を確認しました。
Aさんは、ノートテイクが丁寧にできていたため、授業内では「この単元はここまで理解できている」「次はこのテーマを強化しよう」といった具体的なフィードバックを受けながら、着実にステップを重ねていきました。
欠席があった日には、その都度講師から電話で状況を確認し、次回以降の来校に向けて声掛けを行い、学習のリズムを大きく崩さないよう教室全体でフォローしました。
After|夏期講習後に見られた変化
受験勉強を本格的に始めたのは8月初旬からで、まだ約1か月半ほどの期間ですが、その中でもいくつかの変化が見られています。
教科ごとに知識を増やしていく過程で、これまで解けなかった問題が解けるようになっていく感覚をAさん自身が実感している様子があります。
「分からないこと」が「分かること」に変わる経験を重ねることで、学習に向かうモチベーションにも良い影響が出ています。
塾で学んだ内容を、家庭でも反復して知識を定着させようとする様子が、週次面談から伝わってきています。
塾での学習と自宅での復習を組み合わせながら、学習のペースをつくろうとしていることがうかがえます。
欠席の回数自体は少なくないものの、体調の悪化や突発的な事情など、理由には妥当性があり、講師からの継続的な声掛けにより、今後も学習を続けていける状態だと捉えています。
☆教室長からのメッセージ
Aさんは、「大学ラグビーを先輩のように頑張りたい」という目標を持って入塾し、大学で学びたい分野も少しずつ絞れてきています。
環境としては年々厳しくなっている一般入試ですが、その壁を正面から越えて、大学現役合格を果たしてほしいと願っています。
まだ受験勉強を始めてからの日数は長くありませんが、「解けなかった問題が解けるようになる」経験を力に変えながら、自分の目標に向かって歩み続けられるよう、教室として今後も伴走していきます。