2026.10.01
こんにちは!
りんご塾赤羽南教室の東木です。
昨日、RINGOJUKU WORKSで、長谷先生が宮崎格久先生について書いていました。
宮崎先生は、高校生の頃に長谷先生の授業を受け、その後、大学生になって講師として働くようになった方です。
長谷先生の授業をかなり忠実に真似していたらしく、「先生はここで10秒、間をとる」というところまで真似していた、というある意味で伝説級の先生ですね(笑)。
実は私、この宮崎先生にも高校生の頃、数学を習っています。
しかも順番としては、長谷先生より先に、宮崎先生に習っていました。
高校2年生の冬から、学校の課外講座で宮崎先生の授業を受けていました。
宮崎先生の授業については、いろいろ覚えていることがあります。
最初は、何となくちょっと怖かったこととか(笑)。
そのうち一番前の席に座るようになったこととか。
「タコテスト」という確認テストを一生懸命やっていたこととか。
そのあたりは、また別の機会に書こうと思います。
今日は、それよりも先に思い出した話があります。
宮崎先生が授業中にしてくれた話の中で、今でも妙に覚えている話です。
黒板に突然「守破離」
ある日の授業でした。
休み時間が終わって授業が再開すると、宮崎先生が黒板に大きく、
「守破離」と書きました。
そして、「みんな、この言葉知ってる?」と話し始めました。
私は知りませんでした。
宮崎先生の説明は、確かこんな感じだったと思います。
まずは「守」。
師匠から教わったことを徹底して守る。
勝手に自分流に変えたりせず、教わった通りにやる。
正確に真似をして、まずはその技術を身につける。
そして「破」。
教わった型を身につけたあと、そこから少しずつ自分のものを作っていく。
最後が「離」。
やがて自分自身の技術を確立して、師匠のもとを離れていく。
そんな話でした。
高校生だった私は、「へぇ、なるほどぉ」と思いながら聞いていました。
そして同時に、「だから君たちも、授業で習ったことを、ちゃんとできるようになるまでやりなさい、というお説教につながるのかな、気を引き締めなきゃ」と思って聞いていました。
「俺にも師匠がいるんだよ」
ところが途中から、宮崎先生自身の話になりました。
宮崎先生にも師匠がいる。
それが長谷先生だ、と。
当時の私は、宮崎先生と長谷先生の関係について、詳しいことまで知っていたわけではありません。
ただ、「宮崎先生も長谷先生から数学や授業のやり方を習ったんだ」くらいには聞いていたような気がします。
そして宮崎先生は、今では自分も予備校講師として授業をしている。
ここまで話を聞いたところで、私は勝手に先を読みました。
あ、分かった。
最初は長谷先生の教えを守っていた。
そこから自分なりの授業を作れるようになった。
だから、「俺も今は"破"くらいまで来たかな」みたいな話になるんだろうな、と。
守破離のきれいな実例ですね。
そう思って聞いていました。
ところが、、、
宮崎先生がこんなことを言いました。
「みんなはね、俺に数学を習って、その先には守破離があってほしいと思うんだけど......」
はい。そこまでは分かります。
そして、
「俺はね、守破離じゃなくて、守守守(しゅしゅしゅ)だよ」
守守守?!
教室中が笑いに包まれました。
私も笑いました。
「破」に行かないのね!(笑)
あれだけ真面目に「守破離」の説明をしておいて、自分は、守。守。守。
ずっと守。
予想していた話と全然違いました。(笑)
でも、本当に「守守守」だったんです
この話には少し続き(?)もあります。
私は高校3年の6月からクラスが替わり、長谷先生の授業も受けることになったんです。
宮崎先生から「教え方は一緒だから大丈夫だよ~」というようなことは聞いていたと思います。
ただ、私はそれを特に重要なことだとは思っていませんでした。
ところが、長谷先生の授業を初めて受けてびっくりしました。
本当に一緒なんです。
「似ている」くらいではありません。
板書で式変形をしていく書き方が同じ。
分数を払うときの書き方も同じ。
説明するときに使う言葉まで同じ。
大げさではなく、授業を文字起こししたら、どっちの授業なのか分からないんじゃないかと思うくらいでした。
そこでようやく、「教え方も一緒って、こういうこと?!」となりました(笑)。
そして、もっと後になって知ったのが、「先生はここで10秒、間をとる」というところまで宮崎先生が真似していたという話です。
そこまでいくと、高校生の頃に聞いた、「俺は守守守だよ」という言葉も、「ああ......本当に守守守だったんだ(笑)」となります。
「真似する」って、どこまでやればいいのだろう
もちろん、今の宮崎先生の授業が何から何まで長谷先生と同じで、自分では工夫をしてないという話ではありません。
きっと教わっている側には分からないような、試行錯誤や工夫が多々あるんだと思います。
でも高校生だった私が二人の授業を続けて受けたときには、再現度が高すぎて、本当に「どういうこと、これ???」と混乱するほどでした。(笑)
よく、「上手な人の真似をしなさい」とか、「最初は自己流でやらない方がいい」と言いますよね。
スポーツでも、勉強でも、仕事でも聞く話です。
でも普通、「真似する」と聞いても、そこまでやるとは思わないじゃないですか(笑)。
板書だけではなく。
説明の言葉まで。
間まで。
それで本人が、「俺は守守守」と言っている。
妙な説得力があります(笑)。
宮崎先生はその後も予備校講師として数学を教え続け、大学入試数学の本も出版しています。
今、宮崎先生の授業を受けている高校生や、宮崎先生の本で勉強している人もいると思います。
そんな皆さんが「守破離」という言葉を聞いたときには、
ちょっとだけ、「宮崎先生、昔は自分のこと"守守守"って言ってたらしいよ(笑)」と思い出してください。
その時には「一流の真似から学ぶ」「習ったことを徹底して続ける」という話も思い出してもらえたら嬉しいです。
私もこの話を、ずっと忘れていました。
黒板に書かれた、「守破離」と、宮崎先生の守守守。
めちゃくちゃ面白い先生でした。






