城南コベッツ赤羽南教室

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赤羽南教室のメッセージ

【RINGOJUKUWORKS#27】小6の2月で教育は終わらない――中学受験に関わる大人に考えてほしいこと

2026.10.06

前回まで、中学受験のテストと、その後の中学生、高校生を見てきて私が感じていることを書きました。

今回は、その話をもう少し先まで考えてみたいと思います。

私は、中学受験そのものを否定したいわけではありません。

中学受験の算数には、本当に面白い問題があります。

目標に向かって努力する経験にも価値があります。

そして、中学受験を通して大きく成長する子もたくさんいるでしょう。

だからこそ、私は考えたいのです。

中学受験という教育の「成功」を、どこで判断するのか。

小6の2月は、大きなゴールです

中学受験を専門にする塾にとって、小学校6年生の2月は非常に大きなゴールです。

志望校に合格した。

偏差値が上がった。

難しい問題が解けるようになった。

それはもちろん、大きな成果です。

本人も、家族も、先生も頑張った。

その努力を否定するつもりはまったくありません。

ただ、その子の勉強はそこで終わるわけではありません。

むしろ、その先の方がずっと長い。

中学生になる。

高校生になる。

大学受験をする。

大学へ行く。

そして社会に出る。

私は「その後」をたくさん見てきました

私は長い間、数学を教えてきた人間です。

その中で、私立の中高一貫校に通う中学生、高校生もたくさん教えてきました。

つまり私は、中学受験を終えた子どもたちの「その後」を長く見てきたことになります。

そこで最近、考えるようになりました。

小6の2月にうまくいったように見える教育が、中1でも本当にうまくいっているのか?

高1ではどうか?

大学受験で結果は出ているのか?

そして、先生がいなくなったときはどうなのか。

そこまで見なければ、その教育が本当にその子に何を残したのかは、分からないのではないでしょうか。

合格実績では測れないものがある

教育の成果を数字で見ることは必要です。

どの学校に何人が合格したのか。

偏差値がどれだけ伸びたのか。

点数がどれだけ上がったのか。

結果はとても大切です。

私自身、長く受験指導をしてきた人間ですから、結果を軽く考えるつもりはありません。

ただ、それだけでは測れないものが確かにあります。

中学生になったとき、自分で目標を決められるか。

中学以降は、部活動もあって忙しくなる中で、時間をどうにかして作れるか。

テストで失敗したとき、自分で修正できるか。

難しい問題に出会ったとき、「無理」ではなく、「どうにかならないかな」と考えられるか。

私は、こういうものも教育の成果だと思っています。

やっぱり私は、幼児や小学校低学年にすぐ答えを教えたくない

私は今、りんご塾赤羽南教室で、幼児や小学校低学年の子どもたちを教えています。

問題の前で止まって、鉛筆が動かなくなる子もいます。

そんなとき、すぐに教えれば授業は早く進みます。

でも、私はなるべく待ちます。

もちろん、放置しているわけではありません。

表情、視線、姿勢も見る。

まだ考えようとしているのか、半ば諦めているのか。

問題のどこまで分かっているのかを見ながら、こちらも集中して待っています。

なぜ、そこまでするのか。

以前なら、「思考力をつけたいから」と答えていたかもしれません。

もちろん、それもあります。

でも今は、もっと先を見ています。

この子が中学生になったとき、自分で勉強できる人になってほしいからです。

高校生になったとき、「先生、何をやればいいですか」と人に頼ったり、「時間がなくてできません」と言ってできない理由にしたりするのではなく、

「今の自分にはこれが必要だから、これをやる」と言える人になってほしい。

テストで失敗したとき、「まあいいや」でも、「もう嫌だ」でもなく、

「じゃあ、次はどうしよう」と考えられる人になってほしい。

だから私は、幼児の問題一問でも、簡単に答えを教えたくありません。

教育の結果は、卒業の日には分からない

最近、私は強く思います。

教育の結果は、その子が教室を卒業する日に出るものではない。

小学生を教えるなら、その子が中学生になった姿を想像する。

中学生を教えるなら、高校生になった姿を考える。

高校生を教えるなら、その先を考える。

目の前のテストで点数を取らせることも大切です。

合格させることも大切です。

結果は大切です。

でも、その結果を出すために作った仕組みが、

その子の3年後、6年後に何を残しているのか。

そこまで考えることも、教育する側の責任ではないでしょうか。

中学受験に関わる人たちに、考えてほしい

だから私は、この問題を、中学受験をする子どもや家庭だけの問題だとは考えていません。

中学受験を指導する塾。

中学入試を実施し、その子どもたちを受け入れる学校。

保護者。

そして、私たち教育に関わる者。

それぞれの立場から、一度真剣に考え、議論してもよい問題なのではないかと思っています。

小学生のうちに、これほど多くの時間を勉強に使う。

子どもたちは、本当に頑張っています。

それだけ大きな時間とエネルギーを子どもたちに求めるのであれば、「どこに合格したか」だけで終わらせてはいけないのではないか。

その経験が、中学生になったとき、その子に何が残っているか。

高校生になったとき、どんな学び方をする人間になっているのか。

自分で目標を立て、逆算して計画を建てられるようになったのか。

失敗したとき、自分で修正できるようになったのか。

難しいものに出会ったとき、逃げずに考えられるようになったのか。

私は、そこまで検証する必要があると思っています。

中学受験には価値がある。だからこそ考えたい

これは、「中学受験をなくした方がいい」という話ではありません。

中学受験には中学受験の価値があります。

だからこそ、もっと良いものにできないのだろうかと思うのです。

目の前の入試で結果を出すこと。

その後、自分で学べる人間を育てること。

この二つは、本来、対立するものではないはずです。

小6の2月の先に、どんな学習者を育てたいのか

私が長い間、私立中高一貫校の中学生、高校生を教えながら感じていた違和感。

そして今、幼児や小学生を教えるようになって考えていること。

それらをつなげると、私の中には一つの問いが残ります。

「小6の2月の先に、どんな学習者を育てたいのか。」

小学生のときに何点取ったか。

どのクラスにいたか。

どの学校に合格したか。

もちろん、それも大切です。

でも私は、その先を見たい。

中学生になったとき。

高校生になったとき。

そして、先生も親も横にいなくなったとき。

その子が、

自分で目標を決め、

自分で計画を立て、

自分で時間を作り、

自分で試行錯誤し、

うまくいかなければ修正し、もう一度やってみることができるか。

私が幼児や小学生を教えるときに見ているのは、実は、目の前の一問だけではありません。

その子が中学生になった姿。

高校生になった姿。

そして、先生がいなくても、自分で考えて動けるようになった姿です。

だから私は、中学受験に関わる塾、学校、家庭、そして教育に関わる人たちに、「小6の2月の先に、どんな学習者を育てたいのか」ということを、一度真剣に考えていただきたいと思っています。

そしてもちろん、私自身も教育に関わる一人として、考え続けたいと思っています。


小6の2月から続く学びの道.png

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