2024.09.14
皆さん、こんにちは。
城南コベッツ赤羽南教室です。
皆さんは、学校の成績票に記された数字を、どれくらい信頼していますか?
今日は、教育業界で長年教えてきた私が考える、「成績に関する、ありがちな勘違い」についてお伝えします。
実は、現在の小中高の学校では、すべて成績は"絶対評価"でつけられています。
生徒全体の成績順ではなく、生徒ごとのにテストや学習態度をみて、成績をつけるのが、絶対評価です。
これは一見すると、公平なシステムのように感じられますが、実際には大きな弊害を生んでいるのです。
例えば、中学校の定期テストで平均点に届かない生徒がいたとします。
でも、授業態度や提出物の状況が良好であるために、成績票で「4」という評価を受けることがあります。この生徒は、成績票の4という数字を見て「自分は並以上なんだ」と思います。
しかし、実際の学力は、テストの点数を見れば明らかです。
平均点に届かないという現実がありながら、成績票では高い評価を得てしまう。
このように、学校の成績票は、実際の学力と乖離していることが多いのです。
では、このようなギャップが何を引き起こすのでしょうか?
ここからが、最も恐ろしいところです。
本当の学力が、成績という形で明らかになるのは、初めて学校外の模擬試験を受けた時です。
模試では、"偏差値"という形で自分の学力が相対的に評価されます。
この時、多くの生徒は初めて「自分が周りの生徒にどれほど遅れを取っているか」を知るのです。
それまで学校の成績票に安心していた生徒ほど、その差にショックを受け、焦りを感じます。
しかし、ここで気づいても、もう遅いことが多いのです。
「偏差値を上げる」ということは、
現在の自分よりも、「学力の高い生徒のことを追い抜く」ということです。
そのためには、勉強の「質」を高めた上で、
彼らより多くの「量」をこなす必要があるのです。
でも、自分より上にいる生徒たちは、既に勉強の習慣が確立されています。
長期間にわたって、勉強の「質」も上がっているでしょう。
遅れてスタートした生徒がここから巻き返すのは、非常に困難です。
そもそも、まともに勉強してこなかった生徒と、コツコツやってきた生徒では、同じ時間でも進む勉強量が違うことは想像できますか?
心を入れ替えて真剣にやろうとしても、同じ1時間で勉強した場合の、進む量には圧倒的な差があります。
解く問題量も、覚える知識の数も、覚えた知識を忘れずに覚えておける期間の長さも、全部違います。
これが、勉強の「質」という差です。
わかりますかね?
この現実がどれだけ厳しいことか。
この「質」を挽回するには、時間が必要なんです。
勉強の質はすぐに上がるものではありません。
膨大な時間をかけて、勉強量をこなしていくうちに、少しずつ「覚えるのが早くなった」という変化や、「計算が合うようになってきた」「覚えた知識が繋がって、応用も少し考えられるようになってきた」と、なるんです。
わかりますか?
勉強って、本当に地道なんです。
偏差値を上げるどころか、下がっていく生徒なんて、うじゃうじゃいるんですよ?
みんなその現実を甘く見てませんか?
受験が近づけば、どの生徒も、真剣に勉強するんです。
その人たちに勝る、「質」と「量」をあなたは確保できますか?
数多くの生徒を見てきた立場からすると、この厳しさを全然わかっていない生徒も保護者も多すぎます。
こちらがどんなに言葉を尽くしても、聞く耳を持たない人には、通じないのです。
言っても言っても、変わらない、、。
けれど私は、うちの塾を信頼して頼ってくれる以上は、繰り返し伝えます。
絶対評価による学校の成績票だけを頼りにするのは非常に危険だと。
受験は他の生徒との競争です。
自分がどれだけ周りよりも点数を取れるかが勝負になります。
学校の成績は偏差値の指標にはならないということを、もう一度、強調しておきます。
絶対評価は、受験においての実力を正確に反映しているとは言えません。
塾関係者としては、この現状を強くお伝えしなければなりません。
この現実を受け止めるのは、そんなに簡単ではないかもしれません。
「学校の成績票では良い評価だけど、実際の偏差値はどうですか?」という問いかけは、決して心地よいものではないからです。
それでも、私は根気強くこの現実を保護者や生徒たちに伝えていきます。
受験は、相対評価による競争です。
その現実を理解し、早めに準備を始めてください。
すぐに勉強の「質」は上がりません。
大量に知識を覚え、大量に問題に触れているから、少しずつ変化が現れてくるんです。
勉強をたくさんやってたって、なんにも考えずにただ塾に来て、時間を過ごすだけ。
そういう"勉強ごっこ"に終始する大学受験生だって、めちゃくちゃ多いんです。
しのごの言わずに、今できることから始めなきゃって気になりませんか。
後悔しない選択をしてください。
くどいほど、繰り返しますよ。
受験は、他人との競争です。
自分の実力を正しく把握し、相対的な評価を意識して対策を進めることが不可欠です。
学校の成績に惑わされることなく、現実を見据えて勉強に取り組みましょう。
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もう一つ、私の持論をお話ししてもいいですか?
今の日本の教育をダメにしている根源が、「絶対評価」だと考えているんですよ。
「絶対評価」によって、生徒は自分の立ち位置が、一切わからなくなる。
それによって、努力もしないし、現実を伝えても聞かなかったかのように伝わらない。
終わってません?
それでいて社会に出たら、急に相対評価になるんだから、そりゃ絶望的ですよ。
頑張り方も知らないし、他人との評価にさらされることに耐えられないし。
だからさ、現実を見て、頑張るってことをしたいですよね。
城南コベッツ赤羽南教室
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